メダル

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メダル (medal) は、直径数センチ大の金属の延べに、業績や事績の記念などの目的で、何らかの意匠を刻印したものをいう。 ただし、通貨として利用される貨幣硬貨・コイン)は含まれない。 メダルの形状は円形のものが一般的であるが、四角形や星形など円形以外の形状のものもある。

概要[編集]

メダルは、金属板に何らかの意匠を施したものである。円形のものが一般的であるが、円形以外の形状にデザインされることもある(例えば2009年世界陸上競技選手権大会では長方形の形状のメダルがデザインされた)。

コイン(硬貨)は、貴金属を通貨として利用する上で、ニセ金貨(→偽札)など公正性を欠くようなものが出回るのを予防する観点から意匠が凝らされる。 メダルの場合は、褒賞として与えられる記念品(表彰)であることから、元来の意味からすれば、鋳潰して貴金属の資源的価値に還元される必要も無い。 このため、メダルの意匠は、偽造防止を目的としたコインの意匠とは異なり、賞を記念した、独自の意匠が凝らされるのが常である。 また、貴金属以外に、卑金属めっきをして見栄えがするようにされたものも多く、この他にもリボンなどで装飾されたものが見られる。

スポーツにおけるメダル[編集]

現代、特に日本においてメダルと呼ぶ場合は、中でもスポーツなどの競技で勝利選手、優秀選手を表彰して贈られる各メダルのことを指す。 通例、優勝者に金メダル、準優勝者に銀メダル、第3位の選手に銅メダルが授与され、受賞者はメダリストと呼ばれる。ただし第1回近代オリンピックでは優勝者に銀メダル、準優勝者に銅メダルが贈られた。

その性質上、“メダリスト”の呼称に見られるように、メダルを受けることはそれぞれの競技の世界における強力なステータスとして一般に認識されている。 ゆえにメダル獲得を第一とするプレイを行う選手が後を絶たない。一方そういったメダル至上主義の競技姿勢は、スポーツの本来の理念に反するとして、しばしば批判の対象にされる。

軍隊におけるメダル[編集]

メダルには、著しい軍功をあげた・軍に功績のあった人物を表彰するためのものがある。 勲章を参照。

学術におけるメダル[編集]

学術研究などにおいて、ある分野で著しい功績があった研究者・技術者に対して授与するものがある。 その分野の有名な研究者の名前を冠していることが多い。 生物学におけるダーウィン・メダルや、電気電子工学分野でのエジソンメダルが有名である。 ベンジャミン・フランクリンメダルのように、複数の分野を対象としたものも存在する。

メダル名に人名を冠する場合、一般的にその分野での著名な研究者の名前を採用する。 また、死後にそのメダルが創設される場合が多い。 しかしロスビー研究メダルのように、生前から研究者(この場合カール=グスタフ・ロスビー)の名前を冠したメダルが作られることもある。

トークンとしての利用[編集]

記念・表彰メダル以外にも、擬似的な硬貨、いわば硬貨の形態を取ったチケットとして利用される場合がある。

日本では、ゲームセンターのメダルゲームやライブハウスのドリンクチケットなどにおいて、硬貨を模したものとして利用される。 サイズは、取り扱いのし易さから、直径25 - 30mm程度が多いが、勿論、それより大きいものや小さいものもある。

海外では、一部の公共交通機関や遊戯施設において、硬貨やチケットの代替として、硬貨程度のサイズのメダルが利用される。 英語圏では、この様な一種のチケットとしての役割を持つメダルは、トークンと呼ばれる。

なお、この様な用途の場合、日本ではコインと称されることが多いが、明白な誤用である。

おめだい[編集]

ミッションスクールでは、華美な装飾品は禁止されていることが殆どであるが、おメダイ(メダイユ―medalのオランダ語読みから)と呼ばれるメダルならば、身につけることが許されることもある。これにはキリストや聖母マリアなどがデザインされている。

関連項目[編集]

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