「シリアルキラー」の版間の差分
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'''シリアルキラー'''（{{lang-en-short|'''Serial killer'''}}、serial=連続の、順列の）とは、一般的に異常な心理的欲求のもと、1か月以上にわたって一定の冷却期間をおきながら複数の殺人を繰り返す連続殺人犯に対して使われる言葉である。[[猟奇殺人]]や[[快楽殺人]]を繰り返す犯人を指す場合もある。 | '''シリアルキラー'''（{{lang-en-short|'''Serial killer'''}}、serial=連続の、順列の）とは、一般的に異常な心理的欲求のもと、1か月以上にわたって一定の冷却期間をおきながら複数の殺人を繰り返す連続殺人犯に対して使われる言葉である。[[猟奇殺人]]や[[快楽殺人]]を繰り返す犯人を指す場合もある。 | ||
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シリアルキラーは、複数の殺人を一定の期間（冷却期間）を置いて淡々と（シリアルに）繰り返すのが特徴である。一度に多数の人間を殺害する場合（FBIの定義では1日以内に4人以上）は[[大量殺人]]に分類され、その犯人を大量殺人犯、大量殺人者 (Mass murderer) という。さらに、短時間内に2か所以上の場所で殺人を犯した者は[[スプリー・キラー]]と呼ばれ、これも区別される。 | シリアルキラーは、複数の殺人を一定の期間（冷却期間）を置いて淡々と（シリアルに）繰り返すのが特徴である。一度に多数の人間を殺害する場合（FBIの定義では1日以内に4人以上）は[[大量殺人]]に分類され、その犯人を大量殺人犯、大量殺人者 (Mass murderer) という。さらに、短時間内に2か所以上の場所で殺人を犯した者は[[スプリー・キラー]]と呼ばれ、これも区別される。 | ||
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| + | 被害者の人数については、少なくとも3人以上の殺人の被害者がいることをもってシリアルキラーとしての定義を満たすと、専門家によって広く考えられている<ref>A serial killer is most commonly defined as a person who kills three or more people for psychological gratification; reliable sources over the years agree. | ||
| + | *{{Cite book|author=R. Barri Flowers|title=The Dynamics of Murder: Kill or Be Killed|publisher=CRC Press|year=2012|page=195|accessdate=June 15, 2016|isbn=1439879745|url=https://books.google.com/books?id=MQnSBQAAQBAJ&pg=PA195|quote=In general, most experts on serial murder require that a minimum of three murders be committed at different times and usually different places for a person to qualify as a serial killer.}} | ||
| + | *{{Cite book|author=Harold Schechter|title=The A to Z Encyclopedia of Serial Killers|publisher=Simon and Schuster|year=2012|page=73|accessdate=June 15, 2016|isbn=1439138850|url=https://books.google.com/books?id=zM7ROzJPK2MC&pg=PA73|quote= Most experts seem to agree, however, that to qualify as a serial killer, an individual has to slay a minimum of three unrelated victims.}}</ref>。法的にも、1998年に米国議会で制定された、H.R.3494 - Protection of Children From Sexual Predators Act of 1998<ref>[https://www.congress.gov/bill/105th-congress/house-bill/3494 H.R.3494 - 105th Congress (1997-1998): Protection of Children From Sexual Predators Act of 1998 | Congress.gov | Library of Congress]</ref>の中で、「ここでいう連続殺人 (serial killings) とは、連続した3件以上の殺人で、そのすべてが米国内で行われ、犯行が同一の犯人または犯人たちによって行われたと合理的に推察されるもの」としている。 | ||
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| + | 2005年、FBIはテキサス州サンアントニオで学際的シンポジウムを開催した{{要出典|date=2014年11月}}。これは、連続殺人に関する[[知識]]の共通点を特定する目的で、さまざまな分野から135人の連続殺人[[専門家]]を集めたものである。同グループはまた、FBI捜査官がその標準として広く受け入れている連続殺人の定義についても「別々の事件における同じ犯罪者による2人以上の犠牲者の不法殺害」とまとめた{{要出典|date=2014年11月}}。しかし、この定義は殺害の動機を考慮に入れておらず、冷却期間を定義していない。 | ||
