バポナ
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バポナ(Vapona)は、アース製薬が発売する殺虫剤のブランドで、原則として有機リン系の商品に付けられる[1]。2001年(和暦??年)月日まではシェル化学(現・シェルケミカルズジャパン)が製造・販売していた。 主力商品の「バポナ殺虫プレート」は、樹脂板に練りこまれたジクロルボス (DDVP) が徐々に空気中に蒸散することにより、吊るしておくだけでハエ、カ、ゴキブリを常時駆除する。有効成分のDDVPは薬事法の「劇薬」に指定されているため、購入の際は署名または捺印が必要である。
2004年(和暦??年)月日、東京都の指導による使用法の改定で、「人や動物が長時間居留する場所」「飲食する場所」「飲食物が露出して置いてある場所」での使用は不可とされ、さらに同年、厚生労働省医薬食品局からも蒸散剤の使用場所は人が長時間留まらない場所に限定するよう通達が出されている。
「バポナ」の歴史[編集]
- 1967年 シェルケミカルズが樹脂板にDDVPを練りこんだ殺虫剤を開発。
- 1969年4月 『シェルトックス・バポナ殺虫プレート』の名称で日本での発売開始。「米国から来たプラスチックの殺虫剤」のキャッチフレーズで話題に。
- 1973年 『バポナミニプレート』発売。
- 1974年 薬事法改正により、樹脂板製品が「医薬品劇薬」扱いとなる。
- 1976年 『バポナミニタック』発売。
- 1979年 『シェルトックスごきぶり用』(塗布用エアゾル)発売。
- 1980年 殺虫剤製品を『バポナ』にブランド統一。全製品において目的の害虫が一目でわかる、統一されたデザインが高い評価を受け、グッドデザイン賞を受賞する。
- 1981年 『バポナ電子かとり器』発売。日本ではじめてコード巻き取り機構を採用。
- 1982年 『バポナごきぶり用』(エアゾル)の処方を変更。『くろあり用』泡状エアゾル発売。
- 1987年 『バポナシリーズ』のデザインをリニューアル。(現在のものとなる)
- 1989年 キャップを回すだけで作動するくん蒸剤『バポナドライ 家だに・のみ・なんきん虫用』発売。
- 1999年 日本での殺虫剤事業をアース製薬に移行すると発表。また掛川工場(殺虫剤製造工場)も同社に売却する意向を表明。
- 2000年 『バポナ殺虫プレート』の販売元がアース製薬となる。(製造は引続きシェルジャパン)
- 2001年 シェルグループの日本国内における殺虫剤事業の全てを、アース製薬に譲渡。
- 2004年 厚生労働省医薬食品局の通達[2]により、使用上の注意を改訂。「居室(客室、事務室、教室、病室を含む)では使用しないこと。なお、居室にある戸棚・キャビネット内などでも使用しないこと。」などの注意書きが付け加えられる。
商品ラインアップ[編集]
(☆:中止品)
樹脂板蒸散剤[編集]
- バポナ殺虫プレート【第1類医薬品・劇薬】
- バポナハーフ殺虫プレート【第1類医薬品・劇薬】
- アース製薬移管後に商品ラインナップに追加
- バポナミニ殺虫プレートごきぶり用【医薬品劇薬】☆
- バポナミニタック【医薬品劇薬】☆
- 園芸用バポナプレート【農薬・医薬用外劇物】☆
エアゾル剤[編集]
- シェルトックスごきぶり用
- シェルトックスはえ・蚊用
- シェルトックスくろあり用
- バポナくろあり<油性>☆
- バポナくろあり<泡状>☆
- バポナしろあり・きくい虫☆
- バポナはえ・か☆
- バポナごきぶり☆
- バポナわらじ虫☆
その他[編集]
- バポナかとりマットF☆
- バポナ電子かとり器【コード自動巻取り式】☆
- シェルドライト ごきぶり用☆
- バポナドライ ごきぶり・だに・なんきん虫用【全量噴射型エアゾル】☆
- バポナむかで・わらじ虫(粉剤)☆
- バポナムカデ・ヤスデ(微粒剤)☆
- バポナうじスティック(粒状)【医薬品】☆
- バポナうじ殺しスティックS 粒剤【第2類医薬品】
- バポナうじ殺し 液剤【医薬部外品】※スーパーやホームセンターでも取り扱っている
- バポナドッグバンド【動物用医薬品劇薬】※アース・バイオケミカル、動物病院のみでの取扱
- バポナモス【防虫剤】☆
- パピーカラー【動物用医薬品】☆(→佐藤製薬のシャレピンカラーと統合)
- パピーカラー・ミニ【動物用医薬品】☆
- キャットカラー【動物用医薬品】☆
脚注[編集]
- ↑ 医薬品の劇薬である。
- ↑ 「ジクロルボス (DDVP) 蒸散剤の安全対策及びその取扱いについて」 厚生労働省医薬食品局審査管理課長 薬食審査発第1102004号 ほか 平成16年11月2日