花鳥背八角鏡

提供: Yourpedia
2021年12月25日 (土) 00:33時点におけるEifuku21 (トーク | 投稿記録)による版 (新規 正倉院にある花鳥文様の銅鏡)

(差分) ←前の版 | 最新版 (差分) | 次の版→ (差分)
移動: 案内検索

花鳥背八角鏡(かちょうはいのはっかくきょう,)は奈良県奈良市正倉院にある花鳥文様の銅鏡である。

概要

北倉に残る18面の鏡の一つで、国家珍宝帳に記載されている品である。 「八角鏡一面重大五斤十三両 径一尺一寸三分花鳥背 緋絁帯 漆皮箱緋綾嚫盛」 当初に付属していた緋絁帯と漆皮箱緋綾嚫盛は失われている。

形状

外形は花形、葡萄を咥えた二羽の鳥が旋回するように舞う。鳥の図柄はの時代に流行した模様という。二羽のうち一羽は両羽を大きく広げ、一羽は翼をたたんで振り返る。鳥には珠を連ねた首輪がかけられる。鳥はオウムとされてきたが、鳥類の専門家によりホンセイインコとの指摘がある[1]。 背面に鈕を挟んで、綬をくわえた鳳凰・獅子・麒麟を鋳出した鏡[2]。白銅製で、 756年に献納された中国製の鏡で「葡萄の枝を銜え頸から綬帯をなびかせた二羽の鸚鵡」が描かれる。 本品の組成は70%、25%、鉛5%の青銅鏡である。

盗難

『東大寺続要録』に鎌倉時代1230年(寛喜二年)に正倉院に泥棒が入り、銀と思って盗んだが、割って調べると白銅製とわかり、八面の鏡が破砕され大破した。東大寺の境内に置いていかれたという。1894年(明治27年)の修理で当初の姿に復元された。

管理

  • 管理番号「北倉 42 14号」。
  • 形状:径33.6cm 縁厚0.8cm、重3844.8g。

出展

  • 第22回正倉院展(1969年(昭和44年))。
  • 第59回正倉院展(2007年(平成19年))。
  • 第73回 正倉院展(2021年)

  1. 奈良国立博物館『第73回 正倉院展』仏教美術協会
  2. 鳥背八角鏡