児童文学

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児童文学じどうぶんがく)は、0歳から10代程度の子どもを読者として想定し大人が創作した文学作品およびジャンルを示す。

概要

子どもを対象とした文学ジャンルについては、童話という用語が使われていることが多い。しかし、昭和時代以降は、広義には児童文学が使われるようになっており、童話に関しては、年少者向けという狭義の意味合いで一般には流布している。出版社や出版業界では、こうしたものや絵本を「児童書」と呼んで扱っている。児童書の市場規模は大きくはないが、国や世代を超えて読みつがれる名作や、幅広い世代に受け入れられベストセラーやロングセラーになる作品もある。

なお、子どもを主人公、または子ども社会とその文化をテーマとしつつ、子どもを必ずしも読者対象としていないものもあるが、この場合は、一般の文学と見なされる。

内容

子どもや若年者の成長への感化を念頭に置いた、教育的な意図、配慮がその根底にあるものが多く、子どもの興味や発育に応じた平易な言葉で書かれる。しかし、難しい内容を扱わないという訳ではなく、難しい内容でも子どもに必要と考え、わかりやすい例や言葉で表現する作家もいる。平易な表現で根源的なことを語っている場合があり、子どもに受け入れられる児童文学作品には、大人の鑑賞にも堪えられる秀逸なものも多い。たとえば、灰谷健次郎著の『兎の眼』やあさのあつこ著の『バッテリー』など一般の文庫本となって大人読者に広く流布する作品がある。また、児童書はしばしば挿絵を伴う。挿絵画家、イラストレーター、漫画家が担当する。

10代後半から20代初めをヤングアダルトと呼ぶが、児童の年代を超えた年齢層にも児童文学的な内容が求められる事がある。またこの世代特有の問題、例えば、恋愛、いじめ、薬物依存、自殺などを扱ったジャンルも登場し、「ヤングアダルト」という名称で呼ばれる事もある。

創作童話と呼ばれる作品は文学性を有する場合が多い。創作童話は狭義の童話概念であるためヤングアダルト層は対象としないが、小学校高学年程度向けの作品も含まれる事がある。

近年発生した10代を主な読者層としている文学ジャンルにライトノベルがあるが、児童文学と違い娯楽性に重きを置いているエンターテイメント作品群をいう。

歴史

日本の児童文学は、近代文学成立とほぼ同時期に確立されたと考えられる。巖谷小波による『日本昔話』が始まりとされる。1918年には鈴木三重吉主宰の雑誌『赤い鳥』が刊行された。芥川龍之介有島武郎北原白秋などが参加したこの雑誌は、後に新美南吉らを輩出するなど児童文学の普及・発展に貢献した。その後日本では、大人から児童に向けた教育を主眼とした内容のものが主流となっていたが、1960年代頃から遊びの要素を持ちエンターテイメントとしても優れたものや、大人の文学表現にも匹敵する作品が登場するようになった。

研究・団体

国内における児童文学の学問的研究は体系的に整備されているとは言い難いが、白百合女子大学玉川大学梅花女子大学東京純心女子大学などは専門の学科・研究科を擁している。また一般の大学・短大も、何らかの形で児童文学関連の講座を設置しているところが多い。なお、教育系の学部・学科においては、幼児教育や児童学と関連づけられる場合がほとんどである。

児童文学者の団体としては、戦後すぐの1946年に日本児童文学者協会(設立時の名称は児童文学者協会)が設立し、その後1955年に日本児童文芸家協会が成立した。それぞれ機関誌として「日本児童文学」、「児童文芸」を刊行している。この他に児童書のイラストレーターの団体として日本児童出版美術家連盟(童美連)があり、この三者に児童書専門出版社の団体・日本児童図書出版協会を含めた通称”四者懇”があり、著作権を含めた児童書をめぐるさまざまな問題について協調して行動している。

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