フォルクスワーゲン・ゴルフ

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ゴルフ (Golf) は、ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンハッチバック自動車

概要[編集]

欧州では「Cセグメント」に分類され、世界中で販売されている乗用車である。世界の車種別歴代総生産台数ではトヨタ・カローラに次ぐ第2位[1]であり、2007年3月には累計の生産台数が2,500万台に達し、日本にもこれまで約60万台が輸入されている[2]。1974年に発売された初代モデルは680万台が生産された。販売はモデルチェンジの度に減少し、1997年発表の4代目モデルの生産台数は430万台であった。初代モデルから日本での価格設定は割高で、最廉価グレードであってもトヨタ・マークII日産・スカイラインよりも高かった。4代目モデルからはそれらとの競合を視野に入れ、電子装備の追加やインテリアの品質改善などを積極的に行っている。ジョルジェット・ジウジアーロデザインになる初代ゴルフは、横置きエンジンによる前輪駆動(FF)方式と効率的なパッケージングによるコンパクトな外寸、余裕のある室内空間を持ち、世界中でヒットとなった。当初は同社の実質的なロワーエンドに位置する[3]大衆車であったが、「GTI」と呼ばれるホットモデルが初代から用意されており、初代は1.6リッター、2代目は、1.8リッターDOHCが搭載された。なお、初代ゴルフの派生車種にシロッコをあげる場合があるが、ともにジウジアーロによるデザインで開発の時期も重なってはいるものの、発売はシロッコが先行している。これは、生産台数の差から市場への影響が少ないシロッコで初期不良の洗い出しを済ませ、ゴルフIにフィードバックするためと言われている。現在では、ゴルフと同じプラットフォームを使うアウディA3が先行して発売され、同じ役割を担っている。

名称[編集]

車名の由来はドイツ語で「メキシコ湾流」を示す「Der Golfstrom」(ゴルフシュトローム)。英語の「The Gulf Stream」(ガルフストリーム)に当たる。

同時期に発売された他のフォルクスワーゲンのモデル(シロッコ、ジェッタポロ等)に風の名前が付けられているのに対し、「ゴルフ」の名は海流の名称に因んでいる。しかしメキシコ湾流の成因の一つは貿易風とされているため、風と全く無関係の言葉ではない。(なお、貿易風はドイツ語で「Passat」(パサート)となり、これはVWの中型セダンのモデル名でもある。)

また後に発売されたVWの一部モデルにスポーツ関連の名称(キャディ、ダービィ)が付いており、前述のポロもスポーツのポロの意味に取れることから、「ゴルフ」もスポーツのゴルフに因んだものとする説もある。実際にゴルフGTIにはゴルフボール型のシフトノブを持つものも存在する。

開発の経緯[編集]

フォルクスワーゲン社は第二次大戦後、フェルディナンド・ポルシェ設計のビートルを生産して大躍進したが、1960年代に入るとさすがに後継車の開発が求められるようになっていた。1965年、当時の社長であったハインツ・ノルトホフはこの車の設計をポルシェに委託し、ポルシェはこれに応えてEA266と呼ばれる小型車を開発した。この車はアンダーフロア・ミッドシップというエンジンレイアウト[4]を持ち、パッケージングとしては極めて優秀なものであったという評価をする向きもある[5]が、当時アウディNSUアウトウニオン社でアウディ・80の開発を行っていた開発責任者のルートヴィッヒ・クラウスは後部座席の下に臭気と騒音を発するエンジンを搭載し、そのレイアウトのお陰で車高が高くなるこの車には否定的な意見を持っており、ライディングからそれまで掛かった開発費用とこれから掛かる予定の額を聞いて開発を中止するように勧めた[6]。このEA266は初代ビートルと同じく、1台当たりいくらという形でのギャランティーをポルシェに支払う契約となっていたため、相対的に見てコスト面で割高な商品であった。また操縦安定性の点でも、高エネルギー時の御しづらい特性は当時の技術レベルでは解決が難しかった。このため、ノルトホフが急死した後にフォルクスワーゲン社の社長となったクルト・ロッツ(Kurt Lotz)はこの車の開発を進めていたが、その後任のルドルフ・ライディングはEA266の生産計画を白紙に戻した。初代ゴルフの開発責任者であったヴェルナー・ホルステ博士は衝突安全性の面から横置きエンジンを好み、1970年にロッツからこのレイアウトを量産車に採用する許可をもらっていた[7]。ジョルジェット・ジウジアーロにスタイリングを依頼し、エンジンをアウディNSUアウトウニオン社、その他をフォルクスワーゲン技術部門で開発された[8]ビートルの後継車が初代ゴルフである。

