高架駅
高架駅(こうかえき)は、一般に、線路が高架橋内にある駅(鉄道駅)のこと[1]。
地上駅に比して、
- 踏切がなくなり、事故や交通渋滞が減る
- 高架下の用地の活用、駅付近の再開発
- 線路の複々線化、軌道強化による輸送力増強が行い易い
などの効果があるが、高架化工事には費用がかかる[2]。
概要
高架化された鉄道路線や山岳地帯で標高差を解消するために高所に設置された駅、モノレールや新交通システムの駅などに採用されている方式である。高架の構造物は広義には盛土も含まれるが、コンクリートや鉄骨などで作られた高架橋上に駅設備が設置された駅を高架駅と呼ぶことが多い。
高架化工事は地下化工事に比べて費用が安価で済むが[2]、高架化の際に線路周辺の用地の取得が必要になる場合があり、都心部では用地の取得に費用がかかるため、土地の取得が比較的容易な市街地で採用されることが多い。
構造
一般的に駅舎の構造は、地上階部分に改札口や出札設備などの駅設備があり、上階はプラットホームだけという駅が多いが、完全に駅設備を上階のみに集約した駅もある。地上階と上階のプラットホームとの移動のために階段やエレベーター、エスカレーターなどが設置されていることが多い。駅によってはスロープが設置されている場合もある。
- 盛土駅
プラットホームが盛土上にある駅。地面より高い場所にプラットホームが造られているものを指し、広義には高架駅に含まれる。盛土上に作られた駅は、立体交差を目的にしている場合を除いて、地上駅に分類されることがある。
- 複合的な構造
複数の鉄道路線が集まる駅においては、複合的な構造になることがある。例えば、地平のプラットホームを跨ぐかたちで橋上駅舎が存在し、新たに高架の鉄道が新設される場合に、既存の駅舎の上階に高架のプラットホームが設置されることがある。その場合の駅設備は既存の地上線では橋上駅構造、新設高架線では高架駅構造と言える。
駅周辺
設置当初は高架構造でなかった駅が後年になり高架化が行われる例がある。その際に高架橋の下部が空き地となることから、高架駅の周辺の高架下は駐車場や商業施設として利用されることがある。
関連項目
外部リンク
付録
脚注
参考文献
- 鉄道総合技術研究所 (2016) 鉄道技術用語辞典 第3版 2019年2月6日閲覧
- 日本民営鉄道協会 (2019) 日本民営鉄道協会 > 鉄道豆知識 > 鉄道用語辞典 か行 > 高架化・地下化 2019年2月6日閲覧