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例えば照明が消え、熱狂的な喚声が観客たちの中から聴こえてきても、フレディー・マーキュリーがそれらに対して感じていたであろうものを、俺はもう感じることがない。
 
例えば照明が消え、熱狂的な喚声が観客たちの中から聴こえてきても、フレディー・マーキュリーがそれらに対して感じていたであろうものを、俺はもう感じることがない。
フレディーは聴衆からの敬愛と憧憬を愛し、楽しんでいたように見えた。俺にはにはそのことが心の底から羨ましくもあり、妬ましくもあるんだ。
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フレディーは聴衆からの敬愛と憧憬を愛し、楽しんでいたように見えた。俺にはそのことが心の底から羨ましくもあり、妬ましくもあるんだ。
 
要するに、俺は君たち誰ひとり騙すわけにはいかないんだ。
 
要するに、俺は君たち誰ひとり騙すわけにはいかないんだ。
 
君たちにとっても、俺にとってもフェアじやないから。この思いをごまかして、あたかも自分が100%楽しんでいるかのようなフリをするなんて、俺が考え得る最悪の犯罪だ。
 
君たちにとっても、俺にとってもフェアじやないから。この思いをごまかして、あたかも自分が100%楽しんでいるかのようなフリをするなんて、俺が考え得る最悪の犯罪だ。
 
ステージに上がる前に、タイム・カードを押した方がいいんじゃないかと思う時がある。俺は持ち得る限りのすべての力を尽くして感謝しようとしたし、実際に感謝している、ほんとうなんだ、信じて欲しい。
 
ステージに上がる前に、タイム・カードを押した方がいいんじゃないかと思う時がある。俺は持ち得る限りのすべての力を尽くして感謝しようとしたし、実際に感謝している、ほんとうなんだ、信じて欲しい。
 
俺は感謝している、でもそれだけでは充分じゃないんだよ。
 
俺は感謝している、でもそれだけでは充分じゃないんだよ。
俺はたぶん、独りでないと物事を楽しめないナルシストってやつなんだ。感受性が強すぎるんだよ。かって子供の頃に持っていた情熱を取り戻すには、もう少し鈍感になる必要がある、
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俺はたぶん、独りでないと物事を楽しめないナルシストってやつなんだ。感受性が強すぎるんだよ。かつて子供の頃に持っていた情熱を取り戻すには、もう少し鈍感になる必要がある、
  
 
ここ3回のツアーでは、個人的な知り合いや、俺たちの音楽のファンを、前よりずっとありがたく思えるようになっていた。それでも俺は、みんなに対する不満、罪悪感、そして同情から抜け出すことができなかった。
 
ここ3回のツアーでは、個人的な知り合いや、俺たちの音楽のファンを、前よりずっとありがたく思えるようになっていた。それでも俺は、みんなに対する不満、罪悪感、そして同情から抜け出すことができなかった。
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フランシスとコートニー、僕は君たちのための祭壇にいる。
 
フランシスとコートニー、僕は君たちのための祭壇にいる。
 
歩きつづけてくれ、コートニー、フランシスのために、彼女の人生のために。
 
歩きつづけてくれ、コートニー、フランシスのために、彼女の人生のために。
僕がいないほうがずっと幸福であろう彼女の人生のために。
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俺がいないほうがずっと幸福であろう彼女の人生のために。
  
 
愛している、愛している!
 
愛している、愛している!

2009年4月7日 (火) 19:44時点における版

カート・コバーン Kurt Cobain、本名カート・ドナルド・コベインKurt Donald Cobain, 1967年2月20日 - 1994年4月5日)は、アメリカ合衆国ワシントン州アバディーン出身の歌手ギタリスト1987年ニルヴァーナを結成。1994年自宅にてショットガンで自殺。享年27歳。

遺書

聴くことにも創ることにも、もう随分長いこと興奮を覚えなくなっていた。そういったことに、俺は言葉に尽くせぬ罪を感じている。

例えば照明が消え、熱狂的な喚声が観客たちの中から聴こえてきても、フレディー・マーキュリーがそれらに対して感じていたであろうものを、俺はもう感じることがない。 フレディーは聴衆からの敬愛と憧憬を愛し、楽しんでいたように見えた。俺にはそのことが心の底から羨ましくもあり、妬ましくもあるんだ。 要するに、俺は君たち誰ひとり騙すわけにはいかないんだ。 君たちにとっても、俺にとってもフェアじやないから。この思いをごまかして、あたかも自分が100%楽しんでいるかのようなフリをするなんて、俺が考え得る最悪の犯罪だ。 ステージに上がる前に、タイム・カードを押した方がいいんじゃないかと思う時がある。俺は持ち得る限りのすべての力を尽くして感謝しようとしたし、実際に感謝している、ほんとうなんだ、信じて欲しい。 俺は感謝している、でもそれだけでは充分じゃないんだよ。 俺はたぶん、独りでないと物事を楽しめないナルシストってやつなんだ。感受性が強すぎるんだよ。かつて子供の頃に持っていた情熱を取り戻すには、もう少し鈍感になる必要がある、