歴史[編集]

初代 ゴルフI 17型(1974年 - 1992年[9][編集]

現在のルポ位の大きさのFFハッチバック。スタイリングとパッケージングはジウジアーロによるものであり、フロントドアには三角窓があった。日本導入は1975年からで、排ガス規制等に伴う年次変更が多かった。ゴルフのホットハッチ「GTI」は、当時、日本への正規輸入はなかったが、モデル末期の1983年にはヤナセから「GTD」が販売された。これはGTIとほぼ共通の外装を持ち合わせたスポーツ仕様であり、出力90馬力のターボチャージング付き1.6リッターディーゼルエンジンが搭載されていた。

  • 1975年 - ヤナセ、LS・4ドアモデルを販売。
  • 1976年 - 三角窓が開閉式に変わる(後に導入されるジェッタは開閉機構なし)。1.6リッターLSEモデルの追加。また、2ドアモデルも新たに加わる。
  • 1977年 - 1.5が廃止され全車1.6へ。同時にグレード名が LS / LSE から E / GLE に変更され、1.5ディーゼルの D が追加された。
  • 1978年 - 排ガス規制の関係で再び1.5リッターエンジンに変更される。ディーゼルに上級グレードの GLD 追加。
  • 1979年 - 前後バンパーが鉄製から樹脂製に変わり全長が拡大。
  • 1980年 - 再び1.6リッターとなる。カブリオが登場。
  • 1981年 - 1.7リッターの新型エンジンに換装。ディーゼルも1.6リッターへ変更。リアコンビランプが大型化される。
  • 1982年 - グレード呼称の見直し。
    E / GLE / D / GLD から Ci / GLi / C Diesel / GL Diesel へ変更。
  • 1983年 - GTD 追加。
カブリオ

カブリオ (カブリオレ)のコーチワークは、ビートルカブリオ ( Typ 15 )以来の関係を持つ、カルマンが担当した。次世代のゴルフ IIでは新たなカブリオレモデルの設定はなく、このカブリオは、「クラシック」のサブネームを与えられて、ゴルフ III カブリオの登場まで販売される長寿モデルとなった。

  • 1985年 - 1.8リッターエンジンに変更。
  • 1989年 - 大型カラードバンパーや4灯式ヘッドランプなど、外装を大幅に変更。
  • 1992年 - 最終限定車クラシックライン発売。様々な部分で特別仕様となり、幌は、キャンバストップを使用し、シートは本革張りとなり、ホイルはアルミを使用している。カラーは初のメタリックカラー(モスグリーン、ブルー、ワイン)のみ。

エンジン[編集]

  • 1.5リッター直4SOHCキャブレター (LS)
  • 1.6リッター直4SOHCインジェクション (LSE / E / GLE / カブリオ初期)
  • 1.6リッター直4SOHCインジェクション(GTI並行輸入)
  • 1.7リッター直4SOHCインジェクション(Ci / GLi / カブリオ中期)
  • 1.8リッター直4SOHCインジェクション(カブリオ後期)
  • 1.5リッター直4ディーゼルエンジン (D / GLD)
  • 1.6リッター直4ディーゼルエンジン (D / CD / GLD)
  • 1.6リッター直4ディーゼルターボ (GTD)

派生車種[編集]

シロッコ(スポーツコンパクト)
ジェッタ(セダン)
キャディ/ ラビット ピックアップ
はしご形フレームを持たない、ビルドインフレームのモノコックボディー ( ユニボディー )のピックアップトラック。ホイールベースは延長されている。en:Volkswagen Caddy

2代目 ゴルフII 19E型(1983年 - 1992年)[編集]

日本での販売開始は1984年で、当時の正規輸入代理店であるヤナセから販売された。当初はサイドウィンドウに開かない三角窓があった。サンルーフは手動開閉式、ATは3速、右ハンドルでもワイパーアームの取り付け位置は左ハンドル用のままであった。また、この代からGTIの正規輸入が始まった。当初8VのGTIが登場し、後から16VエンジンのGTI16Vが追加された。GTIは当時人気のあったピレリP6を履き、純正ホイールもピレリのPの文字がデザインされたモノが装備されていた。GTI16Vは4灯のグリルを備えていたが、日本国内の保安基準(補助灯の中心はヘッドライトの中心より上にあってはならない)に適合せず、中央寄りの2灯は点灯しなかった。また、1986年に世界で初めてゴルフ2ディーゼル(型式「1V」)に酸化触媒が搭載された(ただし、日本仕様での酸化触媒はゴルフ3から)。最初のマイナーチェンジでは、三角窓の廃止とエンブレムの変更、ワイパー位置も右ハンドル用に改良された。エンブレムは右端にVWのマークとVolkswagenの文字だったが、このマイナーチェンジで中央にVWマークのみとなった。2度目のマイナーチェンジではバンパーの形状を変更、ボディ下部まですっぽりと覆うより現代的なものに変更された(通称ビッグバンパー)。ボディサイズは、現在のポロ程度であり、デザインはVW社内で行われたものであった。

