プレートテクトニクス

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[[ファイル:Plates_tect2_ja.svg|thumb|300px|'''地殻を構成するプレート群''' 色分けされた領域が一枚のプレートである。例えば太平洋プレートは肌色で示されている。]] [[ファイル:Tectonicplates Serret.png|thumb|300px|Tectonic plates (surfaces are preserved)]] '''プレートテクトニクス'''({{Lang-en-short|plate tectonics}})は、'''プレート理論'''ともいい、[[1960年代]]後半以降に発展した[[地球科学]]の[[学説]]。[[地球]]の表面が、右図に示したような何枚かの固い岩盤(「[[プレート]]」と呼ぶ)で構成されており、このプレートが、[[海溝]]に沈み込む事が重みが移動する主な力になり、[[対流]]する[[マントル]]に乗って互いに動いていると説明される。<!--従来の[[大陸移動説]]・[[マントル対流説]]・[[海洋底拡大説]]などを「プレート」という概念を用いてさらに体系化した[[理論]]で、「地球科学における[[革命]]」ともいわれる。--> == プレートとは == [[ファイル:Earth layers model.png|thumb|200px|'''地球の内部構造''' 薄い[[地殻]]の下に[[上部マントル]]と[[下部マントル]]があり、中心部の白っぽい部分は[[核 (天体)|核]]。プレートは地殻と上部マントルの最上部が一体となった岩板]] {{Main|プレート|地球#構造}} 地球は、半径約6,500キロメートルであるが、その内部構造を物質的に分類すると、外から順に下記のようになる。 # 深さ約10 - 30キロメートルまで : '''[[地殻]]''' # 深さ約670キロメートルまで : '''[[上部マントル]]''' - 最上層、低速度層(アセノスフェア、岩流圏)、遷移層 # 深さ約2,900キロメートルまで : '''[[下部マントル]]''' - メソスフェア(固い岩石の層) # 深さ約5,100キロメートルまで : '''[[外核]]'''(外部コア) # 中心 : '''[[内核]]'''(内部コア) 地殻と[[マントル#地球|マントル]]は[[岩石]]で構成されており、[[核 (天体)#地球|核]]は[[金属]]質である。マントルを構成する岩石は、[[地震波]]に対しては[[固体]]として振舞うが、長い時間単位で見れば[[流動性]]を有する。その流動性は、深さによって著しく変化し、上部マントルの最上部(深さ約100キロメートルまで)は固くてほとんど流れず、約100 - 400キロメートルまでの間は比較的流動性がある。地殻と上部マントル上端の固い部分を合わせて'''[[リソスフェア]]'''(岩石圏)と呼び、その下の流動性のある部分を[[アセノスフェア]](岩流圏)と呼んで分類する。この厚さ約100キロメートルの固いリソスフェアが地表を覆っているわけであるが、リソスフェアはいくつかの「[[プレート]]」という巨大な板に分かれている。 地球表面が2種類のプレート群からなっていることは、地球表面の[[高度]]や深度の分布の割合にもあらわれている。地球表面は、[[大陸]]と[[大陸棚]]からなる高度1,500メートル - 深度500メートルの部分と、深度2,000 - 6,000メートルの[[海洋底]]と呼ばれる部分が多く、その中間である深度500 - 2,000メートルの海底は割合が少なくなっている。 プレートは大きく見ると十数枚に分けることができ、それぞれ固有の方向へ年に数センチメートルの速さで動かされることになる。 <!-- === プレートの一覧 === {{Main|プレート}} 7つの大きなプレートといくつかの小さなプレートのあることが知られている。 * [[ユーラシアプレート]] ユーラシア大陸主要部や西日本など * [[北アメリカプレート]] 北アメリカ大陸やグリーンランド、東日本など * [[太平洋プレート]] 太平洋 * [[フィリピン海プレート]] フィリピン海、伊豆諸島・小笠原諸島・伊豆半島 * [[インドプレート]] インド半島 * [[オーストラリアプレート]] オーストラリア * [[アラビアプレート]] アラビア半島 * [[アフリカプレート]] アフリカ大陸や大西洋南東部など * [[南アメリカプレート]] 南アメリカ大陸や大西洋南西部など * [[スコシアプレート]] 大西洋南部 * [[ナスカプレート]] ペルー沖 * [[ココスプレート]] 中米沖(太平洋側) * [[ファンデフカプレート]] アメリカカリフォルニア沖 * [[カリブプレート]] カリブ海 * [[南極プレート]] 南極大陸など === 過去に存在したプレート === * [[イザナギプレート]] * [[クラプレート]] * [[ファラロンプレート]] * [[バンクーバープレート]] --> == プレートの動き == [[ファイル:Tectonic plate boundaries.png|thumb|350px|'''プレートの境界'''(Illustration by Jose F. Vigil. USGS)]] プレートは、その下にあるアセノスフェアの動きに乗って、おのおの固有な運動を行っている。アセノスフェアを含むマントルは、定常的に対流しており、一定の場所で上昇・移動・沈降している。プレートは、その動きに乗って移動しているが、プレート境界部では、[[造山運動]]、[[火山]]、[[断層]]、[[地震]]等の種々の[[地殻変動]]が発生している。プレートテクトニクスは、これらの[[現象]]に明確な説明を与えた。 大局的なプレートの運動は、すべて簡単な[[球面]]上の[[幾何学]]によって表される。また、局地的なプレート運動は[[平面]]上の幾何学でも十分に説明しうる。3つのプレートが集合する点([[トリプルジャンクション]])は、それらを形成するプレート境界の種類(発散型・収束型・トランスフォーム型)によって16種類に分類されるが、いずれも初等幾何学で、その安定性や移動速度・方向を完全に記述することができる。 一般に、プレートの運動は、隣接する2プレート間での相対運動でしか表されない。しかし、隣接するプレートの相対運動を次々と求めることで、地球上の任意の2プレート間の相対運動を記述することができる。近年では、[[準星]]の観測を応用した[[超長基線電波干渉法]] (VLBI) と呼ばれる方法や[[グローバル・ポジショニング・システム]] (GPS) によって、プレートの絶対運動も理解され始めている。 === 発散型境界(広がる境界) === {{Main|発散型境界}} マントルの上昇部に相当し、上の冒頭図では[[太平洋]]東部や[[大西洋]]中央を南北に走る境界線に相当する。この境界部は、毎年数cmずつ東西に拡大している。開いた割れ目には、地下から[[玄武岩]]質マグマが供給され、新しく地殻が作られている。この部分は、海洋底からかなり盛り上がっており、(中央)[[海嶺]]と呼ばれている。また、その付近には[[チムニー]]と呼ばれる[[熱水]]の噴出口も多数見つかっている。 発散型境界は、(中央)海嶺が有名だが、陸上にも存在する。[[アフリカ]]の[[グレート・リフト・バレー|大地溝帯]]や[[アイスランド]]などが知られている。双方とも、大規模な[[正断層]]が発達している。 === 収束型境界(せばまる境界) === [[ファイル:Oceanic-continental convergence Fig21oceancont.gif|thumb|沈み込み型:海洋-大陸]] [[ファイル:Oceanic-oceanic convergence Fig21oceanocean.gif|thumb|沈み込み型:海洋-海洋]] [[ファイル:Continental-continental convergence Fig21contcont.gif|thumb|衝突型]] {{Main|収束型境界}} 上図の[[日本]]周辺や[[インド北部]]に相当。 ; [[沈み込み]]型 : [[東北日本]]の東の海中では、約1億年前に太平洋東部で生まれた[[太平洋プレート]]([[比重]]の大きい[[海洋プレート]])が、東北日本を載せた[[北アメリカプレート]](比重の小さい[[大陸プレート]])に衝突している。重い太平洋プレートは、軽い北アメリカプレートにぶつかって、斜め下40 - 50°の角度で沈み込んでいる。プレートが衝突して沈み込む部分は[[海溝]]となり、衝突した岩盤が互いに動くことで、[[地震]]が発生する。地下深く沈んだ太平洋プレートから分離された水が、周辺の岩石の[[融点]]を下げるため、[[マグマ]]が発生し、多くの[[火山]]を生成する。太平洋プレートに衝突され押された北アメリカプレートは、圧縮応力を受けてひび割れ、たくさんの断層が発生し、[[北上山地]]などが生まれた。 : また、海嶺で作られて以来、長い時間をかけて海の底を移動してきたプレートには、[[チャート (岩石)|チャート]]、[[石灰岩]]、[[砂岩]]、[[泥岩]]といった多くの[[堆積物]]が載っているため、プレートが沈み込む際に陸側のプレートに張り付く現象が起こることがある。