鳥類

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?鳥綱 Aves
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アメリカシロヅル Grus americana
種の保全状態評価
地質時代
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分類
動物界 Animalia
脊索動物門 Chordata
鳥綱 Aves
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変種
品種
学名
和名
英名
*本文参照
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鳥類(ちょうるい)は、生物動物脊椎動物の区分の1つ。

二本足歩行をし、前足がに進化している。全身が羽毛に覆われており、恒温で、卵生である。鳥類は世界で約1万種弱が知られている。生息地は熱帯温帯寒帯極地乾燥地帯、及び海洋と、ほとんどすべての地域・環境に対応した種が存在する。 鳥類には、ハチドリなど最小体重数gの小型種から、ダチョウなど最大150kgの大型種まで、さまざまな大きさの種が存在している。
 


日常語では鳥(とり)。[1]

形態

典型的な鳥類は、羽毛の生えたによって飛び、細くて歯が無いクチバシをもつ。前足は親指以外が退化し、表面に羽毛を生じる。後肢は歩脚型。尾はごく短い。全身の毛はいわゆる羽毛型になり、体表面を覆う。 堅い殻のあるを産卵し、新陳代謝が非常に良い。また、軽くて強い骨格をしている。クチバシを使って全身の毛づくろいをする。

体の構造について、詳しくは鳥類用語を参照。

生態

食性

鳥類は様々な食性に分けられるが、動物食もしくは種子果実食が多い。 草食は地上性の走鳥類などわずかである。これは空を飛ぶためには体重を極力低く抑える必要があるため、草食に適した長大な消化器官をもたないからである。 また、飛行はエネルギー消費量が大きいために高カロリーの摂取が必要なためである。

動物食としては、地上の昆虫類・魚類両生類爬虫類哺乳類・鳥類から水辺の節足動物軟体動物類など、体格・形態に合わせて、様々な環境において捕食者となっている。

植物食としては、種子類・果実類を対象とするものが多い。 その他、ライチョウ等のを食べるもの、淡水カモ等の水草海草を食べるもの等がいる。

ダチョウ類は例外的に草食である。彼らは空を飛ぶことを放棄したため、体重の制限理由がなくなり、草食に適した消化器官をもつ。

また、鳥類は一般に昼行性が多いが、フクロウゴイサギなど夜行性または薄明活動型(夕方に活動)の鳥類も少なくない。 鳥類は全て鳥目と誤解されることが多いがニワトリなどを除いて、鳥類は夜間も視力をもつものが多い。

繁殖

鳥類は様々なパターンで繁殖行動をとる。 大型の鳥類では、雄と雌の一対のペア繁殖をし、子育てを行うことが普通であるが、小型~中型の鳥類の繁殖方法には以下のパターンがある。

  1. 雄と雌が一対
  2. 一羽の雄に対して、雌が複数
  3. 逆に一羽の雌に対して、雄が複数
  4. 複数の雄と複数の雌(すなわち雑婚)

また、子育てにも様々なパターンがある。

  1. 雄親と雌親が協力して育てる(大型鳥類やスズメ目に多い)
  2. 雌親のみが育てる(カモ類など)
  3. 雄親のみが育てる(タマシギなど)
  4. 親のみならず、子を持たない兄弟・姉妹が子育てに参加する。
  5. 他の鳥類の巣に生みつける(カッコウ類)

営巣

鳥類は繁殖に営巣することが普通である。鳥類は巣作りに、その生態域で使用できる様々な巣材を利用する。

代表的な巣材は、類・海草・自分自身の羽毛・他の鳥の羽毛・動物の・小石(チドリ)・泥(ツバメ)等々である。

都市空間で生活する鳥(カラス等)では、人工物を利用することもまれではない。

なお、巣作りをしない鳥類は極めて少ない。 代表的例外は、他の鳥類に託卵するカッコウ類、また自分自身の足の上で卵をかえすコウテイペンギンなどである。

さえずり

鳥類でさえずりを行う種の大半は、スズメ目の鳥である。 スズメ目の中でも鳴禽類のグループに集中している。 鳴禽類のさえずりは、他の鳥類グループの鳴き声よりも複雑なものが多い。 また、他の鳥類グループ、例えばカッコウなどは親鳥と離れて成長しても、その種の鳴き声を発することができるのに対して、鳴禽類の鳥では親鳥と切り離されて育てられるとうまくさえずりができない鳥が多い。 すなわち、鳴禽類においては、さえずりを親鳥から学習していると推定されている。

真似をする鳥

キュウカンチョウオウム類などが人の声を真似することは広く知られている。

真似をする性質は、これらの鳥種に限ったことではなく多くの鳥でみられる。 カケスモズホシムクドリヒバリヌマヨシキリズグロムシクイクロツグミ等々。

そのなかでも、チャンピオンといえる鳥が、コトドリである。鳥の鳴き声・人の声はもちろん、車のクラクションまで真似するという。

カラスも、時折人や動物の声を真似をすることがある。

人の声や物音を真似すること自体は、上記のさえずりを学習する習性が鳥の声以外にも起きていると説明でき、特別なことではない。発声器官の構造が、たまたま人間の発音できる音素に似た音を出せるようになっている鳥であれば、人の声を真似することができる。