エンジン[編集]

  • 1.8リッター直4SOHC (Ci, GLi, GTI)
  • 1.8リッター直4DOHC (GTI16V)
  • 1.6リッター直4ディーゼル(C, CL),ディーゼルターボ(CLD turbo, GTD)

派生車種[編集]

ゴルフシンクロ(Syncro)
ゴルフにビスカスカップリングを搭載しフルタイム4WD化した。通常モデルとの差異は、外観ではグリル、フェンダー、そしてリア部にある"Syncro"エンブレム、内装では、高めのフロアトンネル、リアデフ設置のためのトランクルームの狭小化、左右前席下にある後席用空調ダクト、GTIと同様のグローブボックスにある"Syncro"エンブレムであった。VW社の資料に拠れば路面状況により前/後輪に対するトラクション配分を95:5から5:95まで変更できる。左ハンドルのマニュアルトランスミッション車のみのラインアップで、日本国内では1987年から1989年まで販売された。セダン仕様であるジェッタにもSyncroモデルがあった。
ゴルフカントリー
Syncroをベースに最低地上高を拡大したモデル。車高の高さとバックドアの外側にパイプ製のスペアタイヤキャリによる独特の外観を持つ。製造はドイツではなく、メルセデス・ベンツ Gクラスと同じオーストリアシュタイア・ダイムラー・プフで行われていた。日本では1991年まで販売継続されたが、総輸入台数は110台にすぎなかった。
ジェッタ(セダン)
ヘッドライトは北米向けのラビット( Rabbit )同様、異形2灯となる。
シロッコ(スポーツクーペ)
コラード(スポーツクーペ)
ゴルフ Rallye(ラリー)
WRC用にゴルフを4WD化し、コラードと同じG60スーパーチャージドエンジンを搭載していたが、ACの装備が元々なく、なおかつ日本での正規販売もなかった。薄型異形ヘッドライトや大きなオーバーフェンダーが外観上の特徴。
ゴルフ G60 Limited
ゴルフRallyeと同様にG60スーパーチャージドエンジンとSyncroシステムを搭載しているが、こちらは4ドアモデルもあり、外観は通常のゴルフ同様であった。日本への正規輸入は行われなかった。

グレード[編集]

Ci、CLi、GLi、GLX、GTI、GTI 16V、C diesel、CL diesel、CLD turbo、GTD

3代目 ゴルフIII 1H型(1992年 - 1997年)[編集]

ゴルフ史上で一番廉価なモデル(CLi2ドア)であり、初めてカブリオがモデルチェンジを行い、ゴルフ初のワゴンも登場した。ヘッドランプの形状に対しては賛否意見がわかれた要出典1992年欧州カーオブザイヤーを受賞。日本ではVWが当時、ロックバンドのボン・ジョヴィの来日公演のスポンサーだったことから、限定車として「Bon Jovi Edition」が販売され、欧州では、ピンク・フロイド仕様も発売された。

先売のコラード同様、狭角V6エンジンを積む「VR6」が追加発売された。日本でのサンルーフ付き「VR6」は1995年式のみ。GTIとVR6はブリスターフェンダーを採用したため、全幅は1,710mmとなり、日本では3ナンバー(普通乗用車)サイズとなった。

エンジン[編集]

  • 1.8リッター直4(OHC)
  • 2.0リッター直4(OHC)
  • 2.0リッター直4(DOHC 16V)
  • 2.8リッター狭角V6 "VR6" (SOHC)
  • 1.9リッター直4ディーゼルターボ

グレード[編集]

ゴルフ - CLi(2ドア/4ドア)、CLディーゼル、GLi、GTI、VR6

派生車種[編集]

ゴルフカブリオ(カブリオレ)、ゴルフワゴン(ワゴン)、ヴェント

4代目 ゴルフIV J型(1997年 - 2006年)[編集]

フォルクスワーゲン会長フェルディナンド・ピエヒ主導による高級化路線の影響を受けたモデル。塗装やボディパネルの継ぎ目、各パーツの組み付け精度など内外装共に品質が格段に向上した。全幅は1700mm超となり、日本では3ナンバー(普通乗用車)登録となった。プラットフォームはアウディA3、TTなどと共通。ニュービートルに次ぐRラインとして設定されたR32は本モデルより登場し、日本へは2ドア左ハンドルが500台、4ドア右ハンドルが400台の限定にて輸入された。