これを付加と言い、そうしてできたものを[[付加体]]と呼ぶ。[[日本列島]]もこのようにしてできた部分が多い。 ; 衝突型 : 現在でも活発で大規模な大陸衝突が起きているのは[[ヒマラヤ]]だけである。元来、[[南極大陸]]と一緒だった[[インドプレート]]が分離・北上して、約4,500万年前に[[アジアプレート]]と衝突し、そのままゆっくり北上を続けている。大陸プレート同士の衝突のため、日本近海のような一方的な沈み込みは生起せず、インドプレートがユーラシアプレートの下に部分的にもぐりこみながら押し上げている。その結果、8,000メートル級の[[高山]]が並ぶ[[ヒマラヤ山脈]]や、広大な[[チベット高原]]が発達した。 : 規模は小さいながらも、衝突運動が現在でも進行している地域としては、[[ニュージーランド]]([[南島 (ニュージーランド)|南島]])や[[台湾]]が挙げられる。これらは、世界で最も速く成長している[[山地]]であり、台湾の隆起速度は、[[海岸線]]でも年間5ミリメートルを超える。 : 日本においては、[[日高山脈]]や[[丹沢山地]]が衝突型造山帯である。特に、丹沢山地は[[伊豆半島]]の衝突によってできたものであり、この衝突過程は現在も進行中である。ただし、日高山脈は活動を終えている。 : 過去の大規模な大陸衝突の跡は多く見つかっている。有名なものは、[[アルプス山脈|ヨーロッパアルプス]]、[[アパラチア山脈]]、[[ウラル山脈]]など。大陸衝突の過程には、未知の部分が非常に多く残っている。その理由は、沈み込み型境界では、深部で発生する地震の位置から地下のプレート形状を推定できるのに対して、大陸衝突帯では、深部で地震が発生しないからである。 === トランスフォーム型境界(ずれる境界) === {{Main|トランスフォーム断層}} すれ違う境界同士の間では、明瞭な[[横ずれ断層]]([[トランスフォーム断層]])が形成される。アメリカ西部の[[サンアンドレアス断層]]や、[[トルコ]]の[[北アナトリア断層]]などが有名で、非常に活発に活動している。サンアンドレアス断層は大陸上にあるが、一連の海嶺の列([[大西洋中央海嶺]]や[[東太平洋海嶺]]など)の間で、個々の海嶺と海嶺をつなぐものが多数を占める。理論上は、2プレート間の相対運動軸を通る[[大円]]に[[直交]]し、海嶺とも直交する。 == プレートテクトニクス理論の発達 == [[ファイル:Gondwana fossil map ger.png|thumb|250px|'''ゴンドワナ大陸と古生物の化石の分布の関係''' キノグナトゥス(橙)とリストロサウルス(茶)は[[三畳紀]]に分布した陸棲の[[単弓類]]。キノグナトゥスは体長3mに達した。メソサウルス(青)は淡水性の爬虫類。グロッソプテリス(緑)は[[シダ]]類であり、南半球すべてで化石が見つかっていることから、南半球の大陸が一続きであったことを示唆する。以上の互いに補強しあう証拠から現在の大陸が図中のように結合して[[ゴンドワナ大陸]]を形成していたという仮定には妥当性がある。]] {{See also|大陸移動説|アイソスタシー|マントル対流説|海洋底拡大説}} [[1912年]]に、[[ドイツ]]の[[アルフレート・ヴェーゲナー]]が提唱した[[大陸移動説]]は、かつて地球上には[[パンゲア大陸]]と呼ばれる一つの[[超大陸]]のみが存在し、これが[[中生代]]末より分離・移動し、現在のような大陸の分布になったとするものである。その証拠として、大西洋をはさんだ[[北アメリカ大陸]]・[[南アメリカ大陸]]と[[ヨーロッパ大陸|ヨーロッパ]]・[[アフリカ大陸]]の海岸線が相似である上、両岸で発掘された[[古生物]]の[[化石]]も一致することなどから、元は一つの大陸であったとする仮説であった。 当時の人には、大陸が動くこと自体が考えられないことであり、さらにヴェーゲナーの大陸移動説では、大陸が移動する原動力を地球の[[自転]]による[[遠心力]]と[[潮汐力]]に求め、その結果、[[赤道]]方向と西方へ動くものとしており、この説明には無理があり、ヴェーゲナーが生存している間は注目される説ではなかった。 それまでの[[通説]]は、[[古生代]]までアフリカ大陸と南アメリカ大陸との間には狭い陸地が存在するとした[[陸橋説]]であったが、これは[[アイソスタシー]]理論によって否定された。また、移動の原動力についての問題を解決したのが、地球内部の[[熱対流]]に求めた、[[1928年]]の[[アーサー・ホームズ]]によって発表された[[マントル対流説]]である。