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| + | == 動機 == | ||
| + | FBIのリポートによれば、シリアルキラーの殺害の動機は多くの場合、[[異常心理]]に基づく欲望を満たす為の一種の快楽殺人である。ただ、その直接の動機は性的なものだけに限らず、怒り、営利、スリルや注目を集めるため、といったものも含まれるという。FBI行動科学部のロバート・R・ヘイゼルウッドは、シリアルキラーの動機を「自尊欲求の充足」としている。つまり他者に対する「権力欲求や憤慨欲求、コントロールへの欲求」に基づき自らの力を被害者に投射し、誇示することによって自らの欲望を満たすもので、その犯罪行為（「自尊犯罪」）の一環として強姦や遺体損壊などが伴う場合があるということである<ref>{{Cite web|url=https://biz-journal.jp/2017/11/post_21230.html|title=【座間9人遺体】＊＊容疑者、遺体切断で強烈な「自尊欲求」を満たす|accessdate=2019/05/10|publisher=Business Journal}}</ref>。そのため多くの場合、被害者が身に着けていた装飾品や遺体の一部を「トロフィー（記念品・戦利品）」として保管していることがある。 | ||
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| + | シリアルキラーの動機は一般的に言って以下の4つのカテゴリーに分けられるという<ref>{{harvnb|Holmes|Holmes|1998|pp=43–44}}, {{harvnb|Bartol|Bartol|2004|p=284}}</ref>。個々のシリアルキラーの動機はそれぞれオーバラップすることがある。 | ||
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| + | === ビジョナリー（幻想） === | ||
| + | ビジョナリーのタイプは、しばしば[[精神病]]的な症状を示し、現実から外れており、別の人格を主張したり、別の何か（神だったり悪魔だったり{{sfn|Holmes|Holmes|1998|p=62}}に唆された、許可された、と主張したりする{{sfn|Bartol|Bartol|2004|p=145}}。テレパシーで通信した{{仮リンク|ハーバート・マリン|en|Herbert Mullin}}がそのタイプである{{sfn|Ressler|Schachtman|1993|p=146}} 。 | ||
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| + | === ミッション系（使命感） === | ||
| + | ミッションのタイプは、一般的に「望ましくない」と規定する一定のタイプの人々を排除するためといって自己の行為を正当化する。その被害者は、ホームレスや前科者、同性愛者、薬物中毒者、売春婦、または特定の人種または宗教に属する人々などである。このタイプは特に[[精神病]]的な気質を示さない{{sfn|Holmes|Holmes|1998|p=43}}。一部のものは自分が社会を変える、社会の病を治すのだと思っている{{sfn|Holmes|Holmes|2002|p=112}}。 | ||
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| + | === 快楽主義者 === | ||
| + | このタイプのシリアルキラーは、殺人によってスリルや快感を得、人を単なるその手段・対象としか見ない。[[法心理学者]]は、"性欲"、"スリル"、"快適な生活のため（営利）"の三つの子タイプに分けている{{sfn|Bartol|Bartol|2004|p=146}}。 | ||
| + | |||
| + | ==== 性欲 ==== | ||
| + | このタイプはセックスが主要な動機で、被害者が死んでいようがこだわらない。自らのファンタジーが重要な役割を果たす。性的シリアルキラーは被害者に対する絶対的なコントロール、支配、権力を持つ心理的欲求があり、拷問など痛みを与えつつ死に至らしめる欲求がある{{sfn|Myers|McElroy|Burton|Recoppa|1993|pp=435–451}}。通常、被害者との密の接触を要するナイフや手を使って犯行に及ぶ。犯行が続くにつれて、通常、殺人の間隔が短くなるか、さらなる刺激を必要とするようになる、またはその両方の場合がある<ref>{{harvnb|Bartol|Bartol|2004|p=146}}, {{harvnb|Holmes|Holmes|2001|p=163}}, {{harvnb|Dobbert|2004|pp=10–11}}</ref>。 | ||
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| + | ==== スリル ==== | ||
| + | このタイプのスリル殺人は、被害者たちに痛みや恐怖を与える事で刺激や興奮を得る。スリル殺人では通常、性的コンタクトは発生せず、被害者はランダムに選ば。[[ロバート・ハンセン]]がそのタイプである{{sfn|Howard|Smith|2004|p=4}}。[[ゾディアック事件]]でも、「殺人はセックスよりもよい。もっともスリルを与えてくれる」と書いた手紙を新聞社に送っている{{sfn|Graysmith|2007|pp=54–55}}。{{仮リンク|カール・ユージン・ワッツ|en|Carl Eugene Watts}}はその被害者から「楽しんで興奮していた」と証言されている。 | ||
| + | |||
| + | ==== 快適な生活のため（営利） ==== | ||