初期型の1.8リッターDOHCエンジン(アウディ製)を搭載したグレードは好評であったものの、高コストな5バルブエンジンであった事、日本の道路事情を考慮してATとのマッチングを重視した事等から、初回のマイナーチェンジで、旧世代の低速トルク型2.0リッターSOHCエンジンに変更されたが、一部の自動車評論家に酷評された(ゴルフIIIでは(カウンターフロー)だったものを、クロスフローに改良した後方排気エンジン)。

エンジン[編集]

  • 1.6リッター直4 SOHC (E,L)
  • 1.8リッター直4 DOHC 20バルブ (CLi,GLi初期、アウディ製)日本仕様は98年モデルのみ。
  • 1.8リッター直4 DOHC 20バルブターボ (GTI,GTX、アウディ製)
  • 2.0リッター直4 SOHC (CLi,GLi,L Plus)
  • 2.3リッター狭角V5 (日本未導入)
  • 3.2リッター狭角V6 SOHC(R32)

派生車種[編集]

ボーラセダン)、ワゴン、ニュービートル

オープンカーであるゴルフ・カブリオレは、4代目ゴルフに似せた外観に変更されたが、実態は先代・ゴルフIIIの継続販売であった。

5代目 ゴルフV 1K型(2003年 - 2009年)[編集]

概要[編集]

操安性の向上と内外装や機関の質感の向上、居住空間の拡大、コストの見直しを主眼に開発されたモデル。先代からの流れを汲む正常進化であるが、性能・品質共に格段に向上した。先代に引き続きプラットフォームはアウディA3をベースに改良を加えた物が利用される。ボディは居住性が改善された一方で剛性も増し、操安性が向上した。機関面では直噴エンジンが全車に搭載され、6速化されたATと相まって省燃費性が向上した。更にモデルライフ半ばにはATがより高効率の「DSG」と呼ばれるデュアルクラッチトランスミッションとなり、エンジンも一部モデルを除き小排気量化され、その出力低下分を過給機で補う方針(いわゆる「ダウンサイジング」化)となり、DSGとの組合せで省燃費性と動力性能、双方の向上が図られた。またGTIやR32といった高性能グレードも引き続き展開された。製造工場はドイツ・ヴォルフスブルク、および南アフリカ共和国・ユイテンヘーグ(Uitenhage)であり、日本へは主に後者において製造されたものが輸入されていた。このモデルのみカブリオレのグレードは用意されない。

ボディ・スタイリング[編集]

ボディは先代比で50mm長く、25mm幅広く、30mm高く(Eグレード同士での比較)なり、ホイールベースが60mm延長されたことにより室内長が70mm延長され、主に後席のレッグスペースが拡大した。また最小回転半径が先代の5.1mから5.0mに縮小し取り回し性が向上した。パネルのレーザー溶接による接合部分が先代の5mから70mに拡大され、静的ねじれ剛性で80%以上、曲げ剛性で35%の向上を得ている要出典。スタイリング上は、歴代モデルと同様の太いCピラーに加え、ティアドロップ形のヘッドランプ、それに対応したダブルサークル状のレンズを持つリアコンビランプラジエーターグリルからフード上に伸びる深いVラインなどが特徴である。

メカニズム[編集]

エンジンは、出力およびレスポンス向上、燃料消費率低減のためシリンダー内への燃料噴射を直噴化したFSIエンジンが全モデルに搭載された。またミッションは、ATが先代の通常4速から6速に進化し、更に中期になるとデュアルクラッチ方式のセミATである「DSG」(6速、および燃費指向のグレードには7速)が採用された。またリヤサスペンションには、先代までのトーションビーム方式に代わってマルチリンク方式が採用され、その結果操安性が向上し、さらにリアのラゲッジルームが先代の330L~1184Lから350L~1305Lに拡大した。(これらFSIエンジンと6速AT、リアのマルチリンクサスはトゥーランに先行搭載され初期問題をクリアした後、ゴルフに採用された。) またエンジン負荷軽減と燃費向上のため、パワーステアリングが油圧から電動に変更された。この年式から、後席中央の3点式シートベルトが採用されている。

日本仕様各グレード[編集]

