床屋のパラドックス

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床屋のパラドックス(とこやのパラドックス)は、数理論理学と集合論における重要なパラドックスである。

概要[編集]

このパラドックスは、次の問題から生じる。

「ある村でたった一人の男性の床屋は、自分で髭を剃らない人全員の髭を剃り、それ以外の人の髭は剃らない。この場合、床屋自身の髭は誰が剃るのだろうか?」

  • 床屋が自分の髭を剃らなければ、彼は規則に従って、髭を自分で剃らなくてはいけなくなり、矛盾が生じる。
  • 床屋が自分の髭を剃るならば、「自分で髭を剃らない人の髭を剃る」という規則に矛盾する。

したがって、この規則はどちらにしても矛盾してしまうことになる。

その他[編集]

このパラドックスはイギリスの論理学者バートランド・ラッセルにより考案されたラッセルのパラドックスを分かり易くした例である。このパラドックスはさらにゲーデルの不完全性定理チューリングマシンの停止問題とも関連している。

このパラドックスはしばしば、ジョークに転用される。その際のパンチライン(落ち)は「その床屋は女性だった」というもの。