佐藤正己

佐藤 正己（さとう まさみ、明治43年（1910年）7月16日 - 昭和59年（1984年）8月30日）は、山形県東田川郡櫛引町（現・鶴岡市）出身の、日本の植物学者。理学博士。茨城大学名誉教授。蘚苔地衣類研究の権威として知られる。

略歴

• 1910年7月16日、財団法人荘内館の設立者、佐藤雄能の4男として櫛引町下山添に生まれる。
• 1934年、東京帝国大学理学部植物学科を卒業し、同大学大学院に進む。
• 1938年、母校である府立四中付属夜間中学の教諭となる。
• 1942年、理学博士号を取得する。
• 1944年、陸軍技師に任ぜら、農業を指導するためジャワ島に駐在する。
• 1947年、山形県立農林専門学校の教授となる。
• 1950年、学制改正にて国立山形大学農学部教授となる。
• 1952年、茨城大学文理学部に勤務する。
• 1954年、茨城大学文理学部教授となる。
• 1969年、山形大学農学部講師兼任。
• 1975年、公務員を退職して茨城大学名誉教授となる。
• 1984年8月30日、死去する。享年74。

• 2003年6月、茨城県自然博物館に、正己が収集した20000点を超える、地衣類の標本が保管されており、これの目録が完成する。

著書

• 「地衣類實驗法」（1937年）
• 「大日本植物誌5」（1939年）
• 「地衣類ウメノキゴケ目」（1939年）
• 「地衣類ハナゴケ目」（1941年）
• 「地衣類」（1955年）
• 「有用植物分類学」（1957年）
• 「庄内地方の天然記念物」（1950年）荘内郷土誌刊行会
• 「庄内地方の巨樹と名木」（1952年）山形縣文化財保護協會
• 「朝日・月山・鳥海-出羽國立公園候補地学術調査報告-前篇」（1949年）鶴岡市公民館
• 「朝日・月山・鳥海-出羽國立公園候補地学術調査報告-後篇」（1949年）鶴岡市公民館

論文

• 「Lichenノ訳語ニ就テ述ベル」『植物研究雑誌』第8巻 第5巻（1932年）239-242頁
• 「地衣類について」（1953年10月13日）
• 「ハナゴケ目地衣の新分類法」 博士論文 （1942年2月4日）

家族親族

• 祖父：佐藤正孝 - 神主
• 父：佐藤雄能 - 教育者、鉄道省事務官
• 叔父：石井武膳 - 庄内藩士、大泉藩権少参事
• 兄：佐藤正能 - 教育者、荘内館監督

外部リンク

• 茨城大学
• 茨城県自然博物館

出典

• 出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』