アプレイウス

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アプレイウス(Lucius Apuleius,123年頃~?)は北アフリカ・マダウロス出身のローマの弁論作家。奇想天外な小説や極端に技巧的な弁論文によって名声を博した。代表作である「変容(または黄金のロバ)」は、ローマ時代の小説中、完全に現存する唯一のもの。

人物[編集]

カルタゴで初等教育を受けアテネ哲学修辞学などを修業した後、イタリアギリシアアジア等に旅行し、神秘宗教や魔術などの知識も吸収する。アレクサンドリアへの旅の途中で熱病にかかり、熱心な看病をしてくれたトリポリの友人シキニウスの母親プデンティラと結婚。

155年ごろの法廷弁論書『アポロギア』によれば、年の差とプデンティラが資産家であったことなどから、プデンティラの親族は魔術を用いて未亡人を手に入れたとアプレイウスを告訴した。これに対しアプレイウスは雄弁に自己弁護を行い、無罪となったとある。

その後の経歴や没年は不明であるが、カルタゴに居住し、文学活動の傍らアフリカ各地を旅した。哲学者として市民の尊敬を得、カルタゴやマダウロスにアプレイウスの彫像が建てられたと伝えられている。

主な作品[編集]

  • 『変容』(『黄金のロバ』)
    魔術に興味を抱いた主人公ルキウスが誤ってロバに変えられ、数多の不思議な試練に堪えた後、イシスの密儀によって再び人間に復帰するという一種の教養小説。
  • 『フロリダ』
    アフリカでの演説の中から抜粋した名句集。全4巻。
  • 『プラトンの教説について』
  • 『ソクラテスの神について』
  • 『宇宙論』
    ギリシア語からラテン語への翻訳。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

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