鳥が人の声を真似していても、彼らが言語を理解する知性を有しているわけではない。もっとも、声を真似することでおきる人間の反応を楽しんでいるような態度もみられるため、彼らはまったく無知性の存在だというわけではない。

渡り

多くの種は長距離の渡りをし、いくつかの生存圏を移動しながら活動している。(キョクアジサシなど)また、ワタリアホウドリなど種によってはほとんどを海で暮らすものもある。

飛ばない鳥

鳥類は元々空を飛ぶ翼を持つ生物であるが、さまざまな理由により、飛ぶ能力を放棄した鳥も少なくない。飛ぶことをやめ地上生活に特化したダチョウ類・キーウィ他と、飛ぶことをやめ海洋生活に特化したペンギン類等などがいる。 飛ばなくなった鳥類は、孤島などで進化した種に多い。 哺乳類が生存せず、すなわち危険な捕食者がいないため、地上動物のニッチの位置についた鳥である。

しかし、ヒトが島に侵入した後、ヒトが持ち込んだ家畜、あるいはヒトの移動にまぎれて進入したヘビなどの帰化動物、そしてヒトそのものが彼等の脅威となっている。捕食者への対抗手段を持たない飛ばない鳥は攻撃を受けやすく、絶滅の危険がある種も多い。 すでに絶滅した飛ばない鳥類にはドードーオオウミガラスニュージーランドモアなどがある。

進化

鳥類の進化論的な起源は、時代によりさまざまに揺れ動いてきた。 鳥類の恐竜起源説が最初に脚光を浴びたのは、進化論発表の直後に発見された始祖鳥の骨格が、小型恐竜のそれと酷似していたことから始まる。 また以前は起源を爬虫類槽歯類(Thecodont)などとされた時期もあったが、現在では、古生物学の発展から、恐竜獣脚類から進化したというのが定説となり、系統学的には鳥類は恐竜に含まれる。すなわち恐竜は絶滅せず、その一部が鳥類に進化して現在でも生きているという解釈である。

中生代の鳥類の化石は19世紀に発見されたジュラ紀始祖鳥(アーケオプテリクス)の他に、白亜紀の鳥と恐竜の双方の特徴をもつ、羽毛をもつ生物の化石が、1990年代以降、中国大陸から次々と発見されている。ちなみに始祖鳥は現生鳥類の直截の祖先ではなく、進化の過程で分岐した古鳥類の一種である。

代表的な古鳥類は、ジュラ紀の始祖鳥の他、白亜紀のエナンティオルニス類ヘスペロルニスイクチオルニス孔子鳥など。


現在の地球上で鳥類に最も近縁なのはワニ類である。

非主流の仮説

鳥類の恐竜起源に異論を唱える鳥類学者のアラン・フェドゥーシアは「鳥は、恐竜ではなく、(未発見の)小型の樹上性爬虫類から進化した」という説を唱えている。彼と彼の支持者の主な反論をまとめると以下の通り。

  • 鳥に近いとされているグループの恐竜は恐竜としては小型でも飛ぶには重過ぎる
  • 走行説、捕虫網説などの恐竜が飛行するにいたるまでを説明する仮説がいずれも空力学的に不適切
  • 鳥類も恐竜も発生途上で前肢の2本の指が退化するが、鳥類は親指と小指が退化するのに対し、恐竜は薬指と小指が退化する
  • 恐竜を起源とする説では保温のために羽毛が発達したとするが、走鳥類の羽毛が退化して毛のようになっているのに対して飛行した祖先を持たない恐竜達が飛ぶことに適した羽毛を持ったとするのは無理がある

フェドゥーシアは、生物進化を研究する学者としては例外的に分岐学を受け入れない人である。 そのため、議論の共通基盤を持たない彼の説は鳥類関連の学界においても孤立している。

系統関係図

分類

古典的な分類

project:鳥参照

鳥類の分類は、現在流動的である。まず古典的な分類の一例を以下に示す。 この分類では鳥類を、その器官の特徴に着目して分類する。たとえば、が全蹼足であればペリカン目とするなど。

※イギリス等ではタカ目をタカ目とハヤブサ目と分ける。一方、日本や北米等ではタカ目は単一の目としている。
ハチドリ類は、伝統的分類ではアマツバメ目に含めるが、最近は独立目とする例も多い。
※その他、伝統的分類でも各国あるいは学説ごとに少しずつ異なる部分がある。

新世代の分類

形態比較等によるこれら従来の系統方法は、各目の単系統性・目間の類縁関係など不明点が多く指摘されていた。

1990年代以降、分子生物学の進歩とともに、その手法により従来分類の課題を乗り越えんとする全く新しい分類体系が登場してきた。 そのうち代表的なSibley-Ahlquist鳥類分類体系の目リストを以下に示す。(下位分類の詳細は各記事参照)

 さらに詳しい説明は「Sibley-Ahlquist鳥類分類」という項目の後半を参照。

関連項目


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外部リンク

空想上の鳥

鳥は空を飛ぶことから、天や神からの使いとして神聖視されることがあった。

注釈

  1. 大野晋によれば、日本語で「ス」(ウグイスカケスキギスホトトギスなど)、「メ」(カモメスズメツバメなど)は、鳥類を表わす語でもある。要出典