中山孝太郎
中山孝太郎(なかやまこうたろ1949-)は、広島出身、日本の作家、 長崎市のコスモス文学の主催で第68回新人賞短編小説部門に「憔悴した点」が決定し、受賞 進学校の高等学校停学、退学 東京建築専門学校、法政大学文学部卒業、日本文芸家協会、日本ペンクラブ、安藝文學会員
著作 「予算消化工事税金無駄遣い」 中国新聞 1992年02月 「選挙の資金国民が出資」 中国新聞 1993年11月 「広島らしさを物産館」 中国新聞 1996年10月 「専門学校設け広大跡地」 中国新聞 1996年10月 「小企業の支援」 中国新聞 1996年11月 「運転中の携帯電話」 中国新聞 1996年12月 「政治経済の勉強」 しん 朝日新聞 1997年01月 「健康法」 中建日報 1997年01月 「W杯招致運動」 中国新聞 1997年02月 「毛利元就」もっと方言を」 読売新聞 1997年02月 「真の上得意様」 毎日新聞 1997年02月 「一人くらい返上し投票」 中国新聞 1997年03月 「地球は生命体」 川柳ひろしま1997年03月 「さばを読む考」 川柳ひろしま1997年04月 「五角」 ビジネスセミナー1997年11月 「トンネル内の照明」 産経新聞 1997年12月 「魚」 彩図社 1998年09月 「大河」 コスモス1998年11月 「憔悴した点」 愛知県 土地家屋調査士会 2000年01月 「川柳作品全集」 葉文館出版2000年04月 「納得できない可部線の廃止」 中国新聞 1998年04月 「広島のデルタを歩くリベラリスト」文化評論 1999年09月 「広島西飛行場」 東洋図書出版1996年12月 「情景」 モジカンパニー2000年04月 「藪を這う」 関西文學日本ペンクラブ掲載中 2000年02月 「争点」 安藝文學日本ペンクラブ掲載中 2016年 「藪を這うの改変」 安藝文學 2016年 「気になる紐と首」安藝文學国立国会図書館所蔵 2016年
代表作品
外部リンク
1949年12月16日、広島生まれ。法政大学文学部卒
仕事は若い時代に防衛省や東京築地の魚河岸に勤めたのをはじめ、
10指にあまる職業を経験する。
小説は主には純文学であるが、ノンフィクションもある。
この世に日の目を見たのは、出版した数冊や雑誌に取り上げられた数十編だけであるが、
他に数百編の未発表作品がある。
1998年に第68回コスモス文学新人賞を受賞。
作品は「憔悴した点」
過ぎ去った昔、幾多の困難があった。
そんな中、短編、中篇の純文学小説を書き続け、
数百の作品がたまるが、日の目を見なかった。
だが1998年、中山が人間の煩悩あるいは、こころの葛藤を描きぬいた僅か
「1センチ4ミリ」を争う世界の作品が、やっと芽生える。
所属団体
日本文藝家協会、日本ペンクラブ、安藝文學
孝太郎のモットー
中山孝太郎の行動をマーク
カレはどんな生活をしているのか?
ひたすらに生活の事を考えて行動している。
ワークのあらゆることについてである。
基本はノンフィクションであるが、思うようにはいかない。
これが人生であろうか。
だが最後まで諦めてはいけない。自分で己の運命を切り開こう。
為せば成る。
為さねば成らぬ。辛いことが多いと思う。それを乗り越えて楽がある。
まさに天と地は自分の仕切り方に因って、違ってくる。些細な事でも、
その都度運命は変わっている。今日の予定は、
まず計画をしっかり立てたものを、
成る様に実行に移し、地道に努力する。成るまで頑張る。
この世に生かされているかぎりは、突き進まないと天罰が下る。
「ピンチはチャンス」は何度もないはずだ。とにかくやらないことには、
話にならない。
作品の感想
「争点」
思わせぶりで、深刻な出だしで始まるこの小説に、
何事を作者は語りだすのだろうかと一気に話に引き込まれた。
誰にでもその深刻さの度合は違えどおこりうる間違いが
その人の人生の全てを左右してしまうという話は興味深い。
作者が“点”という言葉に主人公の仕事と重ね合わせて
こだわりをみせる所が面白い。
特に点滴の“点”という字を見て脳裏から取れなかったと言う
エピソードはなる程と思う。
最後は、主人公の長年の秘密(悩み)がとけるわけだが、
問題の土地を前にして主人公がへたり込み、
全身の力が抜けるシーンで“一点の世界の大地から、
いままで私が注ぎ込んだ活力よりも遥かなエネルギーの源が
加えられた気がした”というくだりは、
この小説の主題をよく表わした秀逸の文章だと思う。
「藪を這う」
悲しい話でした。主人公である“滝沢”は、
もはや生きている、というだけで、
わずかばかりに残された気力は、生存する為にだけ使われる。
歓楽街に出て残飯をあさる。山の麓の小屋に住み、蛇をとる。
言葉も忘れ、ただ生きているだけの主人公滝沢は、
かって世話をしてやった黒川に出会い、
彼の恩を忘れない男気によって社会復帰への道が開かれるが、
それすらも、滝沢にとっては、
わずらわしいものでしかなかった。
彼はもう、なにもいらないのだ。そんな滝沢が唯一、心を動かしたのが、
生きていく為ではない、それ以外の行動を起こさせたのが、
車から優しく手を振った女性の存在であった。
滝沢は、彼女を探した。もう一度、彼女に会いたいと思った。
しかし、彼は小屋に戻り、蛇を食べて暮らすいつもの生活に戻るしかなかったのだ。