北海道新幹線

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JR北海道.jpg
北海道新幹線

北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)は、青森県青森市から北海道札幌市(基本計画では旭川市)までを結ぶ計画の高速鉄道路線(新幹線)で、整備新幹線5路線の一つである。全線が北海道旅客鉄道(JR北海道)の管轄である。2016年(平成28年)3月26日に、新青森駅 - 新函館北斗駅間が開業した。

東日本旅客鉄道(JR東日本)が管轄する東北新幹線と接続して相互直通運転を行っているため、東北・北海道新幹線とも呼ばれる。

建設計画の概要[編集]

既に着工済みの新青森~新函館間については、青森県の財政負担を考慮して、まず北海道側を中心に工事をすすめ、東北新幹線の延伸部が完成してから青森県側に取り掛かる計画で、2015年度中に開業する予定である。建設費は4670億円(2003年4月価格)。

青函トンネルを含む新中小国信号場木古内駅間は既に新幹線規格により海峡線として完成・整備されており、新幹線開業後も貨物列車などが引き続き利用するため、今後は三線軌条化や待避施設の建設などが行われる。また、トンネル内の上下線の間に遮風壁を設けることも検討されている。

新函館~札幌間については、2007年5月より開かれている政府・与党プロジェクトチームで北海道知事が着工認可を要望したが、1兆800億円(2003年4月価格)と見込まれる建設費の負担に関して調整がついておらず、全区間が認可されるかは予断を許さない状況である[1]

仮に今回の見直しで全区間が着工認可された場合、着工は東北・九州新幹線(鹿児島ルート)が完成する2010年度以降[1]、完成は早くて概ね10年後の2020年頃になる見込みである。駅予定地や一部のトンネルについては、2006年度の時点で実質的に着工を前提とした地質調査が開始されている。

新函館開業時には、JR東日本が東北新幹線新青森開業時に投入予定のE5系電車をメインに乗り入れを予定している[2]ほか、JR北海道もJR東日本の車両をベースに独自の車両を開発する意向である。

路線データ(予定)[編集]

  • 営業主体:北海道旅客鉄道
  • 建設主体:鉄道建設・運輸施設整備支援機構
  • 軌間1,435mm
    • 新中小国信号場~木古内駅間(海峡線)は三線軌条(大平トンネル坑内で新幹線と在来線が合流し、木古内駅付近で分離する)。
  • 電化方式:交流25,000V (50Hz)[3]
  • 最高速度:360km/h(目標)[4][5]
  • 構造種別延長割合(新青森 - 新函館) 路盤 8%、橋梁 4%、高架橋 23%、トンネル 65%[6]
  • 木古内~新函館間の43%、新青森~札幌の全区間では実に70%余りがトンネルとなる。
  • 車両基地は新函館駅付近に設置、札幌は留置線のみとする。なお、新青森~奥津軽間から分岐して東北新幹線青森車両基地が設置される。
  • 三線区間の奥津軽駅湯の里信号場に貨物列車待避施設を設置。
  • 青函トンネル内の定点(吉岡海底駅竜飛海底駅)は本来の計画通り、保守作業および避難用拠点として整備。保守用車両を側線に収容することも可能とする。

沿革[編集]

