密録

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密録(みつろく)とはコンサートライブなどで主催者や演奏者・出演者・権利者が禁じているにも関わらず、ビデオカメラ撮影したり、携帯電話ICレコーダー録音したりする行為、あるいはその録画物・録音物そのもののことを指す。その呼称は「秘密録画(音)」の略語に由来する。広義の海賊版のうちブートレグの一種あるいは異称である。

いわゆる海賊版としての密録[編集]

演劇やコンサートのみならず映画なども密録により海賊版映像・音楽製品が作られる。最近の日本においては、インターネットオークションなどでMDやDVD、ビデオなどの形で販売されている(無償で提供されることはほとんどないがファイル交換ソフトなどを経由して密録が流通することがある)。

法律上の問題点[編集]

著作権との関係
歌唱、演奏されている音楽や、舞台俳優が発する台詞などは著作物であり、著作権の対象となる。したがって、これらの著作物を、作曲家作詞家脚本家などの著作者(あるいは著作者から著作権の承継を受けた者)に無断で録音、録画する行為は、原則として著作権侵害となる。
著作隣接権との関係
歌手による歌唱、演奏家による演奏、舞台俳優による演技などの「実演」は著作隣接権の対象となる。したがって、これらの実演を、実演家(あるいは実演家から著作隣接権の承継を受けた者)の許諾を得ることなく録音、録画する行為は、原則として著作隣接権(実演家の録音権、録画権)の侵害となる。著作隣接権は著作権とは独立した権利であるため、実演の対象である著作物の著作権が消滅していたとしても(たとえば、クラシック音楽など)、著作隣接権の侵害は成立する。
肖像権との関係
出演者の肖像を写真撮影、録画する行為は、当該出演者の肖像権の侵害となると解されている。
施設管理権や契約との関係
日本の著作権法は、私的利用を目的とした複製(録音、録画)行為に著作権および著作隣接権の効力が及ばない旨を規定している(著作権法30条1項、102条で準用する30条1項)。したがって、「家に持ち帰ってもう一度楽しみたい」、「感動したので記録しておきたい」といった目的で著作物や実演を録画、録音する行為は、たとえ権利者に無断で行われていたとしても、著作権や著作隣接権を侵害しないため、著作権法を根拠とした録音、録画の禁止措置が困難である。
しかし、録音物や録画物が流出すると、それらが海賊版として流通する蓋然性は高いといえるため、権利者保護の観点から、録音や録画が禁止される事例が多数みられる。その法的根拠としては、会場施設の施設管理権行使に基づくもの、チケット購入や会場への入場に伴って成立すると解される契約に基づくものが挙げられる。違反した者は、当該行為を制止されたり、会場からの退出を命じられたり、再度のチケット購入が禁止されたりすることがある。
映画館における密録
映画の盗撮の防止に関する法律で映画館の映画作品の撮影や録音が禁止されている。

関連項目[編集]