約5年のモデルライフを通して、以下のように多くの追加・変更がなされた。

通常モデル[編集]
E (2004年6月~2008年6月)
1.6Lエンジン搭載のベーシックモデル。型式はGH-1KBLP、またはABA-1KBLP。「TSI Trendline」の新設に伴い廃止。
GLi (2004年6月~2008年1月)
「E」とは2.0Lエンジンのほか、アルミホイールやマルチファンクション・インジケーターなど装備面の違いがある量販モデル。型式はGH-1KBLX。「TSI Comfortline」の新設に伴い廃止。
GT(2004年6月~2007年2月)
「GLi」をベースに、車高を落としたスポーツサスペンション、16インチタイヤ、スポーツシート、フルオートエアコンなどを装着したモデル。5代目発売当初のラインナップの中では、最もスポーティーなグレード。後述の「GTX」が登場するまではレザーシート等を装備した「レザーパッケージ」というグレードも用意されていた。型式はGH-1KBLX。「GT TSI」の新設に伴い廃止。
GTX (2005年2月~2008年1月)
後述のGTIの6速DSG仕様にレザーやウォールナットウッドなどの内装を装備した高級仕様。GTIよりも先行する形で設定されたモデルであったが2007年末を以て設定廃止。5代目の中では最も早い段階でDSGを搭載していた。型式はGH-1KAXX。
GTI (2005年5月~2009年4月)
初代ゴルフから続く、いわゆるホットハッチ仕様である。
ボディの肥大化とともに俊敏性が損なわれていった先代までのGTIに対し、“あの頃(=初代~2代目)と同様に魅力のある本物が復活した”という意を込め、“GTI is back”というキャッチコピーを携えて登場した。実際、走行性能は先代のGTIとは一線を画す程俊敏で、5代目ゴルフの下位グレードと比べてもレベルが高い。
ターボチャージャー付きの2.0L直列4気筒DOHCエンジンと6速DSGミッションとの組み合わせで、0→100km/h加速は6.9秒であった。最高速は233kmであり、6速MTも選べた。
スタイリング上の特徴としては、先代、先々代と異なり、5代目はフロントグリルが黒色のハニカム仕様とされ、他グレードとは差別化された外観であった。またフロント・サイド・リアのアンダースポイラーも専用形状とされた。アルミホイールは専用デザインの17インチ(同デザインの18インチも選択できた)とされ、固められた専用サスペンションにより車高も25mm落とされた(スタビライザーも強化タイプが装着されている)。またブレーキは前後共にキャリパーが赤く塗られスポーツイメージの向上が図られた。
内装では、シート生地が初代をモチーフにした赤と白のチェック柄ファブリックとなり、形状もサイドが張り出したスポーツ仕様とされた。(オプションでレザーシートも用意された。)またステアリングやシフトノブ等も専用設計とされた。
時期によっては日本でのゴルフの販売台数の約三分の一を占める人気グレードとなっていた[10]。型式はGH-1KAXX、又はABA-1KAXX。
R32 (2006年2月~2009年4月)
「Racing」の頭文字が示す通り、市販されるゴルフの中で最も高い性能を持つモデル。
3.2Lの可変バルブタイミング機構付き狭角V6DOHCエンジンに、4輪駆動(4MOTION)を組み合わせている。
外観ではアルミのフロントグリル、専用の前後バンパー、センター2本出しの専用マフラー、専用デザインの18インチアルミホイール等が特徴。内容では固められた専用のスポーツサスペンションやブルーに塗られた専用キャリパー等の他、幾つかの専用装備を持つ。
3ドア(受注生産)は左ハンドル/6速MTのみ、5ドアは右ハンドル/6速DSGのみとなる。型式はGH-1KBUBF、又はABA-1KBUBF。
GT TSI (2007年2月~2009年4月)
「GT」の後継モデル。1.4Lエンジンにターボチャージャー+スーパーチャージャーを組み合わせ、125kW(170ps)を得しながら、10・15モード走行の国土交通省審査値は14.0km/Lの燃料消費率であった。同じ1.4Lエンジンにターボチャージャー+スーパーチャージャーを組み合わせた「TSI Comfortline」よりも出力は高い。ミッションは6速DSG。17インチホイール・タイヤを標準装備する。型式はABA-1KBLG。
TSI Comfortline (2008年1月~2008年9月)
「GLi」の後継モデル。1.4Lエンジンにターボチャージャー+スーパーチャージャーを組み合わせており、小排気量ながら「GLi」よりも高いトルクを確保している。
ミッションは6速DSGであり、2重過給のエンジンと相まって、走行性能は高い。1.4Lエンジンとターボチャージャー+スーパーチャージャーの組み合わせは後述の「GT TSI」グレードと同一だが、出力は「GT TSI」よりも若干落とされ、その分出力特性を低回転側に振っており、より実用性が重視されたモデルである。型式はABA-1KBMY。
TSI Trendline (2008年6月~2009年4月)
「E」の後継モデル。新開発のターボチャージャー付き1.4LDOHCエンジンに、小型軽量化を図った新開発7速DSGを組み合わせ、2.0L並みのトルクを得ながら、燃費は「E」対比で20%の向上を実現した。この燃費は歴代ゴルフの日本発売モデルにおける最高値である。型式はABA-1KCAX。
特別仕様・限定モデル[編集]
GTI Cupcar (2005年3月~)
GTI(但し2ドア)をベースに、「ロールケージ」や4点式ハーネス等を装備し、「ゴルフGTiカップ」等への出場等、サーキット走行にもある程度対応できるモデル。
他にも前後の牽引フック、レーシング・ブレーキパッド、専用デザイン・アルミホイール、専用タイヤ等を装備している。
Thanks Edition (2007年1月~)
日本での「輸入車販売7年連続1位」を記念し設定された特別限定車。
「E」をベースに人気装備(15インチアルミホイール、パークディスタンスコントロール等)を装備したモデル。
25M Edition (2007年5月~)
世界での「累計生産台数2,500万台」を記念し設定された特別限定車。
「E」をベースに人気装備(レザーステアリング、16インチアルミホイール等)を装備したモデル。1,000台限定。
オクターブ (2007年11月~)
「E」をベースに人気装備(マルチメディアステーション、アルミホイール、レザーステアリング、パークディスタンスコントロール等)を装備したモデル。1,200台限定。
GTI Pirelli (2008年10月~)
イタリアのタイヤメーカー「ピレリ」社とのコラボレーションによるモデルで、日本国内では1,000台(黄色170台、黒870台)の限定であった。
エンジンは基本的にGTIの物をベースとしているが、タービンの大容量化及び制御コンピューター変更などにより、出力がGTIの200馬力から230馬力へ向上されていた。タービン変更に伴うDVバルブの位置変更やインテークホースの材質変更など細かい所でライトチューンに対応させている。
搭載されるタービンは、ゴルフ・ジェッタ・パサートの2Lターボ搭載モデルへ流用される事も多い。(このピレリタービンだと制御コンピューターの書換えだけで300ps以上の出力が簡単に得られる)
同社6代目ゴルフ及び3代目シロッコに設定されたハイパフォーマンスモデルである「ゴルフR」や「シロッコR」のパイロット的な役目を持っていた。
外装では専用のフロント&リアスポイラー、サイドスカート、ダークテールライトの他、ピレリ社の英頭文字「P」をデザインモチーフとした専用の18インチ・アルミホイールに、ピレリ社のP-zeroタイヤを組み合わせる。
内装ではタイヤのトレッドパターンを模したデザインの専用シートの他、イエローステッチが入ったステアリングやシフトノブ等が特徴。型式はABA-1KBYD。
エンジン[編集]
「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー1.0-1.4Lクラス」3年連続受賞
他に日本未導入のエンジンとして、2.5L 直列5気筒 DOHC(米国仕様のみ)や、170psを発生する2Lターボディーゼルなどがある。