  • 1954年9月 洞爺丸台風(青函トンネル建設へ)
  • 1964年10月 東海道新幹線開業
  • 1967年7月 国鉄、全国新幹線網構想を発表
  • 1969年5月 新全国総合開発計画決定
    旭川~稚内間、札幌~釧路間なども含まれていたが、後に削除
  • 1970年5月 全国新幹線鉄道整備法成立
    法案には旭川~網走間なども含まれていたが、検討課程で路線名は削除
  • 1971年11月 青函トンネル起工
  • 1972年6月 青森~札幌間など4線の基本計画決定
  • 1973年11月 青森~札幌間など5線の整備計画決定。札幌~旭川間、長万部~札幌間(室蘭経由)など12線の基本計画決定
  • 1978年10月 整備新幹線5線の実施計画決定
  • 1982年6月 東北新幹線開業
  • 1982年9月 整備新幹線の建設凍結決定
  • 1985年 青函トンネルを暫定的に在来線として活用することで決定。
  • 1987年1月 整備新幹線の凍結一部解除
  • 1988年3月 青函トンネル、在来線として開業
  • 1996年12月 未着工の整備新幹線のうち、木古内~上磯間など7区間をスーパー特急規格で着工するという自民党案
  • 1998年2月3日 新青森~札幌間のルート・駅発表
  • 1998年 新青森~新函館間、工事実施計画認可申請
  • 2000年 新八雲駅、環境影響評価準備書で函館本線八雲駅から変更
  • 2002年1月 新青森~札幌間、工事実施計画認可申請
  • 2002年12月 東北新幹線、八戸延伸開業
  • 2004年6月 与党プロジェクトチーム、新青森~新函館など3区間を2005年度に着工するとの方針決定
  • 2004年12月 新青森~新函館など3区間着工で政府与党合意
  • 2005年4月27日 新青森~新函館間、工事実施計画認可
  • 2005年5月22日 新青森~新函館間、フル規格で着工
  • 2007年1月25日 レール敷設開始

過去に検討されたルート[編集]

札幌までのルートは現行の北回りルート以外にも複数のルートが候補に上がった。

最も有力と考えられていたのは長万部から室蘭本線千歳線に並行する南回りルートで、こちらの方が沿線人口は大きく、冬季の降雪量も少ない。

しかし路線長や所要時間に関して北回りルートの方が短くなること、また南回りルートをとった場合、旭川方面へ延伸する(ルート選定当時はそれが前提とされていた)ためには、まだほとんど開発されていなかった札幌市東部にターミナルを作らざるをえなくなること、及び北海道の中でも活発な活火山有珠山或いは樽前山噴火した場合には大きな被害が予想されること(事実、有珠山の噴火では胆振線が二度に渡って被災した[7]経緯があり、2000年(平成12年)の噴火でも室蘭本線が長期運休に追い込まれている)などから最終的に北回りルートが採用された。

なお、南回りルートの方も北海道新幹線とは別路線の北海道南回り新幹線として基本計画線になっている。

その他にも以下のようなルートが提案された。

  • 砂原町(現森町)から沈埋トンネル内浦湾をショートカットし、室蘭市から室蘭本線・千歳線に並行するルート。
    駒ヶ岳の噴火対策が難しいことと建設費が高くつくことにより不採用(現在の予定ルートでは駒ヶ岳を西に大きく迂回するため、新函館駅付近が規格外の急カーブになっている)。
  • 中山峠・定山渓を経由するルート。
    最短距離ではあるが、地質上の問題で難工事が予測されるため、不採用。
  • 木古内から現函館駅へ直行、または新函館駅でスイッチバックして現函館駅へ乗り入れるルート。
    前者は札幌延伸する場合に回り道となるため不採用。後者は地元政財界の一部から要望されているが、実現の可能性は低い。

その他道内で過去に検討された路線[編集]

新全国総合開発計画決定から全国新幹線鉄道整備法制定までの間に、北海道新幹線の終点旭川から延長または札幌から分岐する形で以下の路線も検討された[8]

しかし、これらの区間の沿線(道東・道北)は国内有数の人口希薄地帯で、平均して岩手県の1/3以下(道央石狩支庁の1/20以下)と人口密度が極端に低く、起点の旭川市や札幌市を除き沿線都市も規模が小さく、当時20万人程度だったのは釧路市のみ、10万人以上も帯広市のみであった。また、旭川より先の道北方面や道東・網走方面および札幌から道東の帯広・釧路方面への輸送密度は低く採算割れ必至で基本計画制定は見送られた。

21世紀となった現在でも宗谷本線及び10万人以上の北見市がある石北本線では1日500人/km以上2000人/km未満と輸送密度は低い。

また石勝線及び根室本線でも15万人以上の帯広・釧路の2市(釧路は山梨県甲府市と同規模)があるが1日2000人/km以上8000人/km未満(1999年の札幌-帯広が1日5700人/km、帯広-釧路が1日2400人/km。2003年ころの札幌-帯広の年間特急利用者数約200万人)となっている。 [9]

