遅れネット

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遅れネット(おくれねっと)は、番組を制作局以外の放送局にネットする場合、数時間から数日~1週間程度、場合によっては数ヶ月から半年、酷い例になると1年以上の遅延を生じて放送する現象をいう。

※珍しい例として、全国ニュース後に2分間のローカルニュースを差し込み、以降キー局と2分遅れでネットするという荒技を行う局もある。

ディレイ放送」・「時差放送」・「時差ネット」とも言われる。この現象は、ローカルセールス枠に多く見られ、特に地上波アニメ番組において最も顕著に見られる。

概要[編集]

キー局がその番組を放送する時間帯に、ローカル局の自社制作の番組や他系列の番組が放送される場合に生じる。

なお、系列局の番組を(テレビ東京系やそれ以外の系列のローカルセールス枠が殆ど)を独立UHF放送局で放送する場合も番組販売となるため、遅れネットとなることがある。

また、ネットワークセールス枠の番組であっても、編成の都合上時差放送を行う局もある。

反対に、ローカル局が在京キー局より先に新作の番組を放送することは全くといってよいほどなく、例外として北海道テレビ放送における「あたしンち」、毎日放送山陽放送における「時事放談」、札幌テレビ放送における「東京ヴェルディ1969 vs コンサドーレ札幌」(生放送)等がキー局より先に放送されたことがある。

ローカル局では、一部の番組は独立UHF放送局制作番組が配信されることもある。

これらと対照的に、ネットワークセールス枠は同時ネットになることが多い(一部番組は編成上遅れネットになるものの、大幅に遅れることは殆どない)。テレビ深夜帯、特に25時以降は原則ローカル編成となるためジャンルに関係なく、遅れネットになる場合がほとんどである。

また、山梨県は法令上は民放が2局の地域で、正式にはこの2局が他系列の番組を遅れネットで放送していることになっているが、同県ではケーブルテレビや共聴設備が90%以上の世帯で普及している上、地上デジタル放送の区域外再送信も一部放送局を除いて行われているため、一般的に、民放は実質的に4局以上となっている。そのため、実質的には区域外再送信での放送が本放送、地元民放での遅れネットは再放送となっている。

キー局での放送終了後のネット開始[編集]

ドラマ・アニメ・特撮番組では、ローカル局でのネット開始日がキー局での放送終了日より遅いケースも存在した。

この場合「遅れネット」と定義されるかどうかは不明だが、キー局で放送されていた頃はいずれの地元局でもネット枠が確保できず、キー局での放送が終了した後にようやくネット枠が得られたなどの理由により、このような事態が生じることがある。

民放テレビ局が4局未満の地域が多かった1980年代までは、このような現象も各地で見られていた。

脚注[編集]