市川一家4人殺人事件
市川一家4人殺人事件(いちかわいっか4にんさつじんじけん)は、1992年3月5日に千葉県市川市で発生した当時19歳の未成年者による殺人事件である。
事件の概要
1992年2月、関光彦(当時19歳)は、フィリピン人のホステスと性的関係を持ったことにより、暴力団関係者から200万円を要求されていた。工面に困った関は、その数日前に交通事故で轢き強姦した女子高校生のA子(当時15歳)の家に強盗目的で押し入る事にした。
3月5日午後4時30分頃、関は家に押し入り、現金8万円を奪った後A子の祖母(当時83歳)を絞殺。その後、帰宅したA子を監禁し、午後7時頃に帰宅したA子の母親(当時36歳)を刺殺。A子を強姦した後、午後9時頃に帰宅したA子の父親の会社社長(当時42歳)を殺害、預金通帳を奪う。翌6日午前6時頃、A子の妹(当時4歳)を刺殺。
同日午前9時過ぎ、A子の父親の会社から「様子がおかしい」と通報が入り、警察官が駆けつけて関を逮捕し、A子を保護した。
裁判
1994年8月8日、千葉地方裁判所で関に死刑判決が言い渡された。関は控訴したが、1996年7月2日に東京高等裁判所は控訴を棄却。更に上告するが、2001年12月3日に最高裁判所で上告が棄却され、死刑が確定した。
過去に暴行事件や強姦事件(事件実行当日にも別の被害者への強姦事件を起こしている)を起こしていた点、逮捕されてから裁判中まで、被疑者の関には事件を起こしたことに対して全く反省した態度が見られない点、A子の目の前でA子の肉親を殺害したという残虐性、警察が踏み込んだ際にA子に包丁を持たせ自分が被害者を演じた計画性などが裁判で重く見られた。
未成年者に死刑が言い渡され、刑が確定するに至ったのは、永山則夫連続射殺事件の永山則夫以来であった。
その他
殺害されたA子の父親の会社社長は、1984年にロス疑惑で注目されていた三浦和義の週刊誌記事に掲載されたプライベート写真を撮影したカメラマンでもあった。
関連書籍
- 『19歳 一家四人惨殺犯の告白』永瀬隼介・著(角川文庫)ISBN 978-4043759019
- 『19歳の結末 一家4人惨殺事件』祝康成(永瀬隼介)・著(新潮社)ISBN 978-4104398010