※ただし、2003年ころの札幌〜帯広の年間特急利用者数(約200万人)は道内第3位で、九州新幹線・新八代~鹿児島中央の開業前予測(約250万人)[10]の約80%に達している 

設置予定駅と接続路線[編集]

駅名 営業
キロ
(推定)
接続路線(乗換駅) 所在地 建設計画
新青森駅 0.0 東日本旅客鉄道東北新幹線奥羽本線 青森県 青森市 2015年度開業予定
奥津軽駅(仮称) 38.5 北海道旅客鉄道海峡線(現・津軽今別駅
東日本旅客鉄道:津軽線津軽二股駅
今別町
木古内駅 113.3 海峡線、江差線 北海道 木古内町
新函館駅(仮称) 148.9 函館本線(現・渡島大野駅 北斗市
未着工
新八雲駅(仮称) 203.0 (函館本線八雲駅とは別位置) 八雲町
長万部駅 236.1 函館本線、室蘭本線 長万部町
倶知安駅 290.2 函館本線 倶知安町
新小樽駅(仮称) 328.2 (函館本線小樽駅とは別位置) 小樽市
札幌駅 360.2 北海道旅客鉄道:函館本線、千歳線*、札沼線(学園都市線)*
札幌市営地下鉄さっぽろ駅):南北線東豊線
札幌市

接続路線の*印:線路名称上(戸籍上)はその駅を起終点あるいは経由する路線ではないが、運行上はその駅に発着している路線。


主な長大トンネルは以下の通り(青函トンネル以外は仮称)。

  • 青函トンネル(53,850m):奥津軽~木古内間
  • 渡島当別トンネル(8,080m):木古内~新函館間
  • 檜山トンネル(20,035m):新函館~新八雲間
  • 内浦トンネル(15,555m):長万部~倶知安間
  • 昆布トンネル(10,415m):長万部~倶知安間
  • 二ツ森トンネル(12,630m):倶知安~新小樽間
  • 後志トンネル(17,975m):倶知安~新小樽間
  • 手稲トンネル(18,840m):新小樽~札幌間

タイプについて[編集]

速達タイプと各駅タイプがある。

速達タイプは東北新幹線の盛岡駅以北との直通運転が実現する可能性があって、停車駅は、盛岡駅、八戸駅、新青森駅、新函館駅、札幌駅のみであるのか?

各駅タイプは特別でない限り、新青森~札幌間と思われている。

110.165.158.31の考えでは、速達タイプには「ほくと」、各駅タイプには「はくちょう」になると、思う。

開業後の見通し[編集]

東京~北海道間の旅客輸送は現状では大半が空路となっており、羽田新千歳線は年間約1000万人(2006年)と、世界一利用客の多い航空路線(1999年ニューヨークボストン間を抜いて)である。北海道新幹線が全線開業すれば(所要時間や運賃にもよるが)このうちの何割かが新幹線にシフトすると予想されている。これによって羽田~新千歳線が減便すれば、羽田空港発着枠を他の路線に回すことが出来る。この他、気象条件で航空機が利用できない場合及び国土の安全保障上の観点から、航空機と新幹線両方あることにより緊急時における代替交通機関の確保という点でも有益だと言える。現状では羽田空港に出るには不便な埼玉県内や北関東東北地方の各都市と北海道間の潜在的旅客需要の掘り起こしも期待されている。一方、新幹線開業による航空会社の収益減のしわ寄せで、道内空港と東京などを結ぶ地方航空路線が縮小・廃止される可能性を指摘する意見もあるが、逆に北海道新幹線を運営するJR北海道については大幅な業績改善や将来の株式上場・政府保有株式の売却が予想され、北海道内在来線の利便性向上をもたらす可能性も指摘されている。

