相国寺
相国寺 | |
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260px 法堂(重要文化財) | |
所在地 | 京都府京都市上京区今出川通烏丸東入相国寺門前町701 |
位置 | 35 1 59 N 135 45 44.45 E |
山号 | 萬年山(まんねんざん) |
宗旨 | |
宗派 | 臨済宗相国寺派 |
寺格 | 大本山、京都五山二位 |
本尊 | 釈迦如来 |
創建年 | 永徳2年(1382年) |
開基 | 足利義満、夢窓疎石(開山) |
中興年 | |
中興 | |
正式名 | 萬年山 相国承天禅寺 |
別称 | |
札所等 | |
文化財 | 無学祖元墨蹟(国宝) 法堂・紙本墨画猿猴竹林図ほか(重要文化財) |
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相国寺(しょうこくじ)は、京都市上京区にある臨済宗相国寺派大本山の寺院。山号を万年山と称し、詳しくは「万年山相国承天禅寺」と称する。本尊は釈迦如来、開基(創立者)は足利義満、開山は夢窓疎石である。足利将軍家や伏見宮家ゆかりの禅寺であり、京都五山の第2位に列せられている。相国寺は五山文学の中心地であり、画僧周文や雪舟は相国寺の出身である。また、京都の観光名所として著名な金閣寺(鹿苑寺)、銀閣寺(慈照寺)は、相国寺の境外塔頭(けいがいたっちゅう)である。
起源と歴史[編集]
室町幕府3代将軍足利義満は、いわゆる「花の御所」の隣接地に一大禅宗伽藍を建立することを永徳2年(1382年)に発願。竣工したのは10年後の明徳3年(1392年)であった。義満は、禅の師であった天龍寺の春屋妙葩(しゅんおくみょうは、1311-1388)に開山(初代住職)となることを要請したが、春屋はこれを固辞。春屋の伯父であり師である高僧・夢窓疎石(1275-1351)を開山とするなら、自分は喜んで第2世住職になる、という条件でようやく引き受けた。足利義満が伽藍建立を発願する30年以上前に死去している夢窓疎石が開山とされているのは、このような事情による。春屋妙葩も相国寺伽藍の完成を見ずに嘉慶2年(1388年)没している。
相国寺は京都最大の禅宗寺院のひとつとして、また五山文学の中心地として栄えたが、たびたび火災に見舞われた。伽藍完成から2年後の応永元年(1394年)に全焼。義満による七重大塔も数年で焼失したが七重大塔は高さ106mを誇り、1929年の依佐美送信所鉄塔(250m)竣工まで約530年間高さ歴代日本一の記録は破られなかった。足利義満没後の応永32年(1425年)に再度全焼している。応仁元年(1467年)には相国寺が応仁の乱の細川方の陣地となったあおりで焼失。天文20年(1551年)にも管領細川家と三好家の争いに巻き込まれて焼失。ここまでで都合4回焼失している。天正12年(1584年)、相国寺の中興の祖とされる西笑承兌(せいしょうじょうたい)が住職となり、復興を進めた。現存する法堂(はっとう)はこの時期に建立されたものである。その後も元和6年(1620年)に火災があり、天明8年(1788年)の「天明の大火」で法堂以外のほとんどの堂宇を焼失した。現存の伽藍の大部分は19世紀はじめの文化年間の再建である。
伽藍[編集]
境内は京都御所の真北に位置し、同志社大学に隣接している。最盛期には東は寺町通り、西は大宮通り、南は一条通り、北は上御霊神社との境までが相国寺の寺域であった。応仁の乱による焼失後、三門と仏殿は再建されることなく、近世以降は法堂(はっとう)が仏殿(本尊を安置する堂)を兼ねている。
- 法堂(はっとう、重文)-「無畏堂」ともいい慶長10年(1605年)、豊臣秀頼の寄進により再建された。日本にある法堂建築としては最古のものである。天井の龍の絵は狩野光信による。特定の場所で手を打つと反響するため鳴き龍と呼ばれる。
- 開山塔(開山堂)-開山夢窓疎石の像を祀る堂で、桃園天皇の皇后・恭礼門院の御殿を文化4年(1807年)に移築したもの。
- 方丈-文化4年(1807年)の再建。
- 庫裏(くり)-同じく文化4年(1807年)の再建。
- 承天閣(じょうてんかく)美術館-相国寺と関連寺院(金閣寺など)の文化財を収蔵展示する施設で、1984年に開館した。
- 宣明(浴室)- 1400年頃創建、現在のものは慶長4年(1596年)の再建。蒸気浴をしながらひしゃくで湯をかけて入浴を行ったとされる。
文化財[編集]
国宝[編集]
- 無学祖元墨蹟 与長楽寺一翁偈語 弘安二年十一月一日
重要文化財[編集]
- 本堂(法堂)附玄関廊
- 紙本墨画猿猴竹林図 長谷川等伯筆 六曲屏風
- 絹本著色十六羅漢像 陸信忠筆 16幅
- 絹本著色鳴鶴図 文正筆 2幅
- 絹本墨画淡彩鳳凰図 林良筆
- 紙本墨画山水図 絶海中津の賛あり
- 子元祖元高峰顕日問答語
- 十牛頌(伝絶海中津筆)10幅
- 明主勅書
- 異国通船朱印状
- 普広院旧基封境図
アクセス[編集]
参考文献[編集]
- 井上靖、塚本善隆監修、足立巻一、有馬頼底著『古寺巡礼京都2 相国寺』、淡交社、1976
- 竹村俊則『昭和京都名所図会 洛中』駸々堂、1984
- 『週刊朝日百科 日本の国宝』61号(京都・北野天満宮ほか)、朝日新聞社、1998
- 『日本歴史地名大系 京都市の地名』、平凡社
- 『角川日本地名大辞典 京都府』、角川書店
- 『国史大辞典』、吉川弘文館