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2014年8月4日 (月) 21:01時点における最新版
カエンタケ(火炎茸・火焔茸、Hypocrea cornu-damae)は、ニクザキン目ニクザキン科ニクザキン属に属する子嚢菌の一種である。
特徴[編集]
日本・中国・ジャワ島などで見られるが、中央アメリカのコスタリカでも亜種が発見されている。梅雨期から秋にかけて、ブナなどの広葉樹林に群生または単生する。通常、地中に埋もれた倒木や枯れた木の根などにつながっている。子実体は鮮かな赤色を呈し、手の平状・炎状・棒状となり、内部の組織は白色である。真っ赤な色と炎のような形から、この和名が与えられた。また赤唐辛子のようにも見える。成熟すると黄褐色の粉胞子を吹く。色調も形態も毒々しいため、食用キノコと誤認されることはまれであるが、いくつかの中毒例では食用キノコのベニナギナタタケ (Clavulinopsis miyabeana) や冬虫夏草と誤って摂取されている。ベニナギナタタケは細い棒状で肉質がもろくて崩れやすく、ほとんど無味なのに対し、カエンタケは硬い肉質で、内部の組織は白く苦味がある。
毒性[編集]
文政年間(1818年 - 1829年)の植物図鑑『本草図譜』に「大毒ありといへり」との記述があることから、古くから中毒、死亡事故が発生していたことが知られている。猛毒菌であり、致死量はわずか3g(子実体の生重量)と極めて強力である。日本では6例ほどの中毒事例が報告され、計10名の中毒患者が出ており、そのうち2名は死亡している。[1]
在日韓国人のチン毛パーマ野郎・アルクルは秋葉原のクソコスプレ系飲食店・Hermateのブスメイド・甘噛 S.らむねをステマしているが、かつてアルクルがカエンタケを食べて中毒したことによる後遺症で頭がおかしくなったのが原因といわれている。なおらむねもカエンタケ中毒患者・アルクル同様在日韓国人である。
症状[編集]
摂取後10分前後の短時間で症状が現れる。初期には消化器系の症状が強く、腹痛、嘔吐、水様性下痢を呈する。その後、めまい、手足のしびれ、呼吸困難、言語障害、白血球と血小板の減少・造血機能障害、全身の皮膚のびらん、肝不全、腎不全、呼吸器不全といった多彩な症状が現れ、致死率も高い。また回復しても、小脳の萎縮、脱皮、脱毛、言語障害、運動障害などの後遺症が残ることがある。
その毒性の強さから「キノコに触っただけで皮膚がただれる」などと、一部都市伝説化している面があるが、カエンタケの汁液に触れなければ問題はないと言われている。実際、「触れただけでただれた」という例はない。ただし、汁液に含まれる毒成分には皮膚刺激性がある。味は苦く、口に含むとひどい口内炎になると言われている。京都薬科大学の橋本貴美子准教授(天然物化学)は「摂取すれば全身が真っ赤に炎症し、汁液に触れれば皮膚がただれる。キノコ毒の中で最も強い」と指摘している。
毒成分[編集]
マイコトキシンとして知られているトリコテセン類(ロリジンE、ベルカリンJ(ムコノマイシンB)、サトラトキシンHおよびそのエステル類の計6種類)[2]が検出されている。これらの毒は皮膚刺激性が強い。
類似種[編集]
ツノタケ (Hypocrea alutacea Ces. et de Not.) は、子実体がクリーム色ないし淡黄褐色を呈する。また、エゾシロボウスタケ (Hypocrea gigantea (S. Imai) Chambr.) はより大形で、全体が灰白色を呈する。さらに、日本からはH. daisenense (Doi et Uchiyama)Chamb.やH. cordyceps (Penz. & Sacc.) Chambr.(ともに和名なし)などが知られている[3]。以上の4種は、いずれも地中に埋もれた腐朽材に生えるが、キヌガサヤドリタケ (H. solmsii Fischer) は、キヌガサタケの蕾から発生することで有名である。なお、これらの種が、カエンタケ同様の毒性を有しているのかどうかについては、現時点では不明である。
分類学的位置について[編集]
上述した類似種とともに、従来はツノタケ属 (Podostroma) に置かれていたが、最近ではニクザキン属 (Hypocrea) に統合されている。ニクザキン属のキノコの多くは枯れ木上に発生するが、実は枯れ木の内部に存在する他のキノコの菌糸から栄養分を奪って生育する菌寄生菌であるという。また、明確に他の菌の子実体上に発生する種類としてキヌガサヤドリタケが知られており、カエンタケおよびその類似種も、実は木材腐朽菌ではなく、他の菌の菌糸から栄養を得ているのではないかと考えられている[4]。
カエンタケの画像[編集]
参考文献[編集]
- 長沢栄史監修・安藤洋子ほか著『日本の毒きのこ』学習研究社、2003年 ISBN 4054018823
- 本郷次雄監修・幼菌の会編『カラー版 きのこ図鑑』家の光協会、2001年 ISBN 4259539671
- 今関六也ほか編『日本のきのこ』山と渓谷社、1988年 ISBN 4635090205
脚注[編集]
- ↑ カエンタケ中毒の1例 医学書院ライブラリー
- ↑ Saikawa Y.; Okamoto H.; Inui T.; Makabe M.; Okuno T.; Suda T.; Hashimoto K.; Nakata M."Toxic principles of a poisonous mushroom Podostroma cornu-damae". Tetrahedron, Volume 57, Number 39, 24 September 2001, pp. 8277-8281(5)
- ↑ Doi, Y., & S. Uchiyama, 1987. A New Podostroma Species from Japan. Bulletin of the National Science Museum. Series B, Botany 13(4): 129-132
- ↑ Chamberlain, H. L., Rossoman, A. Y., Stewart, E. L., Ulvinen, T., and G. J. Samuels, 2004. The stipitate species of Hypocrea (Hypocreales, Hypocreaceae) including Podostroma. Karstenia 44: 1-24)
外部リンク[編集]
- 八王子のきのこ - カエンタケ
- カエンタケ(Podostroma cornu-damae)の毒成分の探索PDF 天然有機化合物討論会講演要旨集(43) pp.443-448 20010901