国土交通省の試算では、新青森~新函館間の開業30年後の年平均収益は北陸新幹線に次いで約45億円で、経済効果は開業50年後には約1兆2970億円となっている。また、北海道経済連合会では新函館~札幌間着工(2008年)から開業一年目(2020年)までに発生する経済波及効果を約3兆100億円、札幌~東京間の所要時間を3時間57分として新幹線利用者の比率は57.7%と試算している[11]。単純比較はできないが、所要時間が約4時間の東京~広島間のJR利用者は45%(2005年)である。

在来線特急[編集]

新函館開業の時点で白鳥、スーパー白鳥は廃止され、北斗、スーパー北斗は札幌とのリレー特急としての役割を果すことになると思われる。JR北海道ではハイブリッド車体傾斜システムを搭載した新型気動車の開発、函館駅~札幌駅間への投入を予定している。JR北海道では新函館駅に新八代駅と同様の対面乗換方式を導入することも視野に入れ検討しているが、現段階では未定。札幌延伸後は北斗の運行区間が長万部駅、洞爺駅、東室蘭駅~札幌駅間に短縮、あるいは廃止される可能性が考えられる。

夜行特急の北斗星カシオペアトワイライトエクスプレス、急行はまなすなどは北海道新幹線とは想定される乗客層が必ずしも同じであるとは言えず、競合しない可能性がある。しかし、青函トンネルを通過できる列車数の制限やこれらの列車に使われている客車(14系24系)の耐用年数などの問題、また夜行列車が通る並行在来線の木古内駅~長万部駅間の存続次第によっては、廃止に追い込まれる可能性もある。函館以北でこれらの客車を牽引する機関車は、同区間のJR貨物が新型のDF200形への置き換えを積極的に行っている一方で、現在でもJR北海道は新型の機関車に置き換えず、国鉄時代に製造されたDD51形が(「はまなす」以外は重連運転)牽引にあたっている。


並行在来線問題[編集]

新函館開業の時点で江差線(のうち五稜郭~木古内間)の経営分離が確定している。広域輸送に関しては五稜郭駅木古内駅間については現在1日20往復以上の貨物列車及び1日2往復(北斗星1往復・はまなす1往復、臨時列車を含めるとそれ以上)の夜行列車が運行されているため、第三セクター化などの方法で存続されると思われるが、具体的な方針はまだ決まっていない。地域輸送に関しては、運行される普通列車は東北新幹線開業前の盛岡~八戸間くらいの本数があり、特に五稜郭~上磯間は混雑する。

その他、木古内駅~江差間は並行在来線ではないがこちらは利用者が極めて少なく、北海道新幹線開業後、木古内以東が第三セクター化されると孤立するため、JR北海道はバス転換としたいという意向を2005年に示している。

津軽線については、青森県は「津軽線の経営はJR東日本で北海道新幹線の経営はJR北海道が行うため並行在来線ではない」という見解を出しており、JR東日本も2004年に経営分離しないことを明らかにしている。

新幹線開業後に海峡線(三線軌条部分)を通る電気機関車については、交流20kV・25kV両対応の複電圧車の新規製造が発表されている[12]

札幌延伸後は函館本線のうち、函館駅小樽駅間が経営分離される一方、小樽駅~札幌駅間は普通列車・快速列車の本数が多く、利用客も多いことから新幹線開業後もJR北海道の経営のままで残る可能性が高いと予想されているが、具体的な方針はまだ決まっていない。なお、札幌のある石狩支庁を除いても、道南から道央にかけての並行在来線沿線には少なくとも合計110万人以上と秋田県並の人口がいる。

運行されている普通列車は函館~長万部間では東北新幹線開業前の盛岡~八戸くらいの本数があり、倶知安~小樽~札幌は九州新幹線開業前の八代~川内間よりも多く、特に函館駅~森駅間(中でも特に函館駅~大沼公園駅間)及び倶知安駅~小樽駅間(中でも特に余市駅~小樽駅間)で混雑する。一方、長万部~倶知安間に関しては沿線人口も少なく、蘭越~倶知安間はニセコなどへのスキー・観光利用があり混んでいるものの、熱郛~蘭越間は乗客も列車本数も並行在来線で一番少なくなっている。五稜郭~小樽は非電化区間であるため電化施設の保守費用はかからないものの、仮にこれらの区間の並行在来線が第三セクター化・運賃値上げされた場合でも青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道肥薩おれんじ鉄道などと同様厳しい経営になると予想される。

