「ピースサイン」の版間の差分
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日本におけるピースサインは、写真撮影の時のポーズとして広く知られている。経緯ははっきりしないが、1960年代末の[[全学共闘会議|全共闘]]で学生達がピースサインをしている姿をテレビで見て真似たのではないかという説や、[[サインはV]]の影響(ただし、この場合はヴィクトリー~勝利宣言としての意味)という説、1972年に[[井上順]]が[[コニカ]](現・[[コニカミノルタ]])のカメラの[[コマーシャルメッセージ|CM]]でアドリブでピースサインをしたのを真似たのはないかという説などがあるが、少なくとも[[1970年代]]から見られ始めた。 | 日本におけるピースサインは、写真撮影の時のポーズとして広く知られている。経緯ははっきりしないが、1960年代末の[[全学共闘会議|全共闘]]で学生達がピースサインをしている姿をテレビで見て真似たのではないかという説や、[[サインはV]]の影響(ただし、この場合はヴィクトリー~勝利宣言としての意味)という説、1972年に[[井上順]]が[[コニカ]](現・[[コニカミノルタ]])のカメラの[[コマーシャルメッセージ|CM]]でアドリブでピースサインをしたのを真似たのはないかという説などがあるが、少なくとも[[1970年代]]から見られ始めた。 | ||
2019年5月20日 (月) 19:59時点における最新版
ピースサインとは、ボディーランゲージの一種。勝利のアピールを行うもので、平和を祈るサインとしても用いられている。イギリスなどの英語圏では、「V」の形を作るためと「Victory(勝利)」を意味するために、「Vサイン」と言われることが多い。
概要[編集]
意思表示を送る相手に人差し指と中指をまっすぐに離して突き出し、他の指は曲げて手のひらは外に向ける。欧米の国々を中心に、勝利・反戦・平和という意味を持ち、ギリシャでは「くたばっちまえ」という意味になる。
また、イギリスやオーストラリア、ニュージーランドなどでは手のひらを内側に向けると侮蔑や卑猥の意味に変わる。またインドでは、大便がしたいという意味になる。
日本では、ピースサインとは呼ばれているが、平和という意味は一切なく、後述するように撮影時のポーズとして、楽しさ、喜びを表す意味になる。日本の近隣でも日本と同じような意味で使われ始めている。両手で出す場合を特にダブルピースという。
Vサインの発祥[編集]
イングランドの弓兵隊は飛距離や貫通力に優れたロングボウと呼ばれる長弓を用いて、フランス軍に対して多大な戦果を上げたため、捕虜にされれば二度と弓を引けないよう、指を切り落とされることがあった。その指を敢えて見せ付けて、「切り落とせるものなら切り落としてみろ」という意味合いがそのサインにはあった。最初に使用されたのは百年戦争のアジャンクールの戦いであると言われている。
反戦デモによる普及[編集]
1960年代に、ベトナム戦争に対する反戦運動がアメリカやイギリスなどをはじめとする西側諸国で高まり、盛んに反戦デモが行われるようになると、参加者が報道陣のカメラへ向けたアピールと、「平和への願い」を表す意思表示の手段として広く用いられるようになった。同時代に盛んだったヒッピー文化の中でも「平和を願う印」として「ピースマーク」とともに広く行われ、ウッドストックフェスティバルの記録映像などにもその様子が残っている。 たとえば出演者の一人であるジミ・ヘンドリックスは、スター・スパングルド・バナー(アメリカ国歌)をギターで演奏しながらピースサインを観客にアピールしている。
日本での普及[編集]
日本におけるピースサインは、写真撮影の時のポーズとして広く知られている。経緯ははっきりしないが、1960年代末の全共闘で学生達がピースサインをしている姿をテレビで見て真似たのではないかという説や、サインはVの影響(ただし、この場合はヴィクトリー~勝利宣言としての意味)という説、1972年に井上順がコニカ(現・コニカミノルタ)のカメラのCMでアドリブでピースサインをしたのを真似たのはないかという説などがあるが、少なくとも1970年代から見られ始めた。
その後、1980年頃から小学生を中心に、遠足や修学旅行、運動会などの盛り上がっている場面での写真撮影でカメラを向けられると「ピース」と言ってピースサインをするのが急速に広まった(peaceの意味はない)。その後、「ピース」と発する事は減ったが、楽しさを表現する行為としてピースサインは完全に定着し、「撮影される準備が整いました」という意味合いも持ち始め、40代以下であれば男女問わずに一般的な行動である。50代以上の年代であっても特に女性であれば珍しくない。現在では、撮影する側が言っていた「はい、チーズ」が減り、撮影される側がピースサインを作った時が撮影するタイミングである場合が多い。
また、写真・動画撮影時に留まらず、日常生活の中でも、物事がうまく進んで成功した時などの喜びを表すポーズとしてもよく使用される。
日本の影響により、現在では香港や台湾、韓国などの若い世代でも写真撮影の際にピースサインを行うことが定着しており、中国などでも認知されつつある。
欧米でも、日本アニメなどの影響で、日本におけるピースサインの意味自体を知る者も少なくない。
その他の使用場面[編集]
変わったところでは、オートバイの長距離ツーリングを行なう者同士がすれ違う際に、「道中御無事で!」の意味で交わされるピースサインがある。追い越しの際にはサムズアップで挨拶をする。
1970年代に、道路の整備とオートバイの大型化が進み、ツーリングの長距離化と共に全国に普及した。1980年代には、サインを出しづらいレーサーレプリカやオフロードバイクが流行し廃れかけた(アメリカンのライダーは上体を起こした姿勢なので楽に出来る)が、長距離ツーリングで用いられることが多い北海道の道路や全国の主要国道などでは現在も続けられている。また、アメリカのハワイ州ではバイカーがすれ違う際に、必ず同合図を行っている。ライダーが示す時には右手はアクセルグリップを握っているので、必ず左手で行われる。
符号位置[編集]
ピースサインを表す記号は以下の通り。
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
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