嫌韓流

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マンガ 嫌韓流』(マンガ けんかんりゅう)は山野車輪による日本漫画作品。嫌韓をテーマとしている。出版は晋遊舎。続編として『マンガ 嫌韓流2』や『マンガ 嫌韓流3』、『マンガ 嫌韓流4』があり、また『韓国のなかの日本』シリーズや『マンガ 嫌中国流』などの派生作品も出版されている。

主な内容[編集]

日韓問題竹島韓国併合歴史教科書問題等々)について、主に大韓民国を批判する観点から描かれる。漫画という親しみやすい媒体を用いる事によって、それまで韓国に対して特に関心を抱いていなかった人達に対し、作者の考える『韓国に対する正しい認識』を啓蒙しようとしており要出典、その内容はインターネット上のウェブサイトで掲載されていた韓国の情報や、韓国に批判的な人々の間では常識とされてきた事実・意見より成る要出典。コラムには西尾幹二西村幸祐大月隆寛下條正男などの著名な保守系論客から寄稿を受けている。

登場人物[編集]

マンガ 嫌韓流・嫌中国流の登場人物 を参照

本書をめぐる動き[編集]

  • 発売決定が発表された直後より、嫌韓流の論調を支持している人々によって、インターネット上の個人ブログ2ちゃんねる等の電子掲示板等において盛んに話題とされ、嫌韓流の予約と購入を呼び掛ける運動が展開された。インターネット書籍販売最大手のAmazon.co.jpにて予約販売が開始されると、間もなくその予約数だけでランキング第一位となった。この事実は、その翌日には朝鮮日報東亜日報中央日報聯合ニュースSBSテレビなどの韓国マスコミにて、一斉に取り上げられ、出版社にも韓国のマスメディアが取材に駆けつけた(駆けつけた日は丁度出版社の定休日だった為に取材は失敗している)。
    • 発売後、その内容についての反論や、その反論に対する反論が個人ブログや電子掲示板を中心として沸き起こり、この作品自体とこの作品が取り上げる内容についての論争が起こった。
  • 夕刊フジなどの夕刊紙やスポーツ新聞は広告を掲載したが、朝日読売産経といった大手新聞社が『嫌韓流』の広告掲載を拒否したことが報じられた[1]。しかし、読売新聞、朝日新聞ともに、広告掲載申し込みは無く広告掲載拒否は事実ではないと回答した[2]
  • 朝日新聞で掲載されているAmazon.co.jpの和書総合売り上げランキングが、(7月11日~7月17日分)において、「※ランキングの対象書籍にコミックは含まれていません」という断り書きが記載されるようになった(他新聞社の同時期掲載Amazonのランキングも同内容)。以前はこのような断り書きは掲載されていなかった(7月4日~7月10日分のランキング)。しかし、8月1日~8月7日分のランキングでは『新ゴーマニズム宣言SPECIAL靖國論』が掲載されており、矛盾した状態になっていた。なお、このランキングは、嫌韓流がamazonのランキングに登場した直後、数日間更新が停止した状態に陥っている。
    • その後、8月15日~8月21日分のランキングにおいて、「※Amazon.co.jpからのおことわり:これまで漫画のタイトルにつき除外しておりました『マンガ嫌韓流』と『マンガ中国入門 やっかいな隣人の研究』を今回よりランキングに含めております。」との断り書きが入り、ランキングに掲載。前者が1位、後者が2位となった。
  • 「嫌韓熱波をぶっ飛ばせ!!」という掛け声とともに、楽天市場のネット通販サイトで当該書籍の焚書を呼びかけたり、買占めを呼びかける人物が出現した。
  • 発売日には予定通り書店に並んだが、全般に品薄であり、発売日直後には既に余り店頭で見かけない状況であった。ただし、最初から取り扱っていなかった書店も少なくないと思われる。出版社は早々に増刷を決定した。
  • 2005年9月25日朝日新聞朝刊の書評欄で唐沢俊一による「『素直さ』がはらむ問いかけ」と題された書評が掲載された。
  • 2005年9月30日読売新聞夕刊に「自分に賛成する側を美男美女に書き、反対する側をそうではない様に書くのは、自分たちが中国や韓国が行っていると批判している印象操作そのものではないか」とマンガ嫌韓流を批判する書評が掲載された。
  • 2005年10月3日中日新聞夕刊大波小波欄にて竹島問題について共感できたと述べるなど比較的好意的に取り上げられた。
  • 2007年7月6日にNHK関東ローカルで放送された特報首都圏「ネットの“祭り”が暴走する」において取り上げられた。
  • 佐藤優は「思想の質とその影響力は、まったく別の問題だ。功利主義者の筆者は、この種の知的水準があまり高くないにもかかわらず、現実に無視できない影響を与える思想(例えば、漫画家が行う歴史や政治思想の読み解き)がもつ危険性について、有識者はもう少し敏感になるべきと思う」と書いた[3]。後日、この漫画家とは小林よしのりのことかと問われた佐藤は「違います。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)を描いた山野車輪さんのことです。」と語った[4]
  • 2009年4月現在のシリーズ公称総発行部数は90万部(『マンガ 嫌韓流4』の帯に記載)。

