滝川高校いじめ自殺事件
滝川高校いじめ自殺事件(たきがわこうこういじめじさつじけん)とは、兵庫県神戸市須磨区の私立滝川高校に通っていた当時高校3年生の男子生徒が堤翔吾率いる不良グループにいじめられて自殺した事件である。学校側がいじめを否認し続けていたことや、学校裏サイトを使用したいじめが行われていたことから注目を受けた。
概要
2007年7月3日午後1時50分ごろ、5時間目の授業中に、「トイレに行く」と新館4階の教室を出た後に飛び降り自殺をし、午後2時ごろ発見されその40分後に死亡が確認された。また、ズボンのポケットからA4判3枚の遺書が見つかった。
いじめの可能性が指摘されたが、学校側は当初はいじめを否認し続けていて、兵庫県にもいじめは無いとの報告をしていた。しかし、自殺から約2ヶ月後に一人目の加害者が逮捕されたのちに、態度を一変し、いじめの存在を初めて公式に認めた。その後、残りの加害者3人が逮捕された。
また、学校裏サイトの存在がマスコミにより広く報じられ、社会的に広く知られるようになった事件でもある。
自殺事件後の状況
自殺が起こった直後、学校側は、兵庫県にいじめは無いとの報告をしていた。その一方で自殺後の1ヶ月間で、自殺した生徒のクラスメートから聞き取り調査を行っていた。その結果、金銭の要求や、使い走りの強要を学校側は把握した。しかし、「いじめられていた」との証言がないことから、「命令だったり本気の要求ではない」とした。
しかし、2007年9月17日フットサル仲間だった西宮市在住の同級生の少年が恐喝未遂容疑で逮捕された。
加害生徒逮捕後の、9月21日に記者会見を講堂で行い、桐山学校長(当時)は生徒の逮捕翌日から約40人に聞き取り調査を行ったこと、メールでの現金の要求にほかに3人の生徒がかかわっていたこと、去年の夏以降複数回にわたり教室の机の上や机の中に紙粘土を入れられるなどの継続的な嫌がらせがあったこと、インターネット上のいわゆる「学校裏サイト」にて中傷行為を受けていたこと、金銭の要求や、使い走りの強要などがあったことを報告し、これまでの「いじめは無かった」と繰り返していた姿勢から一転して、「いじめはあったと判断する」と述べた。また、学外の有識者を入れたいじめ防止委員会の設置や、いじめのサインを見逃さない対策、ホームルームの充実によりいじめの再発防止を図ることにも言及した。
また、「学校裏サイト」には裸の写真を載せられたり、住所や電話番号などの個人情報が掲載されたりしたという。その後、9月25日には2人が逮捕され、10月29日にも1人が逮捕された。なお、逮捕された4人すべてに対し神戸地検は「少年院送致が相当」とする意見書を付けている。しかし、主犯の堤翔吾は、なぜか逮捕されなかった。
これらのことはマスコミで広く報道され、またインターネット上でも大きな話題となった(後述)。その結果ネット流行語大賞2007にて「滝川ルネッサンス」が最終選考で19位を記録した。
その後
「いじめ防止対策特別委員会」の委員に選任予定の14人が、滝川高校の関係者で占められていたことが問題視された。
また、2008年・2009年の滝川中学校・高等学校の中学・高校受験者数および学力偏差値はともに事件前と比較して大きく減少している。
そして3月、いじめ防止対策をまとめ、桐山学校長は引責辞任した。その他、教頭が退職届を出したものの受理されず、滝川第二高等学校への配置転換および一般教員への降格がなされ、学園長・校長は減給処分をうけた。また、この事件に関わったその他の教諭は訓戒処分を受けているが、解雇等にはなっていない。
問題点
この事件は匿名掲示板の2ちゃんねるでも関心を集め、ニュース板でも250近くスレッドが伸びたが、 書き込みの中には事件と無関係の中傷書き込みがあり、事件に便乗して別のいじめ事件が発生していた。また、事件の加害者の氏名の書き込みがあり、さらに悪質な中傷書き込みが一部発生した。
また、生徒逮捕後、一定期間インデックスページを書き換えWEBサーバにアクセスが集中していると偽装していたことが判明している。
その他
2年前にも酒を強要し、急性アルコール中毒にさせたとして生徒が傷害容疑で書類送検される事件があり、新聞報道があるまで1年余りも兵庫県への報告を怠っていたことが2007年9月24日に判明した。
事件に関わった外道
- 比嘉聡・・・逮捕された下っ端、除籍済、集金係。被害者と仲が良かったが、いじめ怖さで裏切る、金欲しさでエスカレート
- 別所けいすけ・・・下っ端2号除籍済
- 堤翔吾・・・主犯格
- 清水遼・・・野球部
- 勝浦亮・・・主犯格、元野球部。後、バレー部に転向。肩があたっただけで相手を血まみれに…停学経験あり
- 大西・・・被害者と同じクラス。別所と一緒に被害者葬儀に行く
- やませ・・・主犯格
- 柴田・・・被害者の隣のクラス。別所と一緒に被害者葬儀に行く
- 山川翔平・・・元アメフト部、アメフトmixiあり
- 別所・・・同級生、主犯格、勝浦と共に被害者を脅し、大金をせしめる、停学経験あり
- 入江・・・以下、同文
- 宮脇・・・被害者の隣の文系クラス。移動教室などで空になった教室にて生徒の財布から金などを盗む窃盗常習犯、停学経験あり
- 山川 翔平
- 現住所:兵庫県神戸市
- 誕生日:08月07日
- 血液型:A型
- 出身地:東京都練馬区
- 所 属:滝川高校アメフト部OB
外部リンク
関連項目
大津市中2いじめ自殺事件 | |
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木村家 | 木村束麻呂(主犯) | 木村真束(父親) | 木村恭子(母親) |
小網家 | 小網健智(主犯) | 小網健市(父親) | 小網美恵(母親) |
関連人物 | 本多広樹(被害者) | 藤本一夫(校長) | 森山進(担任) | 山田晃也(主犯) | 沢村憲次(大津市教育委員会教育長) | 三日月大造 (滋賀県知事) | 伊知地萌子(青山学院中等部少女暴行事件主犯) | 堤翔吾(滝川高校いじめ自殺事件主犯) |
学校 | 大津市立皇子山中学校 | 大津市中2いじめ自殺事件の関連学校 |
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