ここ3回のツアーでは、個人的な知り合いや、俺たちの音楽のファンを、前よりずっとありがたく思えるようになっていた。それでも俺は、みんなに対する不満、罪悪感、そして同情から抜け出すことができなかった。 人間、誰しも長所がある。俺はただ、人間を愛しすぎるんだ。愛しすぎて、あまりにも情けない、情けなくて、ちっぽけで神経質な、歓迎されない女々しい魚座のジーザス野郎に思えてくる。 どうしてただ楽しむだけのことができないんだ?   俺には女神がいる。野心と共感を勝ち取った妻、そして俺にかつての俺自身を思い起こさせてくれる娘が。彼女と出会う誰もが皆善良で、彼女を傷つけたりはしないだろうから、彼女は愛情と喜びに充ち充ちているんだ。そしてこれが俺がどうしようもなく恐れている点なんだ。 俺はフランシスが、自分がなってしまったような、不幸で自暴自棄で救いようのないロッカーになるなんて耐えられない。

いい人生だったよ。本当にいい人生だった。ただ、俺は7歳の頃から人間全般に憎しみを抱くようになっていたんだ。たぶん、単純に俺は人を愛しすぎ、人の気持ちがわかりすぎるからなんだろう。

今までにもらった手紙や思いやりに、焼けただれた腹の底から礼を言うよ。俺はどうしようもなく変人で気分屋だから、もう情熱を失ってしまったんだ。 覚えておいてくれ。少しづつ消えて行くよりも、燃え尽きた方がいいんだってことを。

平和と愛、共感を。 カート・コバーン


フランシスとコートニー、僕は君たちのための祭壇にいる。 歩きつづけてくれ、コートニー、フランシスのために、彼女の人生のために。 俺がいないほうがずっと幸福であろう彼女の人生のために。

愛している、愛している!

特記事項

  • 彼は日記の中でお気に入りのアルバム50枚を挙げている。
  1. The Pixies - Surfer Rosa
  2. The Stooges - Raw Power
  3. Breeders - Pod
  4. The Vaselines - Pink EP
  5. Shaggs - Philosophy of the World
  6. Fang - Land Shark
  7. Black Sabbath - Paranoid
  8. Scratch Acid - 1st EP
  9. Saccharin Trust - 1stEP
  10. Buttohole surfers - Pee Pee the Sailor
  11. Black Flag - My War
  12. Bad Brains - Rock For Right
  13. Gang of Four - Entertainment!!
  14. Sex Pistols - Never Mind the Bollocks
  15. Frogs - It's only Right and Natural
  16. P.J.Harvey - Dry
  17. Sonic Youth - Daydream Nation
  18. The Knack - Get the Knack
  19. The Saints - Know Your Product
  20. Kleenex - Anything by:
  21. Kiss - Alive!
  22. Young Marble Giants - Colossal Youth
  23. Aerosmith - Rocks
  24. Punk Comp Carifornia - What is This?
  25. R.E.M - Green
  26. Shonen Knife - Burning Farm Cassette
  27. Slits - Typical Girls
  28. The Clash - Combat Rock
  29. Void/Faith - Void/Faith EP
  30. Rites of Spring - Rites of Spring
  31. Beat Happening - Janboree
  32. AC/DC - Back In Black
  33. Ladbelly - Last Sessions Vol.1
  34. Mudhoney - Superfuzz Bigmuff
  35. Daniel Johnston - Yip Junp Music
  36. Flipper - Genetic Fliper
  37. The Beatles - Meet The Beatles
  38. Half Japanese - We are those who ache with amorous love
  39. Led Zeppelin - Houses Of The Holy
  40. Black Flag - Damaged
  41. Fear - The Record
  42. P.I.L - Flowers of Romance
  43. Public Enemy - Takes a Nation of Millions
  44. Marine girls - Beach Party
  45. David Bowie - The Man Who Sold The World
  46. Wipers - Is This Real?
  47. Wipers - Youth of America
  48. Wipers - Over the Edge
  49. Mazzy Star - Mazzy Star
  50. Swans - Raping a Slave