ジュゼッペ・ヴァルデンゴ

ジュゼッペ・ヴァルデンゴ（Giuseppe Valdengo, 1914年5月24日 - 2007年10月4日）はイタリアのバリトン歌手。

トリノ出身。地元のジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でヴァイオリン、オーボエ、イングリッシュ・ホルンやピアノ等を学んだが、院長のフランコ・アルファーノに勧められてミケーレ・アッコリウティに声楽を学んだ。1936年のアレッサンドリアのスピリメンターレ劇場に於けるジャコモ・プッチーニの《蝶々夫人》でシャープレス役を歌ってデビュー。同年、パルマ王立劇場でヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの《フィガロの結婚》の表題役で評判を取った。1939年から1943年までミラノ・スカラ座で活動したが、第二次世界大戦の為に徴兵され、軍楽隊でオーボエを演奏していた。1945年にスカラ座に復帰したが、翌年にはアメリカに演奏旅行に行き、1948年までニューヨーク・シティ・オペラで活動。1947年にルッジェーロ・レオンカヴァッロの《道化師》のトニオ役を歌ってメトロポリタン歌劇場と縁が出来、1954年まで同歌劇場に出演。また、1947年からNBCでのアルトゥーロ・トスカニーニの指揮によるオペラ上演で重用された。1955年にはグラインドボーン音楽祭に参加し、コヴェントガーデン王立歌劇場にも出演。以後、イタリア各地の主要歌劇場はもとより、ウィーン、パリ、ブエノスアイレスなどの各都市の歌劇場に客演した。1966年に歌手活動から引退し、後進の指導に専念した。

アオスタにて没。