パンダ

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パンダ (panda)


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ジャイアントパンダ
ファイル:Red panda.jpg
レッサーパンダ

パンダ (panda) は、ネコ目(食肉目)内の、あるグループに属する動物の総称。現生種では以下の2種。

ただし、かつては類縁関係にあると考えられていたが、類縁関係は否定されており、現在では「名前にパンダが入っている動物」という程度の意義しかない。

呼び名[編集]

ネパール語で「を食べるもの」を意味する「ポンガ」に由来するとされる。

単にパンダといった場合、現在ではジャイアントパンダのことを指すことが多い。しかし、最初はレッサーパンダだけが知られていて、単にパンダと呼ばれていた。ジャイアントパンダの発見後に、従来のパンダをレッサーパンダと呼ぶようになった。

中国語では、パンダを熊猫、ジャイアントパンダを大熊猫、レッサーパンダを小熊猫と呼ぶ。これらの使い分けは、パンダ等と同様である。「熊猫 = ジャイアントパンダ」と考えていると「」の字が使われていることは不思議だが、本来はレッサーパンダのことだということを念頭に置けば理解しやすい。

パンダの系統問題[編集]

2種のパンダには、いくつかの共通点があり、中でも有名なのが、ヒト親指と同じ役目を果たすよう進化した手根骨第6の指」の存在である。このことから、これら2種は近縁と考えられ、パンダ科が置かれることもあった。クマ科アライグマ科に入れられるときも、2種が近縁であることを前提として論じられることが多かった。

しかし、1972年血清タンパク質抗原抗体反応法により、ジャイアントパンダのみがクマに近いことが明らかになった。現在では、DNA系統学的解析により、ジャイアントパンダはクマ科、レッサーパンダはレッサーパンダ科(現生種はレッサーパンダのみ)に分類される。これら2科の関係は遠い。パンダは多系統であり、2種の共通点は収斂進化によるものだった。

パンダを含む系統[編集]

M.J.Salesaらによる系統[1]を、絶滅種を除くなどして簡略化。なお、『ネコ目』に書かれている分類と異なり、スカンク科を置いていない。

  • クマ下目
    • クマ科
      • ジャイアントパンダ
      • その他のクマ科 + 鰭脚類
    • イタチ小目
      • レッサーパンダ科
      • その他のイタチ小目

参考文献[編集]

  1. Salesa MJ et al. (2005). Evidence of a false thumb in a fossil carnivore clarifies the evolution of pandas. Proc Natl Acad Sci U S A. 2005 Dec 30