ただし国際観光都市である函館市の中心市街から新函館駅までの距離は18kmほどあり(そもそも新函館駅は函館市ではなく北斗市にある)、仮に新函館~函館間が廃止・バス転換された場合、函館市の観光面での利便性は大きく下がると見込まれている。そのため、これらの区間だけでもJR、最低でも第三セクターで残してほしいという声が聞かれる。

また、五稜郭駅~長万部駅間では江差線と同様に貨物列車及び夜行列車が運行されており、ほかに代替路線が無いため廃線の方向にも進めず、札幌延伸の際に課題となるのは確実である。なお、七飯駅大沼駅間と大沼駅~森駅間は二つのルートに別れているが、両方とも存続するかどうかは不明である。

なお、JR北海道では在来線の貨物列車をまるごと収容して新幹線軌道を走ることが出来る列車[13]トレイン・オン・トレイン)について研究しており、もしもこれの実用化に成功すれば青函トンネルを通過する列車数を増やせる代わりに、沿線自治体が第三セクター化・存続を望まない場合は上記の経営分離区間全廃もありうる。

現状では、新幹線の整備による沿線地域の過疎化や在来線の第三セクター化による利便性低下への対策が不十分なまま建設が続けられている。

基本計画線区間[編集]

札幌旭川間(約130km)については1973年昭和48年)11月15日運輸省告示第465号により基本計画が決定された高速鉄道路線である。

開業による見通しと効果[編集]

  • 札幌~旭川で360km/h運転を行った場合、最速列車で所要時間が20~30分程度になり大幅に短縮される。
  • 他の交通機関と比較して、鉄道利用の多い札幌から道北・稚内や道東・網走方面への所要時間が1時間程度短縮される。
  • 高速運転する都市間輸送列車が、特に冬季に頻発する踏切事故の影響を受けない。
  • 所要時間短縮により、旭川近郊までが札幌の通勤・通学圏になると考えられる。
  • 道外や国外から札幌方面に訪れた観光客が、気軽に旭川旭山動物園など)や美瑛富良野方面等に足を伸ばすことができるようになる。
  • 新幹線が開通すれば、乗り換えをすることなく道南から旭川方面へ直行できる。特に道内第2、第3の都市である旭川函館間を直通の陸路で結ぶことができる(旭川 - 函館間は高速道路も途中までしかない)。

現状[編集]

道央を貫く函館本線の札幌~旭川間では、特急列車が毎時ほぼ2本ずつ、所要時間1時間20分(最速)で運転されている。沿線は北関東以北最大の人口を有する札幌市北日本第3(道内第2)の人口を有する旭川市を除いても八代~川内間程度の人口がいる[14]。札幌~旭川間の特急利用者数が年間約450万人[15][16](札幌~岩見沢間(道央)を通過する道北方面への都市間輸送量(断面輸送量)が2000年度で年間449万人)に達しており、九州新幹線新八代鹿児島中央)の年間輸送量が336万人[17]であることを考えると、いかに多いかが読み取れよう。 また、この区間の普通列車による年間輸送量は札幌~岩見沢間だけでも2005年度で年間1,450万人[18]に達しており、普通列車本数は一部を除いて新幹線開業前の東北本線盛岡~八戸や鹿児島本線八代~西鹿児島(現・鹿児島中央)よりも多く、貨物列車本数についても八代~西鹿児島よりも多くなっている。 その他、札幌からこの区間を通り道北・稚内や道東・網走への所要時間はそれぞれ約5時間から5時間半を要している。

函館本線(札幌~旭川)に接続する路線
※札幌での接続路線は#設置予定駅と接続路線を参照

これまでの動き[編集]