| + | 物質的な営利、または快適な生活を求めるが故の動機。通常、被害者は家族や親しい知り合いである。疑われないように、殺人の間隔をあけて疑いが晴れるのを待つ。しばしば毒殺という方法をとる。女性のシリアルキラーはしばしばこのタイプである。全員が、とは限らない。 | ||
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| + | === 力の誇示・コントロール === | ||
| + | このタイプのシリアルキラーの主な目的は、被害者に対する権力の投射・誇示である。このタイプのシリアルキラーは幼少期に虐待されていることがあり、大人になって無力感や物足りなさを感じている場合がある。この権力・コントロール系のシリアルキラーの多くは性的虐待を加えるが、その強姦は（性欲タイプのシリアルキラーと異なり）性欲に基づくものではなく支配することの形態の一つであるという違いがある。[[テッド・バンディ]]がこのタイプのシリアルキラーであると言える{{sfn|Peck|Dolche|2000|p=255}}。 | ||
| + | |||
| + | == 犯人像 == | ||
| + | 大多数のシリアルキラーは、一見したところ普通の人で、仕事や家庭・子供を持ち、通常の社会の一員として暮らしている。また、特定の人種に偏りはなく、その国の人種構成に比例する。多くの場合、さまざまな程度の[[精神障害]]や[[精神病質]]を患っており（いわゆるサイコパス）、それが殺人行動に寄与している可能性がある。家族による[[心理的虐待|精神的]]、[[身体的虐待|身体的]]、[[性的虐待|性的]]な[[虐待]]を経験しており、不安定な家庭の出身者も多い。また、[[少年]]・[[青年]]時代に頻繁に[[いじめ]]に遭い、社会的な隔離を受けていることもある。[[動物]]を[[虐待]]していた者も見られる。[[詐欺]]、[[窃盗]]、破壊行為などの犯罪に関与している者もいる。 | ||
| + | |||
| + | === 類型 === | ||
| + | [[FBI]]の「犯罪分類マニュアル」によると、シリアルキラーは以下の3つのカテゴリーに別れる{{sfn|Vronsky|2004|pp=99–100}}。 | ||
| + | * オーガナイズド型 | ||
| + | * ディスオーガナイズド型 | ||
| + | * 混合型 | ||
| + | オーガナイズド型のシリアルキラーは、自らの犯行を綿密に計画する。例えば被害者を誘拐し、殺害したのち、別の場所に遺棄する。しばしば被害者の同情心に訴えるような手を使い被害者を誘い込む。または、他人に自主的についていくのが職業である売春婦を狙う。このようなシリアルキラーは犯罪現場についてもしっかりと証拠隠滅を図る。[[法科学]]についての知識もあり、遺体を埋めたり、重石をつけて川に沈めたりする。メディアで報道される自らの犯罪について注意深く把握し、しばしば自らの誇りにする。オーガナイズド型のシリアルキラーは社会スキルや人間関係を維持する能力が高く、友人や恋愛関係、結婚し家庭を築き、子供もいる。このタイプのシリアルキラーが、逮捕後に周囲から「親切でまさか人を傷つけるような人には見えなかった」などと言われるタイプである。[[テッド・バンディ]]や[[ジョン・ゲイシー]]がこのオーガナイズド型に分類される。一般的に言ってこのタイプのIQは全体平均（94.7）前後である。 | ||
| + | |||
| + | ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、通常はるかに衝動的である。しばしば、その場にあるものを使い殺害に及ぶ。大抵、遺体を隠そうともしない。無職だったり一匹オオカミタイプで友人も少なかったりする。しばしば精神障害があったり、その犯行のきまった[[手口]]はないのが手口といった具合でしばしば過剰な暴力と、ときに[[屍姦]]や性的暴行を伴う。ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、オーガナイズド型より、わずかに低いIQ92.8である。 | ||
| + | |||
| + | 混合型は、上記２種の混合で、オーガナイズド型がディスオーガナイズド型に変化する場合もありうる。 | ||
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| + | === 医療従事者 === | ||
| + | {{Main|ヘルスケア・シリアルキラー}} | ||
| + | 『死の天使』型といい、医療従事者による連続殺人は、世界的に多くの事例がある。もともと看護業界に多く、弱者に対しケアを提供する強い立場と医療の知識を悪用して犯行に及ぶ。 | ||
| + | |||
| + | === 女性 === | ||
| + | 女性のシリアルキラーは男性のそれと比べて稀である。女性のシリアルキラーは、アメリカでは[[1800年]]から[[2004年]]の間に6人の連続殺人犯に1人以下（416名の既知女性犯罪者のうち64名）、アメリカの連続殺人犯のうち15%が女性で被害者総数は427人から612人の間とされる。女性の連続殺人犯についての本「''Lethal Ladies''」の著者アマンダ・L・ファレル、ロバート・D・ケッペル、ヴィクトリア・B・ティンティントンは、「[[司法省]]は、前世紀の間に36人の女性連続殺人犯が活動していると指摘している」と書いている。''The Journal of Forensic Psychiatry & Psychology''は、すべての連続殺人犯のうち16%が女性であるという証拠を示している。 | ||
| + | |||
| + | == 著名なシリアルキラー == | ||
| + | 以下、50音順に述べる。 | ||
| + | === 日本 === | ||
| + | {| | ||
| + | |-style="vertical-align:top" | ||
| + | | | ||
