「日立女子中学生誘拐殺人」の版間の差分
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また辛 裕子さんは綿引を実の兄のように慕っていた関係でもあった。そのため、辛 裕子さんの親族の心痛は多大で特に母親は事件から4年経った段階でも床に臥す状態であった。 | また辛 裕子さんは綿引を実の兄のように慕っていた関係でもあった。そのため、辛 裕子さんの親族の心痛は多大で特に母親は事件から4年経った段階でも床に臥す状態であった。 | ||
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脅迫電話の男は関西弁なまりだった。10月17日17時、辛 裕子さんは変わり果てた姿となって発見された。 | 脅迫電話の男は関西弁なまりだった。10月17日17時、辛 裕子さんは変わり果てた姿となって発見された。 | ||
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辛 裕子さんの母親はこの悲しい知らせにショックで意識を失い救急車で運ばれ入院した。 | 辛 裕子さんの母親はこの悲しい知らせにショックで意識を失い救急車で運ばれ入院した。 |
2019年6月5日 (水) 01:22時点における版
日立女子中学生誘拐殺人とは、1978年に茨城県日立市にて発生した、綿引誠(当時39歳)が妻の妹である中学3年生の辛 裕子さん(しん ひろこ、通名:辛島裕子、当時14歳)を誘拐殺害した事件である。
事件概要
茨城県日立市の鉄工業経営・綿引誠(当時39歳)は韓国の愛人に貢ぐため数十回にわたり訪韓を重ね1395万円の借金を抱えてしまった。そこで一獲千金を得ようと妻の養父方の娘で中学3年生の辛 裕子さん(当時14歳)を誘拐し身代金の奪取を計画した。
1978年(昭和53年)10月16日、下校途中の辛 裕子さんに声をかけ、自分の車に乗せて人通りの少なくなったところでクロロホルムを吸引させ失神させた。
更に綿引は車中で失神している辛 裕子さんに欲情を湧き姦淫をしようと局部をもてあそんだが姦淫そのものは未遂に終わった。その後、辛 裕子さんの頸部と鼻口部の圧迫で窒息死させ付近の草むらに死体を遺棄した。綿引はその一時間後、辛 裕子さん宅に関西弁訛りで身代金3000万円を要求する電話をかけた。
綿引 誠
本事件の犯人綿引誠は、韓国で知り合ったキーセンにのめり込み、度々の渡韓を繰り返し、その関係を維持するために、多額の借金をし、その額は、事件当時1395万円にも上っていた。その返済資金や、渡韓資金を得ようとして為したのがこの犯行である。
車内で、クロロホルムを嗅がせ気を失わせたのは、テレビ番組にヒントを得たものであった。のみならず、同女を姦淫しようとしたが果たせず、頸部と鼻腔部を圧迫して死に至らしめた。
綿引は、身代金の札番号から犯行が発覚することを怖れ、韓国で別の銀行券に交換しようと考えていた。計画後、実行に到るまで5ヶ月間という用意周到さであった。
綿引は、被害者殺害後、身代金3000万円を取ろうとして僅か一時間にして身代金要求の電話を掛けている。綿引誠に前科はない。車両運送法違反による罰金刑が一度だけ。川で溺れそうになった少年を救助したことがある。
捜査本部では、辛 裕子さん宅が金融業やパチンコ店を経営する富豪で市内有数の資産家であり、身代金目的の犯行として捜査を続けていたところ、辛 裕子さんが日頃「誠兄ちゃん」と慕っていた綿引に多大な借金があることや犯行日のアリバイがはっきりしていないことなどから事情聴取し犯人と断定。身代金目的拐取、殺人などの容疑で逮捕した。
辛 裕子さんは綿引の妻の実家の娘であり親戚関係にあった。このことから、辛 裕子さんの父親は綿引に数百万円の資金援助をしており相互に親密な関係を維持していた。
