半ズボン

提供: Yourpedia
移動: 案内検索

半ズボンとは、小学生以下の男児用の短いズボンである。

三分丈-下2~3センチ-ここで言う半ズボン

四分丈-もも

五分丈-

六分丈-膝下丈

七分丈-すね

八分丈-くるぶし

四分丈~八分丈を、ハーフパンツと呼称し、半ズボンと呼称するのは、誤りである。

九分丈-全体を覆う-長ズボン

1950年代後半から、1990年代前半にかけて多用された。「小学生と言えば半ズボン」というほどの地位を確立し、でも半ズボンの着用を義務付けた小学校も存在した。自分の意思で冬でも半ズボンを通す男の子は、元気だとして称賛された。「ケンちゃんシリーズ」「あばれはっちゃくシリーズ」など、子供向け実写ドラマの主人公少年は、必ず半ズボン着用とされた。1970年に開催された、大阪万国博覧会を参観した、当時11歳の徳仁親王も、半ズボンを着用していた。いっぽうで、中学生以降は着用しないものとされ、小学校を卒業し、半ズボンを卒業することが、一種の通過儀礼と見做された。恥ずかしい、子供っぽいなどの理由で、半ズボンを避ける男の子もいないわけではなかったが、小学生段階で半ズボンを卒業すると、ませているとか、生意気であるとかの印象を与えた。

なお、半ズボンの普及は、日本だけの現象ではなく、旧ソ連など、体制の異なる諸外国でも、共有されていた。韓国中央日報が入手した、1983年当時11歳の北朝鮮金正男は、金正日の隣で、半ズボン姿で写っている。

しかし、1980年代末より、小学校高学年児を中心に、半ズボンを忌避する傾向が見られ始める。そういう子供たちは、夏でも長ズボンを通し、体位の向上により、心身が早熟化したのではないかと思われた。朝日新聞大阪版1989年8月20日付けでは、「半ズボンを着用する小学生が減った」との問題提起が行われているが、からかい半分の反響しかなかった。

1993年Jリーグが開幕し、ユニフォームがハーフパンツタイプで揃えられた。NBAもハーフパンツタイプのユニフォームを採用し、メジャースポーツのユニフォームは、ハーフパンツタイプで出揃った。男の子のファッションは、プロスポーツの影響を受けやすいものである。また、同時期にストリーター文化が伝えられ、ハーフパンツタイプのアメリカンカジュアルスタイルでスケボーに興じるアメリカ西海岸の青少年がモデルとされた。

イトーヨーカドーの統計では、1993年にハーフパンツが商品化されると、一気に20%の市場占有率を獲得し、あとは半ズボンとの関係で×字型のグラフを描いた。1997年春物では、80万本の半ズボンが製造されていたが、1997年秋物では、3万本に減少した。そうして、1999年には、イトーヨーカドーでは、半ズボンの取り扱いを止めてしまった。イトーヨーカドー・シニアマーチャンダイザーは、「これほど急激に消えていった商品も、珍しい」と語っている(東京新聞2001年8月27日付け)。また、この時期からハーフパンツ着用が男の子の世界で規範化され、未だに半ズボンを着用している者は、「短パン小僧」との呼称で嘲笑され、排斥された(東京新聞1999年5月20日付け)。

体育服の世界でも、2000年から2001年にかけ、ハーフパンツ化の大波が押し寄せた。多くの学校では、子供の自己決定権に屈する形でブルマーを廃止していたが、ジェンダーフリーの影響も受け、ブルマー廃止と同時に男児用としてもハーフパンツを採用した。男の子たちは、体育服のハーフパンツ化を、肩を抱き合って喜んでいた。体育服のハーフパンツ化は、トランクスの普及と合わせて語られることが多い。

礼服や、私立小学校の制服は、2005年前後にハーフパンツ化されている。前出のイトーヨーカドー・シニアマーチャンダイザーは、礼服がハーフパンツ化された時点で、「半ズボンは死んだ」と感じたという。私立小学校の制服のハーフパンツ化は、「男の子でも性犯罪に遭いかねない」との理由で実施されたものが多い。ただし、半ズボン全盛期に男の子を狙った性犯罪が多く、ハーフパンツの普及と比例して減ったとの統計は、どこにもない。体感治安の悪化により、半ズボンは無防備だと感じられた可能性が高い。

なお、女の子ホットパンツを半ズボンと考えるのも、誤りである。男の子が半ズボンを着用しなくなり、女の子の半ズボンが残り、それが2005年頃からブームとなり、女性ファッションと考えられるようになったものである。

イトーヨーカドー・シニアマーチャンダイザーは、「礼服で半ズボンタイプが売れてくれば、カジュアルタイプでの半ズボンタイプの扱いの再開を考える」と述べている。

半ズボンの有名人

  • 鉄道マニア - 半ズボンをこよなく愛用。胯間の部分がきわどい。

関連事項

  • 社会化-現在の小学生男子たちが、半ズボンを着用しない(できない)状態は、これである。