「清楚」の版間の差分
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外見上は控えめで清潔感がある[[容貌]]に、謙虚なふるまいをし、慎ましい美しい身のこなしの[[保守]]的な[[女性]]を表すことが多い。 | 外見上は控えめで清潔感がある[[容貌]]に、謙虚なふるまいをし、慎ましい美しい身のこなしの[[保守]]的な[[女性]]を表すことが多い。 |
2015年3月25日 (水) 23:25時点における版
「清楚」(せいそ)とは、清らかですっきりとしたさまを指す。 外見上は控えめで清潔感がある容貌に、謙虚なふるまいをし、慎ましい美しい身のこなしの保守的な女性を表すことが多い。
清楚な身だしなみ
挨拶や接客・目上の人物との席で、身だしなみを清楚な印象に心がけることは相手に対する表敬の一つであり、品位のアピールないし円滑な人間関係を担う重要な役割を果たす。厳格なフォーマットは存在しないが、ここではおおよその目安である例を以下にて記述する。
主な条件
- ポリシー
- センス・品質・ブランド・流行・価格よりも、控えめ且つ清潔な装いを心がけることが要である。資産家の令嬢のイメージの如くエレガントであっても華美でラグジュアリーな印象や、地味であっても清潔感の欠ける印象を与えるもの、どちらも清楚な身だしなみとは乖離する。相手に対する尊敬と不快を与えぬTPOへの配慮を常に弁えるとよい。
- 髪型
- 明るい髪色に染色している場合は黒または黒に近いこげ茶色に整える。乱れや顔に掛かったりで髪を掻き揚げぬようシンプルにまとめる。
- 化粧
- 薄化粧およびナチュラルメイク(薄化粧ではないが元来の肌色に即した健康的で自然な印象を与える化粧)で整える。未成年女子(およそ18歳未満)場合は化粧はしない。
- 爪は短くし、マニキュアをする場合はベージュやピンク等の淡い色で、ネイルアートは慎む。
- 体臭はデオドラントするよう心がける。香水はきつい匂いを避け、仄かな匂い[1]をハンカチや下着に軽く点ける程度にとどめる。学校、職場、飲食店や年配者などがいる場合は避ける。稀に香水アレルギーを持つ人物も存在するので、親しい間柄でなければ点けない方が無難。
- 装い
- 基本的には地味な色(白・紺色・茶色・灰色・黒・ベージュ・深緑・葡萄色等)を選び、鮮やかな色はほんの差し色程度にする。しかし近年は華美な原色を避けた色ならばよいという風潮にある。夏ならば爽やかで涼しげな白や紺、冬ならば茶や葡萄色など深み・温かみのある色など季候やTPOに配慮した、相手の目に快い色使いや着こなしを考慮する。
- 色褪せ・染み・シワ・よれ・ほつれ・毛玉の生じた衣類は不潔なイメージを与えるので避ける。ヴィンテージ風、カジュアル衣料等に多く見られるそのような風合いのものも避ける。できるだけプレスし、清潔な服を着る。胸元や太腿など肌の露出の多いものは控える。(ただしノースリーブは非礼にはならない)だぶつきの大きなものや大胆な模様・ディテールの衣類も避け、すっきりとシンプルな印象に整える。
- Tシャツ・ジャージ・ジーンズ・スニーカー・サンダル等ラフな服、スポーティーな服はだらしない印象を与えることもあるので、目的に相応した場面以外はできるだけ避ける。[2]
- ブラウスやシャツは、ボタンをわざと留めない装いはだらしない印象を与えるので、すべて留める。裾は下衣の下に入れる。下着が見えたり透けないよう考慮する。
- スカートの場合は、膝の上下5cmに留める。
- 成人女性であれば素足の露出は控える。つま先の出た靴にストッキングの縫い目が見えないよう、靴を考慮したり縫い目のないストッキングを履くようにする。
- 靴は歩きやすくシンプルなヒール5cm以内を選ぶ。「おしゃれは足下から」という言葉もある程、人となりを判断する材料にもなるので、まめに且つ入念に磨き、美しい状態を保つように心がける。
- 装飾品等
- 洋装の場合、かつては帽子と手袋の着用がエチケットとされていたが[3]昭和40年代以降そのような風潮は薄らいでいる。
- TPO次第でアクセサリー・スカーフ・リボン等を用いて差し色を利用するのは可能。季節感ないし場面や相手の嗜好を考慮した色やモチーフをさりげなく取り入れ、相手に明るく和やかな印象を与えるのも良い。
- 大胆に目を引くものや派手派手しいもの、過剰な装飾は避ける。
- 高価なブランドのロゴ・モチーフは慎む(装いも同様)。
- 日付等
参考文献
- 三橋健『子供達に伝えたい日本のしきたり』(家の光協会)
- 城一夫・渡辺直樹『日本のファッション 明治・大正・昭和・平成』(青幻舎)
- 実業之日本社/編『少女の友 創刊100周年記念号 明治・大正・昭和ベストセレクション』(実業之日本社)
- 石田あゆう『ミッチー・ブーム』(文芸新書)
- 篠田弥寿子『女性の美しいマナー』(成美堂出版)