| + | * [[梅川昭美]] | ||
| + | * [[大久保清]] | ||
| + | * [[マブチモーター社長宅殺人放火事件|小田島鐵男]] | ||
| + | * [[勝田清孝事件|勝田清孝]] | ||
| + | * [[首都圏連続不審死事件|木嶋佳苗]] | ||
| + | * [[おせんころがし殺人事件|栗田源蔵]] | ||
| + | * [[小平事件|小平義雄]] | ||
| + | * [[神戸連続児童殺傷事件|酒鬼薔薇聖斗]] | ||
| + | | | ||
| + | * [[清水定吉]] | ||
| + | * [[永山則夫]] | ||
| + | * [[西口彰事件|西口彰]] | ||
| + | * [[古谷惣吉連続殺人事件|古谷惣吉]] | ||
| + | * [[吹上佐太郎]] | ||
| + | * [[碧南市パチンコ店長夫婦殺害事件|堀慶末]] | ||
| + | * [[宮崎勤]] | ||
| + | * [[米田和久]] | ||
| + | |} | ||
| + | |||
| + | === 海外 === | ||
| + | <!-- チャールズ・マンソンはシリアルキラーの要件には当たらないので、追加しないようお願いいたします --> | ||
| + | {| | ||
| + | |-style="vertical-align:top" | ||
| + | | | ||
| + | * [[アイリーン・ウォーノス]] | ||
| + | * [[アーサー・シャウクロス]] | ||
| + | * [[アーチボルド・ホール]] | ||
| + | * [[アナトーリ・オノプリエンコ]] | ||
| + | * [[アルバート・フィッシュ]] | ||
| + | * [[アレクサンドル・ピチュシキン]] | ||
| + | * [[アンドルー・クナーナン]] | ||
| + | * [[アンドレイ・チカチーロ]] | ||
| + | * [[ムーアズ殺人事件|イアン・ブレイディ]] | ||
| + | * [[イスラエル・キーズ]] | ||
| + | * [[ウィリアム・ユネック]] | ||
| + | * [[エド・ゲイン]] | ||
| + | * [[エドモンド・ケンパー]] | ||
| + | * [[エフレン・サルディヴァー]] | ||
| + | * [[エリザベス・ウェットローファー]] | ||
| + | * [[オイゲン・ヴァイトマン]] | ||
| + | * [[カール・パンズラム]] | ||
| + | * {{仮リンク|カルロス・ロブレド・プッチ|en|Robledo Puch}} | ||
| + | * [[切り裂きジャック]] | ||
| + | * [[キングズベリー・ランの屠殺者]] | ||
| + | * [[グレアム・ヤング]] | ||
| + | * [[ゲイリー・ハイドニック]] | ||
| + | * [[ゲイリー・リッジウェイ]] | ||
| + | * [[ケネス・マクダフ]] | ||
| + | * [[ゴードン・ノースコット事件|ゴードン・ノースコット]] | ||
| + | * [[サミュエル・リトル]] | ||
| + | * [[ジェニーン・ジョーンズ]] | ||
| + | * [[ジェフリー・ダーマー]] | ||
| + | * [[ジェーン・トッパン]] | ||
| + | | | ||
| + | * [[ジャンヌ・ウェバー]] | ||
| + | * [[ジョエル・リフキン]] | ||
| + | * [[黄金州の殺人鬼|ジョセフ・ディアンジェロ]] | ||
| + | * [[ジョゼフ・フランクリン]] | ||
| + | * [[ジョー・ボール]] | ||
| + | * [[狙撃手#犯罪・テロとしての狙撃|ジョン・アレン・ムハンマド]] | ||
| + | * [[ジョン・ゲイシー]] | ||
| + | * [[ジョン・ヘイグ]] | ||
| + | * [[ステファン・レッテル]] | ||
| + | * [[スティーブ・ライト (シリアルキラー)|スティーブ・ライト]] | ||
| + | * [[ソー・クリスチャンセン]] | ||
| + | * [[ダニエル・カマルゴ・バルボサ]] | ||
| + | * [[ダリヤ・サルトゥイコヴァ]] | ||
| + | * [[チャールズ・カレン]] | ||
| + | * [[チャールズ・ハッチャー]] | ||
| + | * [[チョン・ナムギュ]] | ||
| + | * [[テッド・バンディ]] | ||
| + | * [[デニス・レイダー]] | ||
| + | * [[デビッド・バーコウィッツ]] | ||
| + | * [[ド・ブランヴィリエ侯爵夫人]] | ||
| + | * {{仮リンク|トミー・リン・セルズ|en|Tommy Lynn Sells}} | ||
| + | * [[ナニー・ドス]] | ||
| + | * [[ニールス・フーゲル]] | ||
| + | * [[ニューオーリンズの斧男]] | ||
| + | * [[ハイルブロンの怪人]] | ||
| + | * [[バートリ・エルジェーベト]] | ||
| + | * {{仮リンク|ハーバート・マリン|en|Herbert Mullin}} | ||
| + | * [[ハロルド・シップマン]] | ||
| + | * [[ビヴァリー・アリット]] | ||
| + | | | ||
| + | * [[ピーター・サトクリフ]] | ||
| + | * [[ピーター・トービン]] | ||
| + | * [[ビリー・ザ・キッド]] | ||
| + | * [[ブラッディー・ベンダーズ]] | ||
| + | * [[フリッツ・ハールマン]] | ||
| + | * [[ブルーノ・ルトケ]] | ||
| + | * [[フレデリック・ウェスト]] | ||
