札幌美人デート嬢全裸殺人事件
札幌美人デート嬢全裸殺人事件(さっぽろびじんでーとじょうさつじんじけん)は1983年6月26日に北海道札幌市で起きた全裸殺人事件である。
概要
1983年6月26日午後10時ごろ、札幌市白石区の無職、与田元治(22歳)は同市中央区のデートクラブ「エスコート・パブ・カルチェ」からデート嬢岡本久美さん(19歳)を連れ出し、ラブホテル「XO」の3階客室に同伴したが、岡本久美さんに肉体関係を迫って拒否され、カッとなって岡本久美さんの首を手で絞めて殺害した。
与田元治は約1時聞後に1人で姿を消した。
翌日午前零時半ごろ、ベッドで全裸の岡本久美さんが死んでいるのを同ホテルの従業員が発見。搬送先の札幌市医師会急病センターから「女性の死因に不審がある」と、札幌中央署に届けがあった。同署で調べたところ、女性の首には手で絞めたような跡があり、同署は殺人事件として捜査したところ、岡本久美さんの同僚女性の目撃証言などから与田元治が浮かび、6月29日午後、殺人の疑いで与田を緊急逮捕した。与田は犯行を全面的に自供した。
殺された岡本久美さん
岡本久美さんは1964年生まれ。1983年1月下旬に開店した「エスコート・パブ・カルチェ」に「麻美」の名でホステスとして勤めていた。事件当日の6月26日は午後3時すぎに出勤、同日午後10時ごろ店を訪れた与田元治と外出していた。
ラブホテル「XO」の部屋には特に争った形跡はなかったが、岡本久美さんの股間には性交の跡があった。同ホテルは一段と徹底した“密室ホテル”になっており、従業員や宿泊客は与田元治を目撃していなかった。
デートクラブ「エスコート・パブ・カルチェ」
岡本久美さんが勤めていた「エスコート・パブ・カルチェ」は、客が入場料のほか、ホステスの連れ出し料5千円を店に払うとホステスを店外に同伴できる、いわゆるデートクラブ。札幌中央署が6月24日に手入れし、経営者3人を職業安定法違反の疑いで逮捕したが、その後も営業を続けていた。