台風04号 (2007年)
関連項目
- 太平洋台風 (2007年)
- 台風
- 熱帯低気圧
- 早明浦ダム - 少雨により水不足に陥り、取水制限なども行われていたが、2005年の台風14号と同様、この台風によりたった1日で貯水率100%まで回復した。
- 第21回参議院議員通常選挙 - 台風接近・上陸時選挙期間中で、候補者は大きな影響を受けた。
- 新潟県中越沖地震
関連項目
- 太平洋台風 (2007年)
- 台風
- 熱帯低気圧
- 早明浦ダム - 少雨により水不足に陥り、取水制限なども行われていたが、2005年の台風14号と同様、この台風によりたった1日で貯水率100%まで回復した。
- 第21回参議院議員通常選挙 - 台風接近・上陸時選挙期間中で、候補者は大きな影響を受けた。
- 新潟県中越沖地震
台風4号(Man-yi、マンニィ)
説明
~2007年7月17日 午前9時
- 寿命 8日と6時間
- 最低気圧: 930hPa
- 最大風速:
(気象庁解析) 95kt(50m/s)
- 最大風速:
(米海軍解析) 135kt
テーマ
台風4号(たいふう4ごう、アジア名: マンニィ)は、2007年7月にカロリン諸島近海で発生した台風である。7月に日本に接近・上陸した台風では過去最強クラスとなった。また各地に大雨をもたらし、九州南部などでは記録的な降水量となると同時に、各地で暴風が吹き荒れた。
概要
- 7月9日、カロリン諸島近海で発生。
- 7月13日、沖縄に接近。那覇市で瞬間最大風速56.3メートルを記録(7月の観測史上最大)。
- 7月14日14時、鹿児島県大隅半島に上陸。宮崎県日南市油津で瞬間最大風速55.9メートルを記録(油津での観測史上最大)。また上陸時の中心気圧は945hPaで、7月の台風としては最も低かった。その後、宮崎県から日向灘で進む。
- 同日21時、足摺岬を通過。
- 7月15日5時、潮岬を通過。
- 7月17日9時、日本のはるか東海上で温帯低気圧に変わる。
記録
- 7月に上陸した台風として、上陸時の気圧が最低を記録。(945hPa)
上陸時(直前)の中心気圧が低い台風 順位 正式名称 国際名 中心気圧 (hPa) 上陸日時 上陸地点
- 1 196118号
(第2室戸台風) NANCY 925 1961年9月16日 9時 室戸岬西方
- 2 195915号
(伊勢湾台風) VERA 929 1959年9月26日 18時 潮岬西方
- 3 199313号 YANCY 930 1993年9月3日 16時 薩摩半島南部
- 4 195115号
(ルース台風) RUTH 935 1951年10月14日 19時 串木野市付近
- 5 199119号 MIREILLE 940 1991年9月27日 16時 佐世保市南
- 5 197123号 TRIX 940 1971年8月29日 23時 大隅半島
- 5 196523号 SHIRLEY 940 1965年9月10日 8時 安芸市付近
- 5 196515号 JEAN 940 1965年8月6日 4時 牛深市付近
- 5 195522号 LOUISE 940 1955年9月29日 22時 薩摩半島
- 10 200704号 MAN-YI 945 2007年7月14日 14時 大隅半島
- 10 200418号 SONGDA 945 2004年9月7日 9時 長崎市付近
- 10 199019号 FLO 945 1990年9月19日 20時 白浜町南
- 10 197009号 WILDA 945 1970年8月14日 23時 長崎市付近
- 10 196420号 WILDA 945 1964年9月24日 17時 佐多岬
- (参考) 室戸台風 - 911.6 1934年9月21日
- 台風194516号
- (枕崎台風) - 916.3 1945年9月17日
被害・影響
- 大雨によって増水した川に流されるなどして、死者3名、行方不明者2名を出した。
- 各地で突風による家屋の損壊、大雨による土砂災害、床上・床下浸水、がけ崩れなども多発した。
- 突風で転倒するなどして72名が負傷した。
- 交通も大幅に乱れ、鉄道の運休、飛行機・フェリー等の欠航も相次いだ。また、横浜市のみなと祭国際花火大会など、多くのイベントが中止された。
- 空梅雨の影響で深刻な水不足に陥っていた地域では、この台風により活発化した梅雨全線がもたらした大雨により一気に貯水率が回復した。
- 台風の通過直後に新潟県中越沖地震が発生。中越地方は雨で地盤が緩んでいたこともあり土砂災害などが多発した。
解説
この年はラニーニャ現象などによりフィリピン東方海域や沖縄近海の海水温が平年に比べて高く、台風が発達しやすい状況にあった。そのうえ当該海域では、台風2号以来、約2カ月台風が発生していなかったので、台風の風に伴った海水のかき混ぜによる冷却がなかったため、海水温はさらに上がっていた。台風は海水温が高い地域を右回りに沿うコースを通ったため、台風が発達しやすく、勢力を維持しやすくなっていた。
また、台風の東縁となる太平洋高気圧が、平年に比べて弱く(気圧が低く)南東寄りだった。平年はこの時期、南西諸島から九州南部付近まで高気圧の勢力圏となっているが、今回は四国の南海上までにとどまっていた。この偏移には、偏西風が通常より南に偏っていたこと、ラニーニャ現象によって大気の流れが変わり、太平洋高気圧へ向かう下降気流が通常より東に偏っていたことが関係していると考えられている。
これらの要因によって、この台風4号はその最盛期に沖縄を通過し、勢力を維持したまま本土に接近・上陸し、偏西風に押されて太平洋高気圧の縁を通り、九州・四国・本州の南岸を沿うような進路をとったと考えられている。
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