トヨタ・マスターエースサーフ

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マスターエースサーフ(英:MasterAce Surf )は、トヨタ自動車がかつて販売していたキャブオーバー型のワンボックスカーである。

北米向けのトヨタ・カーゴバン(Cargo Van)、トヨタ・パッセンジャーバン(Passenger Van)[1]を日本仕様にしたもので、名をマスターエースサーフと名乗った。

概要[編集]

それまで大衆車カローラ)ベースのワンボックスワゴンを持たなかったトヨタ店の専売車種として企画され、乗用登録のみの設定で、商用バンの設定がないなど、やや上級の位置づけとされた。見た目以外のハードウェアは、カローラ店で販売されるタウンエース、OEM車のダイハツデルタワイドワゴンとまったく同一の三つ子車であったが、後にこの流れは2014年10月に登場した「エスクァイア」(先発:ノアヴォクシー(いずれもタウンエースライトエースの後継車))にも引き継がれている。

歴史[編集]

姉妹車のタウンエース/デルタワイドワゴンとの相違は、角形4灯式のヘッドランプと、大型バンパー程度である。フロント周りのデザイン自体、ダンパーを内蔵した「5マイルバンパー」を含め、もともとは北米の衝突安全基準に合わせたものであるが、日本国内専用となるマスターエースサーフでは、バンパー内部の衝撃吸収装置はすべて省略されている。
エンジンは新世代商用エンジンの2Y-U型(1,800cc:キャブレータ)で、4速ATも設定された。ディーゼルエンジンは、カローラ系の1C型(1,800cc)である。ディーゼル車と、ガソリン車のATは同じもので、最終減速比のみを変更している。北米向けのトヨタ・バンには、2,200ccの4Y-EUが搭載された。
最上級のグランドサルーンを筆頭に、ツーリングサルーン、スーパーツーリング、カタリナパッケージ、ツーリング、DXの6グレードが設定されていた。
  • 1984年2月、グランドサルーン、ツーリングサルーンに3Y-EU型(2,000cc:EFI)の設定が追加になる。
  • 1985年8月、ライトエースのモデルチェンジに合わせ、タウンエース/デルタワイドワゴンと共に内外装の変更を主体にしたマイナーチェンジ。
4WDターボディーゼルEnglish版を追加。また、ビジネス向け5ナンバーのSW(スペースワゴン。バン内装の乗用登録車で、5/6人乗り。)を新設定。ツーリングサルーンとカタリナパッケージはカタログ落ち。
  • 1988年8月、マイナーチェンジ。
同時にタウンエースも内外装の大幅変更がなされており、マスターエースサーフとの見た目の違いはほとんどなくなっている。
このマイナーチェンジでは、同クラスながら高級志向とされていた日産・バネットラルゴに対抗する役割が強化され、上質に見える内装と多くの標準装備が与えられ、競争力の向上が図られている。ツーリング、スーパーツーリングでは、セカンドシートが2名 + 補助席から3人がけの回転対座シートに変更されたほか、TEMSが設定された。
  • 1991年12月[2]、生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
  • 1992年1月、販売終了。同時に行なわれたマイナーチェンジにて、トヨタオート店(現:ネッツ店)で販売されるライトエースの車格が上がり、タウンエースとの双子車となった。
なお、トヨタ店における後継車種として、エスティマエミーナが発表されている。

<補足>

  • 2014年10月、5ナンバーサイズのプレミアム・ミニバンとしてエスクァイアが発表・発売された。本車は乗用タウンエース/ライトエースの末裔であるノア/ヴォクシーの上級姉妹車としての位置づけであるため、マスターエースサーフのポジションと一致する。よって「タウンエース3兄弟」の構図が22年越しに復活といえる(型式名も本車系の"R"を引き継いでいる)。
    トヨタ店としてはエスティマエミーナ以来となる5ナンバーのワンボックス型ミニバンのラインナップが復活した。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. 2台を総称してトヨタ・バンという。
  2. (2020-1-17) マスターエースサーフ(トヨタ)のカタログ 株式会社リクルート 2020-1-17 [ arch. ] 2020-1-17

関連項目[編集]