派生車種[編集]

ゴルフプラス、クロスゴルフ、ゴルフヴァリアント(ワゴン)、トゥーランミニバン)、イオスオープンカー

GTI W12-650[編集]

2007年5月に公開されたGTIをベースにしたコンセプトカー的メーカーチューニング車両である。外見はGTIの面影を残しているものの車幅は1880mmまでワイド化され、ルーフはカーボンファイバー製に変更されている。搭載されるエンジンは6リットルW型12気筒ツインターボエンジンをミッドシップマウントし、6速オートマチックミッションを組み合わせている。そのエンジンの出力は650馬力、最大トルクは76.5kg-mを誇り、0~100km/h加速は3.7秒、最高速は325km/hとスーパーカー並の動力性能を誇る。1台のみのワンオフ車両ではあるが、内装等も市販車両並みに作りこまれており完成度はフォルクスワーゲン社が製作しているだけに極めて高い。公開時にはフォルクスワーゲン社ではもし願客が一定数以上いればという前提で限定での市販化も検討されていたようであるが、実現はしなかった。

6代目 ゴルフVI 5K型(2009年 - )[編集]

  • 2008年8月 - フォルクスワーゲンAGは、6代目となるモデルを10月にドイツ本国で発売すると発表。本国では、このモデルを初め、ゴルフヴァリアント、クロスゴルフ、ゴルフプラスにLPG仕様車が設定されている。
  • 2009年4月には「ワールドカーオブザイヤー2009」を受賞した。
  • 2009年4月9日 - 日本仕様が発表され、同4月14日より発売開始された。日本仕様は全てのグレードでトランスミッションがDSGに統一され、史上初めてMT仕様が導入されないこととなった。また、全米でも同年秋に販売を開始した。
  • 2011年 - カブリオレが発表された。特徴的なBピラーにあったロールバーが廃され、その代わり、ロールオーバープロテクションシステムがリアシート背後に装備される。