| + | * [[H・H・ホームズ]] | ||
| + | * [[ペーター・キュルテン]] | ||
| + | * [[ペドロ・パブロ・ナカダ・ルデニャ]] | ||
| + | * [[ペドロ・ロペス]] | ||
| + | * [[ベーラム (タギー)]] | ||
| + | * [[ヘンリー・リー・ルーカス]] | ||
| + | * [[ボニーとクライド]] | ||
| + | * [[ムーアズ殺人事件|マイラ・ヒンドリー]] | ||
| + | * [[マルク・デュトルー事件|マルク・デュトルー]] | ||
| + | * [[マルセル・プショー]] | ||
| + | * [[メアリー・アン・コットン]] | ||
| + | * [[メアリー・ベル事件|メアリー・ベル]] | ||
| + | * {{仮リンク|ヤン・シンハイ|en|Yang Xinhai}} | ||
| + | * [[ユ・ヨンチョル]] | ||
| + | * [[ヨアヒム・クロル]] | ||
| + | * [[リチャード・チェイス]] | ||
| + | * [[リチャード・ラミレス]] | ||
| + | * [[ルイス・ガラビート]] | ||
| + | * [[ロドニー・アルカラ]] | ||
| + | * [[ロバート・ハンセン]] | ||
| + | |} | ||
| + | |||
| + | == シリアルキラー関連の事件 == | ||
| + | === 日本（事件） === | ||
| + | {| | ||
| + | |-style="vertical-align:top" | ||
| + | | | ||
| + | <!-- 和歌山毒物カレー事件はシリアルキラーの要件には当たらないので、追加しないようお願いいたします --> | ||
| + | * [[尼崎事件]] | ||
| + | * [[秋田児童連続殺害事件]] | ||
| + | * [[大口病院連続点滴中毒死事件]] | ||
| + | * [[大阪愛犬家連続殺人事件]] | ||
| + | * [[大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件]] | ||
| + | * [[大阪姉妹殺害事件]]・[[山口母親殺害事件]]<ref>同一犯による犯行。</ref> | ||
| + | * [[大阪連続バラバラ殺人事件]] | ||
| + | * [[鬼熊事件]] | ||
| + | * [[大牟田4人殺害事件]] | ||
| + | * [[川崎老人ホーム連続殺人事件]] | ||
| + | * [[河内十人斬り]] | ||
| + | * [[関西青酸連続死事件]] | ||
| + | * [[北関東連続幼女誘拐殺人事件]]<ref>[[冤罪]]事件となった[[足利事件]]も含まれている。</ref> | ||
| + | * [[北九州監禁殺人事件]] | ||
| + | * [[熊谷連続殺人事件]]<ref>加害者の兄は「[[ペルー]]史上最悪の殺人鬼」[[ペドロ・パブロ・ナカダ・ルデニャ]]。</ref> | ||
| + | * [[久留米看護師連続保険金殺人事件]]<ref>[[黒い看護婦]]を参照</ref> | ||
| + | * [[警察庁広域重要指定115号事件]] | ||
| + | * [[警察庁広域重要指定118号事件]] | ||
| + | * [[警察庁広域重要指定121号事件]] | ||
| + | | | ||
| + | * [[寿産院事件]] | ||
| + | * [[混血少年連続殺人事件]] | ||
| + | * [[埼玉愛犬家連続殺人事件]] | ||
| + | * [[堺市連続強盗殺人事件]] | ||
| + | * [[佐賀女性7人連続殺人事件]] | ||
| + | * [[座間9遺体事件]] | ||
| + | * [[自殺サイト殺人事件]] | ||
| + | * [[新宿歌舞伎町ラブホテル連続殺人事件]] | ||
| + | * [[スナックママ連続殺人事件]] | ||
| + | * [[津山事件]] | ||
| + | * [[鳥取連続不審死事件]] | ||
| + | * [[富山・長野連続女性誘拐殺人事件]] | ||
| + | * [[長野・愛知4連続強盗殺人事件]] | ||
| + | * [[浜松連続殺人事件]] | ||
| + | * [[広島タクシー運転手連続殺人事件]] | ||
| + | * [[福岡3女性連続強盗殺人事件]] | ||
| + | * [[藤沢市母娘ら5人殺害事件]] | ||
| + | * [[本庄保険金殺人事件]] | ||
| + | * [[山口連続殺人放火事件]] | ||
| + | |} | ||
| + | |||
| + | === 海外（事件） === | ||
| + | {| | ||
| + | |-style="vertical-align:top" | ||
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| + | * [[ウクライナ21]] | ||
| + | * [[イプスウィッチ連続殺人事件]] | ||
| + | * [[至尊派事件|至尊派連続殺人事件]] | ||
| + | * [[ソウル西南部連続殺人事件]] | ||
| + | * [[ゾディアック事件]] | ||
| + | * [[トロント連続殺人事件]] | ||
| + | * [[華城連続殺人事件]] | ||
| + | * [[バークとヘア連続殺人事件]] | ||
| + | | | ||
| + | * [[フィレンツェの怪物事件]] | ||
| + | * [[ムーアズ殺人事件]] | ||
| + | * [[ボストン絞殺魔事件]] | ||
| + | * [[ホワイトチャペル殺人事件]] | ||
| + | * [[ラトクリフ街道殺人事件]] | ||
