佐々木二郎

佐々木 二郎（ささき じろう、生年不詳 - 没年不詳）は、日本陸軍の情報将校。陸軍中野学校出身。1943年3月に北方軍から船舶司令部付きとなり、港湾（船舶）の防諜調査を行う。同年日本軍占領下のシンガポールに赴任し、暁機関、浪機関に所属して、港湾防諜の指導などを担当した。戦争末期にマラッカおよびポート・ディクソンで兵補に輸送船団に対する海上ゲリラ的な破壊工作を教える教育隊（佐々木兵補部）を指揮した。

経歴

後方勤務要員養成所乙II長期生

（時期不定で）北方軍に配属。

1943年（昭和18）3月、宇品の船舶司令部に着任。東京、横浜、神戸、長崎、函館などの内地の港湾を調査し、防諜計画書を作成した。

船舶司令部・鈴木宗作司令官の指示により、外地の港湾調査のため、辻村軍曹とともに北方軍に赴任。1943年末に報告書を提出した。

1943年9月の昭南港爆破事件を受けてシンガポール船舶司令部付となり、暁機関（機関長・吉永弘之大尉）に属して、管下の諸部隊に対する港湾（船舶）防諜の指導にあたり、「特殊施策」の調査研究にあたった。

（1944年初）総軍司令部付の浪機関（機関長・吉永大尉）に所属。

（1944年3月）南方総軍のマニラ移駐に伴い、浪機関は第7方面軍に転属。

戦争末期、浪機関がマラッカ海方面での連合軍の上陸作戦を警戒し、その輸送船団に対する海上ゲリラ的な破壊工作を企図してマラッカおよびポート・ディクソンに設置した兵補の教育隊を指揮した。

• 南洋商報 (1947 )によると、この部隊は「佐々木兵補部」と呼ばれていたようである。

1945年8月の終戦後、マラッカ海を南下中にオーストラリア軍と交戦した。

付録

参考文献

• 中野校友会 (1978) 中野校友会(編)『陸軍中野学校』中野校友会、JPNO 78015730
• 南洋商報 (1947) 昭南時代 組織之秘密 浪機關『南洋商報』1947年7月12日12面