日本仕様各グレード[編集]

TSI Comfortline (2009年4月~2011年8月)
1.4L TSI シングルチャージャー(インタークーラー付ターボ)エンジンを搭載。2.0L NAエンジンと同等の最大トルク200N・m(20.4kg・m)を1,500回転から発揮する高効率を実現している。また、7速DSGを採用したことで、燃費消費率も向上され16.8km/L(10・15モード)となり、「平成22年度燃費基準+25%」を達成する高い燃費性能を持った。
9エアバッグ、2ゾーンフルオートエアコン、スタティックコーナリングライトオートライトシステム、レインセンサー、AM/FM CDプレイヤー、16インチアルミホイールを標準装備している。
2010年2月5日に日本向け仕様のエンジンの改良を行い、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得。燃費消費率は若干下がったものの(16.8km/L→16.4km/L)、「平成22年度燃費基準+25%」を引き続き達成した為、「環境対応車 普及促進税制(エコカー減税)」適合グレードとなった。
TSI Highline (2009年4月~ )
「TSI Cofortline」の上級仕様で、エンジンはスーパーチャージャーを追加した1.4L TSI ツインチャージャーエンジンを搭載。最高出力は118kw(160PS)。こちらも7速DSGに変更したことで、燃費効率が先代に比べ、約16%向上された(16.2km/L(10・15モード)、「平成22年度燃費基準+20%」達成)。
アルカンタラ&ファブリックスポーツシート、クルーズコントロール、パークディスタンスコントロールが追加され、機能も充実すると共に、アルミホイールは17インチに変更される。
2010年9月16日に日本向け仕様のエンジン改良を行い、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得。新たに環境対応車 普及促進税制に適合した。なお、燃費消費率が若干下がり、16.0km/Lとなった。
2011年8月3日に仕様変更を行い、これまでオプション設定だったバイキセノンヘッドライト(ダイナミックコーナリングライト、ヘッドライトウォッシャー付)を標準装備化した。
GTI (2009年8月~ )
ホットハッチ仕様。
エンジンは2.0LのTSI シングルチャージャーエンジンとなり、先代より11馬力向上しながらも、6速DSGと組み合わせることで、10・15モード燃費で13.0km/Lと歴代「GTI」の中でも一番の低燃費となり、「平成22年度燃費基準」を達成した。
電子制御式ディファレンシャルロック"XDS"をフォルクスワーゲン車で初採用。中高速域でのコーナリング時に作動し、内側の駆動輪の荷重が不足すると車輪のブレーキ圧を高めて空転を防止。トランクションが確保されるため、アンダーステアが軽減される効果がある。
2010年7月27日に仕様変更が行われ、「R」に採用されているダークティンテッドガラス(リア・リア左右)を新たに装備。また、ラゲージネット、トノカバーネット、マルチファンクションステアリングを省いたことで、従来比2万円高に抑えた。
R (2010年3月~)
プレミアムスポーツモデルのみに与えられる"R"(Racing)シリーズモデルで、先代の「R32」の後継グレード。エンジンの排気量を3.2Lから2.0Lにダウンしながら、TSIエンジンの採用により、最高出力・最大トルク共に向上。高効率トランスミッション6速DSGと組み合わさることで、燃費が大幅に向上され、12.4km/Lの低燃費を実現。平成22年度燃費基準を達成した。また、他のグレードより25mmローダウンし、大径ベンチレーテッドディスクやブレーキキャリパー(ブラック塗装)を採用したことで、卓越した走行性能や安定性能がある。
TSI Trendline(2010年4月~2011年8月)
新開発の1.2L TSI(インタークーラー付ターボ)エンジンを搭載するエントリーモデル。最大トルクは175N・m(17.8kg・m)と1.8L NAエンジンに匹敵する高性能を持つ。また、日本国内の排ガス規制に適応するエンジンコントロールユニットを新規開発し「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得すると共に、日本国内向けゴルフの中では過去最高の17.0km/L(10・15モード)を実現。「平成22年度燃費基準+25%」を達成し「環境対応車 普及促進税制(エコカー減税)」に適合した。
エントリーモデルであるが、ニーバッグを含む9つのエアバッグやドライバー・ステアリング・リコメンデーション付きESP等を備えており、安全性能も充実している。
TSI Trendline Premium Edition(2011年8月~ )
「TSI Trendline」の仕様改良モデル。パワートレインに小改良を施し、最大トルクの発生回転数を1,500回転に下げたことで低速域に拡大し、10・15モード燃費も17.4km/Lに向上した。装備面でもフロントフォグランプ、スタティックコーナリングライト、ラゲージルーム内12V電源ソケット、15インチアルミホイールを新たに採用するとともに、内装もスポークステアリングホイール・ハンドブレーキグリップ・シフトノブをレザーに変更し、シート地や装飾パネルのデザインも変更された。
TSI Comfortline Premium Edition(2011年8月~ )
「TSI Comfortline」の仕様改良モデル。新たに、バイキセノンヘッドランプ(ダイナミックコーナリングライト、ヘッドライトウォッシャー付)、ダークテールレンズを追加し、16インチアルミホイールのデザインを変更。内装はアルカンターラ&ファブリックシート、メニュー機能付マルチファンクションインジケーター等を採用し、「TSI Highline」に匹敵する装備内容とした。
TSI Trendline BlueMotion Technology(2012年1月~)
既存の「TSI Trendline Premium Edition」に「Start/Stopシステム(アイドリングストップシステム)」とブレーキエネルギー回生システムからなる「BlueMotion Technology」を追加装備したグレード。これにより、10・15モード燃費が大幅に向上し、18.4km/Lを実現した。併せて、仕様を一部見直したことで価格の上昇を抑えている。