その後、[[古地磁気学]]分野での研究が進展し、海洋底の磁気異常の様相が明らかになったことから、[[1960年代]]に[[ロバート・ディーツ]]が[[海洋底拡大説]]を唱え、それら全てをまとめた[[ツゾー・ウィルソン]]によって、[[1968年]]にプレートテクトニクスとして完成した。 == プレートテクトニクスの証拠 == [[ファイル:Oceanic.Stripe.Magnetic.Anomalies.Scheme.gif|thumb|250px|'''中央海嶺と周囲の磁化された岩石の分布''' 溶岩は[[キュリー点]]を下回ると同時に磁化され、磁区の方向がそろう(熱残留磁気)。一方、地球の磁場が何度か逆転したことは、火山研究から生まれた古地磁気学により実証されている。中央海嶺周辺の岩石を調べると、海嶺と並行して磁化の方向が現在と同じ部分(着色部)、逆の部分(白)が左右に同じパターンをなして並んでいる。以上の証拠から、海洋底が中央海嶺を中心に拡大したことが推論できる。]] [[1950年代]]に入ってから、[[地球物理学]]の分野で、各大陸の岩石に残る[[古地磁気]]を比較することで、[[磁北]]移動の軌跡を導き出し、その考察の結果を受けて、海洋底拡大説を基に、大陸移動説のプレートの概念を導入して体系化されていった。 海嶺は、プレートが生産され両側に広がっている場所であるが、<!---戦略・戦術潜水艦の活動領域(水深)と、大陸間の深海底の調査が1対1で結びつくとは到底思えないのですが、ここで学術研究を棚に上げて軍事研究からの派生を強調する特別な意味が何かあるのでしょうか?---><!---[[冷戦]]時、[[潜水艦]]活動のため[[アメリカ海軍]]等による海底探査が盛んに行われ、その一環として--->海嶺周辺の[[地磁気]]を調査したところ、数万年毎に発生する[[地磁気逆転|地磁気の逆転現象]]が、海嶺の左右で全く対称に記録されており、海嶺を中心として地殻が新しく生産されている証拠とされた({{仮リンク|F. ヴァイン|en|Frederick Vine}}・{{仮リンク|D. マシューズ|en|Drummond Matthews}}のテープレコーダーモデル)。一方の[[海溝]]では、[[日本海溝]]に[[第一鹿島海山]]が沈み込んでいる様子なども観察されている。 また、これら地球科学的な現象のみならず、陸上古生物の分布状況なども、「大陸が動いて離合集散した」状況証拠とされている。 == 参考文献 == * [[アルフレート・ヴェーゲナー]] 『[[大陸と海洋の起源]]』上、都城秋穂・紫藤文子訳、[[岩波書店]]〈[[岩波文庫]]〉、1981年。ISBN 4003390717。 * アルフレート・ヴェーゲナー 『大陸と海洋の起源』下、都城秋穂・紫藤文子訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1981年。ISBN 4003390725。 * [[アーサー・ホームズ]] 『一般地質学 I 原書第3版』 上田誠也ほか訳、[[東京大学出版会]]、1983年。ISBN 4130620819。 * アーサー・ホームズ 『一般地質学 II 原書第3版』 [[上田誠]]也ほか訳、東京大学出版会、1984年。ISBN 4130620827。 * アーサー・ホームズ 『一般地質学 III 原書第3版』 上田誠也ほか訳、東京大学出版会、1984年。ISBN 4130620835。 == 関連項目 == {{Commonscat|Plate tectonics}} * [[テクトニクス]] * [[プレート]]、[[リソスフェア]] * [[プルームテクトニクス]] * [[ホットスポット (地学)]] * [[地磁気]] * [[竹内均]] * [[地球膨張説]] * [[地向斜]] - [[造山運動|地向斜造山論]] == 外部リンク == * 福岡正人. “[http://home.hiroshima-u.ac.jp/er/ES_PT.html プレート・テクトニクスとは]”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2011年3月14日閲覧。 * 「Plate tectonics」 - [[Encyclopedia of Earth]]にある「プレートテクトニクス」についての項目(英語)。 {{デフォルトソート:ふれえとてくとにくす}} [[Category:プレートテクトニクス|*]] [[Category:地球科学]] [[Category:地震学]] [[Category:大陸]]