| + | * [[ラインツ病院患者連続殺人事件]] | ||
| + | * [[ロングアイランドの連続殺人鬼]] | ||
| + | |} | ||
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| + | == シリアルキラー関連キャラクターおよび関連作品 == | ||
| + | ===日本=== | ||
| + | {| | ||
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| + | * 多治見要蔵（[[八つ墓村]]） | ||
| + | * 黒柳博士（[[蜘蛛男]]） | ||
| + | * 鬼柳新吾（[[人魚シリーズ|夜叉の瞳]]） | ||
| + | * 村田幸雄（[[冷たい熱帯魚]]） | ||
| + | * 森田正一（[[ヒメアノ〜ル]]） | ||
| + | * 蓮実聖司（[[悪の教典]]） | ||
| + | * カエル男（[[ミュージアム (漫画)|ミュージアム]]） | ||
| + | * 夜神月（[[デスノート]]） | ||
| + | * 森沢藤子（[[殺人鬼フジコの衝動]]） | ||
| + | | | ||
| + | * 高遠遙一・霧島純平（[[金田一少年の事件簿]]） | ||
| + | * 浅倉禄郎（[[相棒]]） | ||
| + | * 死神（[[暗殺教室]]） | ||
| + | * 天谷武（[[神さまの言うとおり]]） | ||
| + | * 浦上（[[寄生獣]]） | ||
| + | * 寺内誠司（[[限界団地]]） | ||
| + | * 宮島ツトム（[[地獄 (1999年の映画)|地獄]]） | ||
| + | * 黒島沙和・内山達生（[[あなたの番です]]） | ||
| + | * 園田夢二・今野（[[善悪の屑]]） | ||
| + | |} | ||
| + | |||
| + | ===海外=== | ||
| + | {| | ||
| + | |-style="vertical-align:top" | ||
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| + | * [[ジェイソン・ボーヒーズ]]（[[13日の金曜日 (映画)|13日の金曜日]]） | ||
| + | * [[フレディ・クルーガー]]（[[エルム街の悪夢]]） | ||
| + | * [[ブギーマン (殺人鬼)|ブギーマン]]（[[ハロウィン (映画)|ハロウィン]]） | ||
| + | * ノーマン・ベイツ（[[サイコ (1960年の映画)|サイコ]]） | ||
| + | * [[レザーフェイス]]（[[悪魔のいけにえ]]） | ||
| + | * [[ハンニバル・レクター]] （[[羊たちの沈黙]]） | ||
| + | | | ||
| + | * [[ジグソウ]]（[[ソウ (映画)|ソウ]]） | ||
| + | * [[チャッキー (映画のキャラクター)|チャッキー]]（[[チャイルド・プレイ]]） | ||
| + | * ゴーストフェイス（[[スクリーム]]） | ||
| + | * ペニーワイズ（[[IT (映画)|IT]]） | ||
| + | * [[スウィーニー・トッド]] （[[スウィーニー・トッド]]） | ||
| + | * フリッピー（[[ハッピーツリーフレンズ]]） | ||
| + | |} | ||
== シリアルキラーを題材とした作品 == | == シリアルキラーを題材とした作品 == | ||
| − | |||
* [[河内十人斬り]] | * [[河内十人斬り]] | ||
* 蜘蛛男（[[江戸川乱歩]]） | * 蜘蛛男（[[江戸川乱歩]]） | ||
2020年1月14日 (火) 10:52時点における最新版
シリアルキラー（英：Serial killer、serial=連続の、順列の）とは、一般的に異常な心理的欲求のもと、1か月以上にわたって一定の冷却期間をおきながら複数の殺人を繰り返す連続殺人犯に対して使われる言葉である。猟奇殺人や快楽殺人を繰り返す犯人を指す場合もある。
自らの犯行であることを示す手口やなんらかの固有のサインを残すこともあり、その被害者たちの外見や職業、性別などに何らかの共通点が見られる場合もある。
目次
概要・定義[編集]
「シリアルキラー」という英単語は、元FBI捜査官のロバート・K・レスラーが、テッド・バンディ（Theodore Robert Bundy、米国で36人以上の女性を殺害した連続殺人犯、1989年死刑執行）を表すために1984年9月に提唱したとされている。同様の意味を持つシリアルマーダラー (serial murderer)、シリアルホミサイド (serial homicide) などは以前から使用されてきた。
シリアルキラーの定義は複数あるが、FBIのレポートによると、下記の共通項にまとめられる。
- 1人、稀に複数人による犯行
- 2人以上の殺人の被害者がいること
- 殺人事件が、それぞれ別個のものであり、別の時に起きていること
- 犯行が一定の間隔を置いて行われることが大量殺人 (mass murder) と連続殺人 (serial murder) を区別する
シリアルキラーは、複数の殺人を一定の期間（冷却期間）を置いて淡々と（シリアルに）繰り返すのが特徴である。一度に多数の人間を殺害する場合（FBIの定義では1日以内に4人以上）は大量殺人に分類され、その犯人を大量殺人犯、大量殺人者 (Mass murderer) という。さらに、短時間内に2か所以上の場所で殺人を犯した者はスプリー・キラーと呼ばれ、これも区別される。
被害者の人数については、少なくとも3人以上の殺人の被害者がいることをもってシリアルキラーとしての定義を満たすと、専門家によって広く考えられている[1]。法的にも、1998年に米国議会で制定された、H.R.3494 - Protection of Children From Sexual Predators Act of 1998[2]の中で、「ここでいう連続殺人 (serial killings) とは、連続した3件以上の殺人で、そのすべてが米国内で行われ、犯行が同一の犯人または犯人たちによって行われたと合理的に推察されるもの」としている。
