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2007年5月17日 (木) 01:15時点における版

株式会社(かぶしきがいしゃ 英:Business Corporation)とは、会社法に基づき有限責任社員(株主)のみからなる会社のことであり、出資者たる株主は出資額に応じて株式を取得し、配当により利益を得る。

概説

株式と株主

株式会社に出資することにより株式を有する者(すなわち株式会社の社員)を株主という。株主は購入した株式の数に応じて、株式会社の経営に関与する事ができる(経営参加権)。具体的には株式会社の意思決定会議である株主総会において、原則として株式の保有数、またはその保有単元数に応じて議決権を持つ(株主平等の原則)。

かかる構造の法人形態は、アメリカ合衆国各州におけるコーポレーション (Corporation) など日本以外にも存在する。

社員

株式会社は株式を発行して出資を募り、株主は転々流通する株式を購入することによって会社に出資することを目的として設計された制度である。日本の会社法学において社員とは、会社の所有者である出資者(株式会社においては「株主」)のことを指す言葉であり、一般的な用法である従業員のことを指す言葉ではない[1]。従業員とは、一般に、会社との間で雇用契約を締結している者を言い、社団構成員としての意味の社員とは別の概念である。

商号

株式会社は商号においては「株式会社」を含むことが必要である(会社法6条2項など)。ただし、通常の表記では(株)と略してもよい。英語表記の場合にはKKK.K.(Kabushiki Kaisha)、Inc.Co., Ltd.のように略すことが多い。後2者は英語にならったものである(類似の略称として、フランスのS.A.やドイツのA.G.がある)。

起源

世界初の株式会社
1602年3月20日に設立されたオランダ東インド会社が起源。それ以前は航海ごとに「座」を開き出資を募る当座会社と呼ばれる形態の会社しかなかったが、リスク分散と恒常的な活動を目的に、当座会社の代表を中心に設立された。
日本初の株式会社
日本初の株式会社については諸説ある。
1863年結成の浪士結社、商社である亀山社中
1869年1月1日創業の丸屋商会(現在の丸善)。ウェーランドの『経営哲学論』を参考に、元金を出資する元金社中(株主)と、実際に働く働社中(従業員)からなる株式会社制度を採用した。
1872年国立銀行条例に基づき、1873年7月20日に設立された第一国立銀行
1893年日本初の株式会社として日本郵船株式会社が誕生。

日本の株式会社

株式会社の設立

会社法第2編第1章 設立に規定がある。

  • 第1節 総則 会社法第25条
  • 第2節 定款の作成
  • 第3節 出資
  • 第4節 設立時役員の選任及び解任
  • 第5節 設立時取締役等による調査
  • 第6節 設立時代表取締役の選定等
  • 第7節 株式会社の成立
  • 第8節 発起人等の責任
  • 第9節 募集による設立

株式会社の機関

基本構造

1950年商法改正

日本のかつての商法における株式会社は、従来(1950年(昭和25年)改正以降)、全株主により構成される株主総会の下、株主総会により選任された取締役及び取締役により構成される取締役会、取締役会により選任される代表取締役、並びに株主総会が選任する監査役によって構成される。これを、株主総会=国会、取締役会=内閣、監査役=裁判所になぞらえ三権分立モデルという。

委員会等設置会社の導入

日本の株式会社は、代表取締役の権能が非常に強く、株主が軽視されがちであるとの主に欧米の機関投資家からの批判を受け、コーポレートガバナンスの観点から、米法型の委員会等設置会社が2003年4月、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(商法特例法)改正により規定された。委員会等設置会社に対して、従来の株式会社を呼称する場合には監査役設置会社といった。

会社法による変化

2005年の会社法の成立により、従来の有限会社の枠組みに属するタイプの会社が株式会社の基本的な形態とされることになったため、取締役会の設置も任意になった。その他会社の機関構造の自由度は飛躍的に増加した。また委員会等設置会社は委員会設置会社に名称が改められた。

株主及び株主総会

株主総会は株式会社における最高意思決定機関であるが、非常に多数の株主により構成されることを想定している(例外として、日本特有の小規模な株式会社や、一人会社がある)。よって、株主ら自身によって会社を運営してゆくのは効率的とはいえない。そのため会社の日常の業務は、株主総会において選任された取締役で構成する取締役会に委任することとなる。これを「所有と経営の分離」という。つまり株式会社の究極的な所有者は出資者である株主だが、日常的な業務については取締役会、およびさらにそこから日常業務を委任された代表取締役といった経営陣が執り行う。

株主は、株主総会における議決権の行使の他、帳簿閲覧請求権差止請求権株主代表訴訟などを通じて会社の経営を監視することができる。

取締役及び取締役会

取締役会は会社の業務執行に関する会社の意思を決定し、各取締役の職務執行を監視する。株式会社における取締役は取締役による合議体である取締役会を構成し、意思決定に参加するのみで、取締役会で決定されたことを具体的に執行するのは代表取締役または、業務担当取締役もしくは業務執行を委任された取締役である。

2005年成立の会社法においては、取締役会は任意の設置機関となった。これは従来の有限会社の機関構造が会社法における株式会社の基本的な機関構造とされたことによる。

監査役

監査役は会社の帳簿や財産内容を調査したり、取締役の違法行為を取締役会や株主総会に報告するなどして会社の業務が適正に行われているかどうかを監査し、会社と株主の利益を保護する役割を負う。

その他

会社の規模やそれぞれの需要に基づいて、会計監査人検査役会計参与などの機関が設置されることがある。株式会社が解散し、清算手続に入った場合は清算人が置かれる。

関連する法律

株式会社の商号

日本の法律によれば、株式会社の商号は「株式会社」の文字を含んだものでなくてはならない(会社法第6条)。この場合、「株式会社」の4文字は商号の先頭にあっても、末尾にあっても、中ほどにあってもよい。商号の末尾にある例(○○株式会社)、先頭にある例(株式会社○○)が通常である。

英文での商号

外国との取引の際に便利なように、英文での商号を定めている日本の株式会社もある。ただし、日本に英文商号を規制する法律や登記する制度はない。日本の株式会社が定める英文商号の中で、「株式会社」の翻訳として通常使われているのは、以下の4種類である(実例とともに示す)。

アメリカにおけるCorporationなどと組織形態として類似していることから、Corporationと表記することが概念を大まかに説明するものとしては妥当であるが、実際には、Corporationと一致するものではないことから、日本法上での株式会社であることを明確にする必要性もある。内閣官房がまとめた標準対訳においては、株式会社は「Business Corporation」と英訳するものとされている。

関連項目

外部リンク

脚注

  1. 会社は社団であり、社団の構成員を社員という。社団法人、医療法人社団などにおいても同様である。