また辛 裕子さんは綿引を実の兄のように慕っていた関係でもあった。そのため、辛 裕子さんの親族の心痛は多大で特に母親は事件から4年経った段階でも床に臥す状態であった。
判決
1980年(昭和55年)2月8日、水戸地裁は綿引に死刑判決を言い渡した。1983年(昭和58年)3月15日、東京高裁は綿引の控訴棄却。1988年(昭和63年)4月28日、最高裁は上告を棄却して綿引に死刑が確定した。
その後、綿引は目的はいたずらのみであり、誘拐は計画したものではなかったと主張。身代金目的の誘拐を否認して再審請求を行っていたが、2013年6月23日に収監されていた東京拘置所で死亡した。享年74歳。くも膜下出血で治療中だったという。
事件ルポ
1978年10月16日21時5分、茨城県日立市で「下校途中に娘が誘拐され身代金3000万円を要求された」と父親から通報があった。
誘拐されたのは辛 ●福さん(62)の長女で日立市立久慈中学校3年5組辛 裕子さん(14)。父親の辛 ●福さんは韓国籍で、辛 裕子さんは中学校では辛島 裕子と呼ばれていた。
辛 裕子さんは15時30分に授業を終えた後、16時頃友達4人と正門を出て、途中、●本書店に寄り、●春荘病院の交差点を右折し、自宅まで200メートルの所で友人と16時30分に別れた後、行方が途絶えていた。
脅迫電話の男は関西弁なまりだった。10月17日17時、辛 裕子さんは変わり果てた姿となって発見された。
発見されたのは、日立市森山町の風神山(241,9m)の山頂付近で、辛 裕子さんは黒い鞄を抱くような格好だった。発見したのは茨城キリスト教大学1年生の学生(18)とその友達で、麓の日立研究所まで下山し通報したという。
辛 裕子さんの母親はこの悲しい知らせにショックで意識を失い救急車で運ばれ入院した。
10月19日、更に悲しい結末が待っていた。
義兄の犯行。
茨城県勝田市(現・ひたちなか市)の国道6号線沿いの喫茶店サルーンで友達と待ち合わせをしていた工具店経営綿引誠(39)を張り込んでいた警官が同行、事情聴取した。捜査本部は辛裕子さん宅が資産家である事から身代金目的の誘拐事件と決めて捜査したところ、綿引誠に多大な借金がある事や犯行日のアリバイが曖昧な事等から事情聴取し犯人と断定、逮捕した。
綿引誠は辛裕子さんの義兄で、辛裕子さんは「誠兄ちゃん」と呼び実の兄の様に慕っていた。綿引は「ヒロコ」と呼んでいた。とても仲良しだった。
裕子さんの父親辛 ●福さんは韓国籍で、昭和31年に山口県から日立市に移り、金融業やパチンコ店を経営する富豪であり、市内有数の資産家だった。
一方綿引は工具店が1000万円の赤字で、キーセン遊びにもはまっており1395万円の借金を抱えてしまった。
辛 裕子さんは明るく成績はオール4の優等生だった。ピアノが上手だったが家には8年前に買ったオルガンしかなかった。両親がピアノを買い与えようとすると「まだ使えるからイイよ」と言った。物を大事にする娘だった。
綿引は事件の前日、辛 裕子さんのピアノを聴いている。
辛 裕子さんは綿引の事を「誠兄ちゃん」と呼んで実の兄の様に慕っていた。とても慎重で他人の車なんかに乗らない辛 裕子さんが唯一心を許して乗った車が綿引の車だった。
綿引にも娘がいた。逮捕後転校を余儀なくされている。綿引の妻と娘はどこで何をしてるだろうか…。裕子さんのお兄様方はパチンコ店経営で大成しているらしいが、心の傷は癒えないだろう。
辛一族の経営店
- スロットドームK-1 -茨城県日立市川尻町4-11-8
- パチンコからしま -福島県いわき市常磐関船町上関58
- からしまパチンコ梁川店 -福島県伊達市梁川町広瀬町29
- からしまボウル日立店 - 茨城県日立市石名坂町2丁目2-10
- からしまボウル福島 - 福島県福島市本内南街道下15
- スポーツドームK-1ボウル白石店 - 宮城県白石市太平森合森合沖160