レイプの形式
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強姦の形式には様々な形式がある。以下にその形式の代表例を述べる。
デートレイプ
顔見知りによる強姦はよく知っている人の間で行われる。こういった場合はデートレイプという。加害者が「被害者も同意していた」と述べる場合がある。強姦の圧倒的大多数はこの形式である。様々な記憶損失を引き起こす薬が、強姦犯によって被害者を意識不明の状態にするために使われる事がある。
配偶者間の強姦
このタイプの強姦も日本では罪に問えるという判断は示されてはいるが、さほど適用された事はない。このタイプの強姦が見知らぬ人からのものより外傷的ではないとしばしば推測されるが、研究はこの強姦の被害者が見知らぬ人からの強姦の被害者より長い永続的外傷に苦しむことを明らかにする。恐らくは社会妥当性のバイアスに基づく検査の欠如のために、被害者を苦しめている。
強姦法は、国によって異なる。多くの国においては、ドメスティックバイオレンスにおいて、自分自身の妻または夫と強制的に性行為を行った場合、それは強姦とみなされない。2人の人々が規則正しく性的に親密であるならば、多くの国においては眠っている間もしくは酒に酔った場合に夫婦で性交を行う事は、その夫もしくは妻が承諾を与えなかったとしても、強姦とは認められないことが多い。
集団強姦
多くの人々が被害者の強姦に参加する場合は集団強姦という。かつては刑法で定められていなかったので、輪姦という用語が流布しており、現在も使用される事がある。日本では大学生サークルスーパーフリーによる集団強姦事件を受けて、集団強姦を対象とする「集団強姦罪」(4年以上の有期懲役)および「集団強姦致死傷罪」(無期または6年以上の懲役)の規定が設けられたという経緯がある。
日本の刑法180条1項においては強姦は親告罪とされている。だが、同条2項では「二人以上の者が現場において共同で犯した」罪は、親告罪ではないとされている。
近親姦
親あるいは兄弟姉妹とされる人間による強姦を近親姦という。一般には「近親相姦」と呼ばれているが、批判家からは実際には性的自由を損害している場合が多いとして、近親相姦ではなく近親姦と呼ばれる。大抵の場合、告訴・告発する前に時効が来てしまうため、判明している数より実数ははるかに多いというのは定説であるにも拘らず、実証が困難である。
戦時の強姦
戦争の間、強姦は敵に恥辱感を与え彼らの士気を害するための方法としてしばしば使われる。戦争における強姦は、しばしば組織的で軍事指導者は一般市民を暴行することを軍人に実際に奨励している可能性もある。同様に、組織的な強姦は民族浄化の方法としてしばしば使われる。
法定強姦
日本では13歳未満の女性と性行為を行った場合、強姦とされる。たとえ同意と見られるものがあったとしても同様である。
大学構内強姦
いくらかの研究は、大学構内で強姦に関する特別な問題を示す。その主題は、家族から離れたところで初めて暮らす事により強姦のリスクが高まるということである。
映像作品における強姦
アダルトビデオなどの映像作品において強姦を描写することがあるが、アダルトビデオに出演する以上、AV女優はAV男優との性行為を了承しているものとして扱われ、通常は強姦には当たらないものとされる。
しかしながら制作者は迫真の映像を撮影するために、出演するAV女優の了解範囲を超えての暴力的な演出や大勢のAV男優との性交の強制、あるいはAV女優の意に反し、膣内への射精をされることがある。このようなケースでは強姦を構成するとも考えられるが、AV女優は出演契約により事前に了解しているとされることと表現の自由との関係により捜査当局が立件することはほとんどなかったといわれ、一部では行過ぎた演出がエスカレートしていった。
制作者がAV女優が負傷したり後遺症が残るなどの暴力と性交を強制したバッキー事件では、社会的通念を超えた演出としてマスコミや視聴者あるいは女性国会議員からの批判が高まったため捜査当局がAV女優の被害届を受理し、AV男優や制作関係者および経営者を傷害致傷、強姦、強姦致傷などで立件している。
男性に対する強姦
欧米先進諸国では、女性から男性に対するレイプも違法であり厳しく罰せられるようになっている。
2017年7月12日以前の日本の刑法では、強姦罪は男性から女性に対する態様しか規定されていなかった(女性が男性をレイプした場合、当時は強姦罪ではなく、強制わいせつ罪には該当するとされていた)が、2017年の法改正により「強姦罪」が「強制性交等罪」に改正(2017年7月13日施行)された為、男性が被害者で女性が加害者となるケースも処罰の対象となるようになった。
屍姦
死体に対して性交すること。また、死体に対する性愛。ネクロフィリア。ネットでは「死姦」と表記することもある。
屍姦は古くからあり、その精神分析を書いた本もある。宗教的な意味あいで、死んだ女性と交わるというものもある。現在、日本では屍姦そのものについて罪に問われることはないが、殺人や死体損壊につながる行為であり、社会的に許容されることはまずない。