問題点[編集]

火病の表現[編集]

火病の症状として、韓国人が「グワババババババ」と声を上げて発狂する場面が登場するが、通常は火病によりこのような症状が見られることはない。実際の症状はむしろ、本書に登場する「うぐぐぐぐ……」という場面に近い。また朝鮮日報において朝鮮民族特有の精神病であることが残念であるとの記事が載ったことがある。

なお、ここでいう火病とは本来の医学用語としての火病ではなく、ネット用語での火病である。朝鮮民族に見られる感情を爆発させ理性的な行動が取れなくなった状態、又は感情的でつじつまの合わない発言などに対して、火病をしている(ファビョッた)と言うように用いられている。また元々は朝鮮民族に対して用いられる言葉であるが、近年ではそれ以外の対象に対して使われることもある。

極端な嫌韓プロパガンダ[編集]

本作では韓国軍ベトナム人を殺傷と強姦でライタイハンが生まれた戦争犯罪を扱い、作中ではベトナム人は今でも謝罪も補償もしてくれない韓国人を憎んでいる事ばかり強調しているが、それより遥かに被害が大きい米軍が散布した枯葉剤の深刻な後遺症や汚染で苦しんでいる事とその被害者の訴えを棄却する事には全くと言っていいほど触れていない。また満州では朝鮮人、ソビエト軍だけでなく中国国民党軍や中国共産党軍も日本人女性を強姦し、さらに朝鮮人もソ連軍の被害に遭った事実も触れていない。これらは作者の極端な嫌韓プロパガンダであるが、「韓国を非難する」という本書のテーマから外れるから仕方ないとも取れる。

朝鮮民族の性質[編集]

『マンガ 嫌韓流4』では韓国人は過去の経緯で歪んだ性格になったと言われているが、これは先天性よりもむしろ育つ環境に影響していると思われる。例えば他国にも朝鮮民族がおり、旧ソビエト連邦構成国には高麗人また在樺コリアン中華人民共和国には朝鮮族が存在しているが、現地では韓国人のように極端な反日感情が薄く、また他民族との摩擦は見られない(朝鮮族は韓国人の差別的な性格に嫌悪している)。

単行本[編集]

  1. 2005年7月26日発売 ISBN 488380478X
  2. 2006年2月22日発売 ISBN 4883805166
  3. 2007年8月28日発売 ISBN 4883806308
  4. 2009年4月30日発売 ISBN 4883809447

脚注[編集]

関連書籍[編集]

中華人民共和国について、主に批判する立場から書かれた漫画。嫌韓流と発売日が近かったので、「嫌韓流の中国版」として2ちゃんねる等で注目される。2005年8月6日発行。2005年9月22日現在、18万部発行(飛鳥新社発表による)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]