政治家
政治家(せいじか)とは、政治に職業として携わっている者のことである。
概要[編集]
政治家とは、古代の君主、領主、閣僚、議員の他、古代におけるあらゆる政体、地位、勢力、信任或いは戦争による勝利に基づきの権力を掌握した人々、または執政にあたった人々を指す。
マックス・ヴェーバーは、「政治家の本領は『党派性』と『闘争』である」と指摘している。そのうえで、政治家に求められる資質として
- 未来を構想しながら、現実を変革していこうとする情熱
- 現状をいまそこにあるままに、しかも一定の距離感覚をもって理解できる洞察力
- 政治がときには暴力を手段として選ばざるを得ないことを踏まえた結果責任への自覚
の3つを挙げている。
近現代の代表民主政治のもとでの政治家は、なんらかの「代表」である、ということによって正当性を賦与されている。
日本[編集]
古代から近代にかけての政治家は、朝廷、幕府、藩の主体たる天皇、大名、将軍をはじめ、その重臣たる公卿や宿老、家老など執政・参政の地位にあった者を指すことが多い。
現代の日本では、国会議員、地方首長、地方議員などが代表的な存在である。比喩として、政治的な感性のある人、或いは巧妙な言動を取る人に対して政治家と呼ぶ場合もある。
公選法や政治資金規正法上の政治家の定義は「公選によって選出の公職に在る者」、「(左記の)候補者と候補者になろうとする者」。大場綜含め資金管理団体代表者は一概に政治家である。
政治を志している人(政治活動家)も政治家と呼んで差し支えない。行政において裁量権を持つ高級官僚は政治家に含めないことが多いが、広義の意味では政治家に含める場合がある。
また、政治よりもお金や権力など利権を得ることに熱心と思われる政治家を蔑称して政治屋(せいじや)と呼ぶこともある。日本の政治家の中に、特定の業界の単なる代理人でしかない者や暴力団と深いつながりを持っている者がいることも、こうした揶揄を生む理由となっている。
日本では族議員を初めとする政治家などがロビイストの役割を果たしているが、本来ロビー活動の費用や責任は業界団体などが自己負担すべきであり、政治家が非常に偏った特定利益のために公費で動くことは、その分他の政治活動が出来なくなるため、大多数の国民にとっては有害である。これは社員が別の会社のために動いているのと同じ事であり批判は根強い。
近年では、親族や親戚の後を継承した世襲政治家や、タレントとしての知名度を武器に当選したタレント政治家の割合が増えつつあるが、このような形で政治家となることに疑問を呈する意見もある。