2005年、FBIはテキサス州サンアントニオで学際的シンポジウムを開催した要出典。これは、連続殺人に関する知識の共通点を特定する目的で、さまざまな分野から135人の連続殺人専門家を集めたものである。同グループはまた、FBI捜査官がその標準として広く受け入れている連続殺人の定義についても「別々の事件における同じ犯罪者による2人以上の犠牲者の不法殺害」とまとめた要出典。しかし、この定義は殺害の動機を考慮に入れておらず、冷却期間を定義していない。
動機[編集]
FBIのリポートによれば、シリアルキラーの殺害の動機は多くの場合、異常心理に基づく欲望を満たす為の一種の快楽殺人である。ただ、その直接の動機は性的なものだけに限らず、怒り、営利、スリルや注目を集めるため、といったものも含まれるという。FBI行動科学部のロバート・R・ヘイゼルウッドは、シリアルキラーの動機を「自尊欲求の充足」としている。つまり他者に対する「権力欲求や憤慨欲求、コントロールへの欲求」に基づき自らの力を被害者に投射し、誇示することによって自らの欲望を満たすもので、その犯罪行為（「自尊犯罪」）の一環として強姦や遺体損壊などが伴う場合があるということである[3]。そのため多くの場合、被害者が身に着けていた装飾品や遺体の一部を「トロフィー（記念品・戦利品）」として保管していることがある。
シリアルキラーの動機は一般的に言って以下の4つのカテゴリーに分けられるという[4]。個々のシリアルキラーの動機はそれぞれオーバラップすることがある。
ビジョナリー（幻想）[編集]
ビジョナリーのタイプは、しばしば精神病的な症状を示し、現実から外れており、別の人格を主張したり、別の何か（神だったり悪魔だったり[5]に唆された、許可された、と主張したりする[6]。テレパシーで通信したハーバート・マリンがそのタイプである[7] 。
ミッション系（使命感）[編集]
ミッションのタイプは、一般的に「望ましくない」と規定する一定のタイプの人々を排除するためといって自己の行為を正当化する。その被害者は、ホームレスや前科者、同性愛者、薬物中毒者、売春婦、または特定の人種または宗教に属する人々などである。このタイプは特に精神病的な気質を示さない[8]。一部のものは自分が社会を変える、社会の病を治すのだと思っている[9]。
快楽主義者[編集]
このタイプのシリアルキラーは、殺人によってスリルや快感を得、人を単なるその手段・対象としか見ない。法心理学者は、"性欲"、"スリル"、"快適な生活のため（営利）"の三つの子タイプに分けている[10]。
性欲[編集]
このタイプはセックスが主要な動機で、被害者が死んでいようがこだわらない。自らのファンタジーが重要な役割を果たす。性的シリアルキラーは被害者に対する絶対的なコントロール、支配、権力を持つ心理的欲求があり、拷問など痛みを与えつつ死に至らしめる欲求がある[11]。通常、被害者との密の接触を要するナイフや手を使って犯行に及ぶ。犯行が続くにつれて、通常、殺人の間隔が短くなるか、さらなる刺激を必要とするようになる、またはその両方の場合がある[12]。
スリル[編集]
このタイプのスリル殺人は、被害者たちに痛みや恐怖を与える事で刺激や興奮を得る。スリル殺人では通常、性的コンタクトは発生せず、被害者はランダムに選ば。ロバート・ハンセンがそのタイプである[13]。ゾディアック事件でも、「殺人はセックスよりもよい。もっともスリルを与えてくれる」と書いた手紙を新聞社に送っている[14]。カール・ユージン・ワッツはその被害者から「楽しんで興奮していた」と証言されている。
快適な生活のため（営利）[編集]
物質的な営利、または快適な生活を求めるが故の動機。通常、被害者は家族や親しい知り合いである。疑われないように、殺人の間隔をあけて疑いが晴れるのを待つ。しばしば毒殺という方法をとる。女性のシリアルキラーはしばしばこのタイプである。全員が、とは限らない。
力の誇示・コントロール[編集]
このタイプのシリアルキラーの主な目的は、被害者に対する権力の投射・誇示である。このタイプのシリアルキラーは幼少期に虐待されていることがあり、大人になって無力感や物足りなさを感じている場合がある。この権力・コントロール系のシリアルキラーの多くは性的虐待を加えるが、その強姦は（性欲タイプのシリアルキラーと異なり）性欲に基づくものではなく支配することの形態の一つであるという違いがある。テッド・バンディがこのタイプのシリアルキラーであると言える[15]。
犯人像[編集]
大多数のシリアルキラーは、一見したところ普通の人で、仕事や家庭・子供を持ち、通常の社会の一員として暮らしている。また、特定の人種に偏りはなく、その国の人種構成に比例する。多くの場合、さまざまな程度の精神障害や精神病質を患っており（いわゆるサイコパス）、それが殺人行動に寄与している可能性がある。家族による精神的、身体的、性的な虐待を経験しており、不安定な家庭の出身者も多い。また、少年・青年時代に頻繁にいじめに遭い、社会的な隔離を受けていることもある。動物を虐待していた者も見られる。詐欺、窃盗、破壊行為などの犯罪に関与している者もいる。
類型[編集]
FBIの「犯罪分類マニュアル」によると、シリアルキラーは以下の3つのカテゴリーに別れる[16]。
- オーガナイズド型
- ディスオーガナイズド型
- 混合型
オーガナイズド型のシリアルキラーは、自らの犯行を綿密に計画する。例えば被害者を誘拐し、殺害したのち、別の場所に遺棄する。しばしば被害者の同情心に訴えるような手を使い被害者を誘い込む。または、他人に自主的についていくのが職業である売春婦を狙う。このようなシリアルキラーは犯罪現場についてもしっかりと証拠隠滅を図る。法科学についての知識もあり、遺体を埋めたり、重石をつけて川に沈めたりする。メディアで報道される自らの犯罪について注意深く把握し、しばしば自らの誇りにする。オーガナイズド型のシリアルキラーは社会スキルや人間関係を維持する能力が高く、友人や恋愛関係、結婚し家庭を築き、子供もいる。このタイプのシリアルキラーが、逮捕後に周囲から「親切でまさか人を傷つけるような人には見えなかった」などと言われるタイプである。テッド・バンディやジョン・ゲイシーがこのオーガナイズド型に分類される。一般的に言ってこのタイプのIQは全体平均（94.7）前後である。
ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、通常はるかに衝動的である。しばしば、その場にあるものを使い殺害に及ぶ。大抵、遺体を隠そうともしない。無職だったり一匹オオカミタイプで友人も少なかったりする。しばしば精神障害があったり、その犯行のきまった手口はないのが手口といった具合でしばしば過剰な暴力と、ときに屍姦や性的暴行を伴う。ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、オーガナイズド型より、わずかに低いIQ92.8である。
混合型は、上記２種の混合で、オーガナイズド型がディスオーガナイズド型に変化する場合もありうる。
医療従事者[編集]
『死の天使』型といい、医療従事者による連続殺人は、世界的に多くの事例がある。もともと看護業界に多く、弱者に対しケアを提供する強い立場と医療の知識を悪用して犯行に及ぶ。
女性[編集]
女性のシリアルキラーは男性のそれと比べて稀である。女性のシリアルキラーは、アメリカでは1800年から2004年の間に6人の連続殺人犯に1人以下（416名の既知女性犯罪者のうち64名）、アメリカの連続殺人犯のうち15%が女性で被害者総数は427人から612人の間とされる。女性の連続殺人犯についての本「Lethal Ladies」の著者アマンダ・L・ファレル、ロバート・D・ケッペル、ヴィクトリア・B・ティンティントンは、「司法省は、前世紀の間に36人の女性連続殺人犯が活動していると指摘している」と書いている。The Journal of Forensic Psychiatry & Psychologyは、すべての連続殺人犯のうち16%が女性であるという証拠を示している。
著名なシリアルキラー[編集]
以下、50音順に述べる。
日本[編集]
海外[編集]
シリアルキラー関連の事件[編集]
日本（事件）[編集]
海外（事件）[編集]
シリアルキラー関連キャラクターおよび関連作品[編集]
日本[編集]
海外[編集]
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シリアルキラーを題材とした作品[編集]
脚注[編集]
- ↑ A serial killer is most commonly defined as a person who kills three or more people for psychological gratification; reliable sources over the years agree.
- R. Barri Flowers (2012) R. Barri Flowers The Dynamics of Murder: Kill or Be Killed CRC Press 2012 1439879745 195 In general, most experts on serial murder require that a minimum of three murders be committed at different times and usually different places for a person to qualify as a serial killer.
- Harold Schechter (2012) Harold Schechter The A to Z Encyclopedia of Serial Killers Simon and Schuster 2012 1439138850 73 Most experts seem to agree, however, that to qualify as a serial killer, an individual has to slay a minimum of three unrelated victims.
- ↑ H.R.3494 - 105th Congress (1997-1998): Protection of Children From Sexual Predators Act of 1998 | Congress.gov | Library of Congress
- ↑ () 【座間9人遺体】＊＊容疑者、遺体切断で強烈な「自尊欲求」を満たす Business Journal [ arch. ] 2019/05/10
- ↑ Holmes Holmes 1998 43–44, Bartol Bartol 2004 284
- ↑ Holmes Holmes 1998 62
- ↑ Bartol Bartol 2004 145
- ↑ Ressler Schachtman 1993 146
- ↑ Holmes Holmes 1998 43
- ↑ Holmes Holmes 2002 112
- ↑ Bartol Bartol 2004 146
- ↑ Myers McElroy Burton Recoppa 1993 435–451
- ↑ Bartol Bartol 2004 146, Holmes Holmes 2001 163, Dobbert 2004 10–11
- ↑ Howard Smith 2004 4
- ↑ Graysmith 2007 54–55
- ↑ Peck Dolche 2000 255
- ↑ Vronsky 2004 99–100
- ↑ 同一犯による犯行。
- ↑ 冤罪事件となった足利事件も含まれている。
- ↑ 加害者の兄は「ペルー史上最悪の殺人鬼」ペドロ・パブロ・ナカダ・ルデニャ。
- ↑ 黒い看護婦を参照
