ゲーム離れ
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ゲーム離れとは、コンピュータゲーム業界のうち、主に家庭向けゲーム業界が抱えるとされる問題の一つである。
ゲームの卒業[編集]
かつてファミリーコンピュータがブームを巻き起こし老若男女を問わず人気を得たものの、それがひと段落して以降はスーパーファミコンもプレイステーションも子供の遊ぶものという立場にいた。その理由としては、ある程度の年齢になると一種の子供だましである「お約束」がまかり通ることに興ざめしてゲームを遊ばなくなったり、あるいは進学や就職を機に生活サイクルが変化しゲームを遊ぶ時間を確保できなくなることなどが挙げられる。特に成人・就職と前後してゲームを止めるケースは珍しくなく、年齢を重ねたことに起因してゲームを遊ばなくなることをゲームの卒業と呼ぶことがある。
子供のゲーム離れ[編集]
単純に考えれば、ゲームの卒業を上回るペースで、あるいは同程度のペースで新規ユーザーを確保できればゲーム業界の数的な縮小は避けられることになる。しかし近年、ゲーム業界の大きなターゲットであった子供たちがゲームをあまり遊ばなくなったと言われており、先の条件を満たすことが難しくなりつつあると言われている。これを指して子供のゲーム離れと呼ばれる。それまでならゲームに振り分けられていた金銭や時間といったリソースが携帯電話やパソコンといった新しいメディアに流れているという説や、少子化によって子供の絶対数が減ったとする説などがある(後者については、子供たちが親族からの小遣いを独占し、一人当たりの額が増大しているため問題にはならないという見方もある)。
ゲーム業界の対応[編集]
家庭用ゲーム業界の対応は、どのような家庭用ゲームを供給するかという点においては、大きく二分されつつある。 一つは、ゲーム内の表現を今まで以上にリアルに、派手に演出することである。大人を満足させることができればゲームの卒業を食い止めることができるし、ユーザー一人当たりから得る対価を多く見込めるため開発コストがかさんでも回収することは可能であるという考えによる。近年のバイオハザードシリーズやGrand Theft Autoシリーズがヒットした背景にも、そのようなユーザーの嗜好が垣間見られる。 一方、ゲームの難易度を下げたり、入力インターフェースが直感的なものになるよう工夫したり、価格を抑えるなどしてゲームの敷井を下げ、今まではゲームをしなかった層を新規顧客として取り込もうとする考え方もある。従来ゲームを遊ばなかった層を狙い撃ちにする策であり、必然的に従来のゲームユーザーから照準が外れてしまうことから、今までのゲームに満足していたユーザーをカバーすることが課題となる点において前者とは対照的である。近年では任天堂によるTouch! Generationsと称される戦略が一定の成果を出している。
以上の二つとは別に、ユーザーが携帯電話やパソコンに流れているのであればメーカー側も素直にそれに歩み寄ればよいという方針もありえる。現に、家庭用ゲーム業界の中で大手メーカーと呼ばれている企業の多くは何らかの形でパソコンや携帯電話に対してゲームを供給している。また、大手メーカーにおいてはアミューズメント施設や飲食店等の経営を、中小メーカーにおいてはゲームとは関係のないシステム構築の様な仕事を請け負うケースもあり、多角的な経営はなかば当たり前である(ただし、歴史の浅いゲーム業界においては元々ゲームと縁のない企業がゲームに参入してくるケースも珍しくなかったため、ゲームが一種の副業に過ぎないことも考えられる)。
様々な道が模索されているものの、実際には複数の路線を同時に選択しリスクを分散する体制が採られているようである。
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