基本計画決定後、いまのところ大きな動きはない。第6次旭川市総合計画後期実施計画・第4章では、北海道新幹線(新青森・札幌間)の早期建設と札幌・旭川間の整備計画への組入れの促進を図るとしているものの、着工の時期や検討案など具体的な議論はされておらず、設置駅なども未定である。

著名人のこの区間に関連する発言

脚注・出典[編集]

  1. 1.0 1.1 主たる財源として有力視されているのが、東北新幹線八戸 - 新青森と九州新幹線新八代 - 博多間、そして北陸新幹線長野 - 金沢間の線路使用料である。この線路使用料の額と使用使途が決まっておらず、これを財源としてあてる検討が行われている。線路使用料は開業直前にならないと確定しないため、政府はJR側に推計のために関連資料の提出を求め、2008年7月中にも推計データが示される見込みである。また、道路特定財源一般化が議論となっており、これが実現すれば予算の支障が少なくなることが一部の政治家などから予見されているが、一般化されても全額道路予算につぎ込むべきとの意見もいまだ根強い。
  2. JR東日本は2014年春の段階で速達列車はすべてE5系およびE3系後継車に置き換える計画である。
  3. 現在の海峡線は交流20,000Vだが、昇圧にともなって在来線の車両や施設にも対応工事が必要になる。詳細は並行在来線問題参照。
  4. 整備新幹線の規格は260km/hとされている。 -『鉄道ピクトリアル』1972年2月号、電気車研究会
  5. 整備新幹線計画の策定以降、車両の軽量化や集電装置の改良・騒音対策等が進んだことにより、例えば山陽新幹線では300km/hでの走行が行われている。
  6. 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2008年2月号(Vol.800)p.145「日本の高速鉄道 - その軌跡と今後の展望 -」高津 俊司、土井 充
  7. 1943年~1945年の噴火では昭和新山の隆起で路盤が崩壊して経路変更を余儀なくされ、1977年の噴火でも長期運休に追い込まれた。胆振線は1986年に廃止されたが、9年前の被災時の復旧費用が嵩んだことも一因になったと言われている。
  8. これら道内での新幹線路線については、田中角栄日本列島改造論でも触れられている
  9. 輸送密度は朝日新聞2005年5月 及び鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル 各号(1999年他)』参照。札幌~帯広の旅客数はJR北海道各種データ「各都市間の年間輸送量の推移」参照参照)
  10. 新幹線新青森駅開業を契機とした青森県全体の観光振興に関する調査研究報告書(2006年12月) 1-7. 九州新幹線 (pdf) 社団法人 中小企業診断協会青森県支部
  11. 北海道新幹線札幌延伸に伴う効果と地域の課題・調査報告書【要約版】(北海道経済連合会)
  12. JR貨物 中期経営計画「ニューストリーム2011」
  13. 特開2005-262914「貨物列車及び列車搬入搬出方法」 (特許電子図書館の「特許・実用新案の検索」で閲覧可能)
  14. 都道府県市区町村・ランキングデータより
  15. 北海道庁のページ「各都市間の年間輸送量の推移」参照
  16. 「各都市間の年間輸送量の推移」参照
  17. 鹿児島県の財政 P4「九州新幹線開業効果・本格焼酎ブーム」参照
  18. 「札幌を起点とした札幌都市圏の年間輸送量の推移」参照
  19. 「帯広乗り入れを検討 道新幹線」 十勝毎日新聞 2006年4月26日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

日本の新幹線
現行路線
東北新幹線上越新幹線東北・上越新幹線)・北陸新幹線長野新幹線)・山形新幹線*
秋田新幹線*東海道新幹線山陽新幹線東海道・山陽新幹線)・九州新幹線
整備新幹線
北海道新幹線東北新幹線北陸新幹線九州新幹線
基本計画路線
北海道新幹線北海道南回り新幹線羽越新幹線三陸新幹線奥羽新幹線常磐新幹線中部横断新幹線中部新幹線白馬新幹線リニア中央新幹線中央新幹線北陸・中京新幹線
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未成線
成田新幹線