深山直剛
深山 直剛(ふかやま なおたけ)とは、童貞でありながらJK売春を斡旋した男である。
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ネットで女子高校生売春斡旋の男。客に求めたある「モノ」とは…生身の女性に興味なし?
男は少女の体も金銭も求めず、ひたすら少女を客に紹介し続けた-。
18歳未満の少女の買春を仲介したとして、警視庁少年育成課に2013年6月、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で逮捕された山梨県都留市のスーパー店員、深山直剛(28)。
自らについて「セックスをしたことはない」と供述しているというが、少女を斡旋した対価として客に要求していたある「モノ」からは、変わった“性癖”が浮かび上がる。
「俺の代わりにお金をくれる男を紹介する」
深山は2013年1月、東京都内の私立高校2年の女子生徒=当時(16)=にメールでこう告げた。女子生徒が了承したのを確認し、インターネット掲示板で知り合った会社員の男(36)に女子生徒のメールアドレスを教えた。
男は直ちに、女子生徒に「Hできるなら2万円。アキバで待ち合わせたい」と連絡し、埼玉県内のラブホテルで性行為をした。警視庁は6月、この事実を捉えて同法違反容疑で、深山を逮捕した。
深山と女子生徒は2012年、ネット交流サイトで知り合った。深山は「なおたろう」と名乗り、初めは当たり障りのない会話を交わしていたが、徐々に制服姿の写真を求めるようになっていった。
制服が成功すると、「スカートをもっと短く」「裸の写真を送ってくれたら5万円あげる」…。要求がエスカレートするのに時間はかからなかった。女子生徒は要求通り、あどけない肢体をあらわにした写真を送ったが、深山から「5万円」は送られてこなかった。
女子生徒に催促され、深山が提案したのが、児童買春の客を仲介することだった。
みだらな写真は好きだが…「童貞宣言」も
深山は、客から仲介料を取らなかった。女子生徒の裸の写真代を肩代わりしてもらう形になっていたからというのもあるが、女子生徒と性行為をしている最中の写真を対価として送らせていたのだ。
自ら斡旋したばかりの女子生徒の淫らな姿が映った写真を傍らに置き、深山は自宅で自慰行為にふけっていた。「エロ写真は大好きだが、セックスをしたことはないし、したくもない」。少年育成課の調べに対し、「童貞宣言」をした。
深山は、交流サイトでさまざまな少女と知り合っては下着姿や裸の写真を送ってもらい、写真を眺めながら、行為に及んでいたという。
元警察官も客に…1回3000円「本当にこんなに安いのかな」
深山は「昨夏から30人ぐらいを紹介した」と容疑を認め、余罪についても供述を始めている。30人の中には、警視庁の元巡査の男(29)も含まれていた。
性行為の相手は同じ都内の女子高生で、料金はわずか3000円だった。「援助交際はいけないことだと思っていた」と話している元巡査。だが、女子高生の方から提示してきたという「3000円」という低価格にあらがえなかったようだ。
元巡査は「『本当にこんなに安いのかな』という好奇心でやった」と供述。西東京市内の駐車場に止めた車内で2月、女子高生と関係を持ったことを認めた。
元巡査は平成18年4月に入庁し、同10月に警察署に配属されたが、同12月には辞めた。当時の同僚らには「もっと華やかな仕事だと思った」と不満を漏らしていたという。
警視庁幹部は「地域で汗をかくのも大事な仕事。それすら勤まらないような男は辞めて当然。事件を起こす前でよかった」と話す。
母親の相談で発覚。女子生徒は「執事喫茶に行きたくて…」
事件が発覚するきっかけは、女子生徒が携帯電話で買春相手とメールをやり取りしているのを母親が見つけ、荻窪署に相談したことだった。捜査関係者は「母親が気付き、相談してこなければ、まだ続いていた可能性がある」と指摘する。
少年育成課の事情聴取に対し、女子生徒は「『執事喫茶』に行きたくて、お金が欲しかった」と話しているといい、繰り返し買春に応じていたとみられる。
「執事喫茶」は、メイド姿の女性が接客する「メイド喫茶」の男性版。黒服姿の若い男性が女性客のイスの出し入れまで世話をし、「お嬢様○○でございます」などと「執事言葉」で接客するサービスで、都内に数店舗展開している。
お菓子のセットだけで2000円前後のメニューがあるなど、一般的な喫茶店より割高な価格設定だが、ホストクラブなどと違って昼間から営業し、酒なども提供されないことから、一部の少女を中心に人気を集めているという。
警視庁は2013年4月から、児童買春の被害者となった少女についても補導する方針を適用しているが、金銭欲しさに安易に買春に応じる少女が後を絶たない。深山容疑者が客側と少女側の双方にネットワークを築けたのも、お互いのニーズがあるからに他ならない。
深山は山梨県内の実家で、祖母や両親らと一緒に暮らしていた。警視庁幹部は、深山についてこう言った。
「写真ではなく、まずは心配をかけている肉親や、買春をさせてしまった少女といった生身の人間と正面から向き合わなければ、真の更正はおぼつかない」