ミステリー

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ミステリー (mystery) は、神秘的、不可思議なこと。ミステリミステリイとも言う。

文学などフィクションジャンルで「ミステリー」と言えば、推理小説等のミステリーを用いた創作物を指すことが多い。

概要

ミステリーとは小説漫画テレビドラマゲーム等の創作物におけるジャンルの一つ。何らかの犯罪の発生に起因する物語を言う。完全犯罪が成立して終結する場合と、その解決に向けての捜査活動および推理がなされて犯人が逮捕されたり真相が明らかにされる場合がある。後者において特に事件解決に貢献する推理を主に行う個人がいる場合、主人公にする場合もある。このような個人は一般に探偵と(職業が探偵でなくても)呼ばれる。こうしたことから推理もの、探偵ものと呼ばれることもある。

歴史的には、ミステリーというジャンルの起源は小説にある。その詳細は推理小説を参照のこと。推理小説の舞台化やテレビドラマ化等から始まり、今は幅広いメディアにおいてミステリーというジャンルの作品が存在する。

なお、一般にはミステリとミステリーは同義語で使うが、厳密に使い分けられている場合もあるので注意が必要である。辞書によっては推理小説と同義に扱う場合もあるが、原語のmysteryが小説以外も含めて指す語でもあり、メディアの多様化によって現代では小説に限定されずに用いる用法が行われている。

特性

犯罪の発生における犯人や犯行方法、動機その他の真相は、一部または全部が物語終盤まで隠されていることが多い。これによって、一般に製作側は、読者(視聴者、ユーザー)が自ら推理できるという楽しみを提供することを狙っている。ゆえにいわゆるネタバレによって楽しみを奪われる危険が多いので、他者に紹介する場合は注意が必要である。かつては真相は犯人が誰かということに関心が集中する傾向もあったが、今は動機や犯行手段等のその他の面に関心を持たせる作品も増えている。意図的にその効果を狙う方法として『刑事コロンボ』にみられるように倒叙と呼ばれる技法が用いられることもある。

推理の楽しみを増す単純な方法は、簡単には真相を見抜けなくすることである。こうして真相を隠すためには様々なトリックが用いられる。読者(視聴者、ユーザー)が推理を楽しむために、製作者側との間である程度の暗黙の約束が存在するとされる。詳細はトリックにまつわる暗黙の了解ノックスの十戒を参照のこと。ただし全ての作家が同意した約束が存在するわけではなく、この通りに厳密に守られることも必ずしも多くはない。ある程度原則を崩すことによって意外な真相を提示することも広く行われている。もちろん、その崩し方によっては推理が不可能となる等の弊害が生じて大きな批判を呼ぶ事になる。

また、小説から始まったミステリにも媒体による特性の違いが見られるようになってきた。ゲームにおけるミステリには、プレイヤーが物語の進行に参加するメディアとしての特徴をふまえた特徴的な作品が見られる。『かまいたちの夜』は、プレイヤーの選択によってミステリ・サスペンス・ホラーといった物語の展開自体が変化するものである。また、『ひぐらしのなく頃に』は映像や音楽といったサウンドノベルならではの要素によって真相を見えにくくするというトリックが用いられている。このようにミステリというジャンル自体が旧来の小説という書式の拘束から次第に解き放たれて多様な作品のありかたを示しつつあると言えよう。

メディア別の代表的な作品一覧

小説

詳細は、推理小説を参照。

海外

日本

歴史

1841年、アメリカの文豪エドガー・アラン・ポーが発表した「モルグ街の殺人」が推理小説の始まりだといわれている。 また、イギリスではウィルキー・コリンズが1868年に英国初の長編推理小説「月長石」を発表した。 日本では、菊池幽芳、黒岩涙香などが海外の探偵小説の翻案ものを多く発表した。 須藤南翠は、1888年に「硝煙剣鋩 殺人犯」を、また黒岩も、1889年に「無惨」を書いた。菊池にも1902年の「宝庫探検 秘中の秘 」という翻案でない独自の作品がある。森鴎外も1913年に「病院横丁の殺人犯」を発表したが、これはポー作品の翻案である。

江戸川乱歩は、1922年に短編「二銭銅貨」「一枚の切符」を雑誌「新青年」に投稿し、その後は短編を中心に作品を発表していった。 彼のシリーズ探偵である明智小五郎は「D坂の殺人事件」で初登場。「心理試験」などシリーズ化された。

漫画

推理漫画を参照。

ゲーム

並びは50音順

テレビドラマ

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