慶宮寺八祖堂(けいくうじはっそどう)は、新潟県佐渡市宮川の県指定文化財建造物である。慶宮寺祖師堂とも呼ばれる。
宝形造、桟瓦葺(元こけら葺)、3間四方の母屋に裳階を付けた五間堂で、一見重層のように見える。堂内は方形内陣に八角形の回転式重層厨子を備え、厨子は上層に金輪仏頂を祀り、内部に八祖像を安置する。宮浦城の最先端郭にあたる。建立年代は定かでないが、寺の記録によると、文化9年(1812年)に再建とあり、建築様式の年代とも符合する。全体的に禅宗様で統一され、細部に絵様、彫刻を加え、斗栱の形式や木割等に古式かつ地方色を残す等、江戸時代末期における佐渡地域の建築技術の水準をよく示すとされた。