ドクツルタケ
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ドクツルタケ(毒鶴茸、Amanita virosa)はハラタケ目テングタケ科テングタケ属のキノコ。毒キノコとして知られる。
概要
北半球一帯に分布。夏から秋、広葉樹林及び針葉樹林の地上に生える。中から大型で、色は白。柄にはつばとつぼ、そしてささくれがある。水酸化カリウム3%液を傘につけると黄変する。胞子はほぼ球形。同じく猛毒のシロタマゴテングタケ (Amanita verna) とは、水酸化カリウム溶液につけても変色しないこと、柄にささくれが無いこと、小型であることなどから区別できる。
毒成分は環状ペプチドで、アマトキシン類(α-アマニチンなど)、ファロトキシン類(ファロイジンなど)、ビロトキシン類からなる。その毒性は1本(約8g)で1人の人間の命を奪うほど強く、誤食すると腹痛、嘔吐、コレラのような激しい下痢が起こり、1日ほどで治まった数日後に肝臓や腎臓がスポンジ状に破壊され、最悪の場合死に至る。
欧米では「死の天使」(Destroying Angel) という異名をもち、日本でもこの死亡率の高さからシロタマゴテングタケやタマゴテングタケとともに「猛毒キノコ御三家」と称され、地方名でもヤタラタケ、テッポウタケなどとも呼ばれる。ハラタケ科などの白い食用キノコと間違える可能性があるので注意が必要である。例えば、シロオオハラタケとドクツルタケは見かけはほぼ同じであるが、ツボの有無、ひだの色などから見分けることができる。