織田信時

織田 信時（おだ のぶとき、? - 弘治2年（1556年）6月）は、戦国時代の武将。織田氏の一門衆。織田信長の異母弟。通称は喜蔵。受領名は安房守。物語や諸系図では名は信時だが、秀俊（ひでとし）とも伝わる。通説では信時は織田信秀の5男、あるいは6男と伝わっているが、小和田哲男は信長の兄で信秀の次男としている。『信長公記』首巻では「織田三郎五郎殿と申すは、信長公の御腹かはり御舎兄なり、其弟に安房守殿と申し候て」とあるため、織田信広とは同母の兄弟であった。子に康長、娘1人。他の兄弟に信勝、信包、信治、信時、信興、秀孝、秀成、信照、長益、長利。

略歴

『信長公記』によると「（安房守殿）利口なる人あり、上総殿へ佐久間右衛門、時に申し上げ、守山の城、安房殿へ参らせられ候」とあるが、信長は利口な弟の信時を佐久間信盛の推挙で尾張守山城主とした。信時の入城にあたり、角田新五と坂井喜左衛門を「両長」（りょうおとな）とした。この両氏はかつての守山城主である織田信次の宿老であった。信時には男色相手に坂井弥平次という相手がおり、この弥平次と喜左衛門は親子関係にあったとされている。

『信長公記』によると弘治2年（1556年）6月、角田新五が信時に寵愛されて異常に取り立てられる弥平次を恨み、守山城の崩れた塀の修理の時に自分の手勢を入れて信時を切腹に追い込んだとされている。

信時には康長という息子と池田恒興の養女となり飯尾敏成の妻になった娘がいた。敏成は本能寺の変で戦死し、後に下間頼龍に再嫁して、下間頼広（後の池田重利）を産んだ。

参考文献

• 西ヶ谷恭弘『考証、織田信長事典』　東京堂出版、2000年
• 阿部猛 『戦国人名事典コンパクト版』 新人物往来社1990年

このページはウィキペディア日本語版のコンテンツ・織田信時を利用して作成されています。変更履歴はこちらです。