特別仕様・限定モデル[編集]

GTI adidas(2011年1月~)
日本でも人気の高いスポーツブランド「adidas」とのコラボレーションモデル。「GTI」をベースに、専用レザー&ファブリックシート、LEDテールランプ、18インチ専用アルミホイールなどを装備し、Bピラーにはadidasエンブレムを装着。ボディカラーはオリックスホワイトパールエフェクトのみの設定。350台の限定販売。
GTI エディション 35(2011年9月~)
「GTI」生誕35周年を記念したモデル。エンジンのチューニングを行い、出力で18kw(24PS)、トルクで20N・m(2.0kg・m)パワーアップさせた他、オプション装着率が高いアダプティブシャシーコントロール"DCC"を標準装備。さらに、専用フロントバンパー、ブラック塗装のドアミラーハウジング、ダークレンズ仕上げのLEDテールランプ、12本スポーク18インチ専用アルミホイール等を装備し、よりワイルドで力強い外観とした。ボディカラーは専用色のカーボンスチールグレーメタリックのみの設定。日本国内では350台限定で販売される。

派生車種[編集]

ゴルフ ヴァリアント(ワゴンタイプ)
日本でも2009年11月17日にモデルチェンジ(前身のゴルフワゴンを含めて4代目)。フロントフェイスは「ゴルフ」と共通のデザインとなり、インテリアにもより磨きがかかった。エンジンは3種類用意され、「TSI Trendline(トレンドライン)」には1.4L TSI シングルチャージャー(インタークーラー付ターボ)エンジンを、「TSI Comfortline(コンフォートライン)」には1.4L TSI ツインチャージャー(インタークーラー付ターボ+スーパーチャージャー)エンジンを、「2.0 TSI Sportline(スポーツライン)」には「ゴルフ GTI」と同じ2.0L TSI シングルチャージャーエンジンをそれぞれ搭載、いずれにも7速DSG(2.0 TSI Sportlineは6速DSG)と組み合わさったことで、燃費性能が向上され、「TSI Trendline」は歴代ゴルフヴァリアントの中でも最高レベルの16.8km/L(10・15モード)を達成した。
2010年2月5日には「TSI Trendline」の日本向けエンジンを改良し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得。燃費は若干下がった(16.8km/L→16.4km/L)ものの、「平成22年度燃費基準+25%」を引き続き達成したことで、「ゴルフ TSI Comfortline」と共に、「環境対応車 普及促進税制(エコカー減税)」の適合グレードとなった。また、同年9月16日には「TSI Comfortline」のエンジンが改良され、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得。これにより新たに環境対応車普及促進税制に適合した。
2011年8月23日には従来の「TSI Trendline」と「TSI Comfortline」の装備内容の強化を行い、「TSI Trendline Premium Edition」と「TSI Comfortline Premium Edition」に改名。前者は従来の「TSI Trendline」に12V電源ソケット(ラゲッジルーム内)、コンフォートシート+シートバックポケット、16インチアルミホイールを新たに装備し、フロントグリル、サイドウインドーにクロームモールを追加。後者は従来の「TSI Comfortline」にクロームルーフレール、LEDリヤライセンスプレートランプを新たに装備し、エアインテークにクロームモールも追加。さらに、前席をスポーツタイプに変更し、マルチファンクションインジケーターの機能追加、16インチアルミホイールのデザイン変更を行った。なお、装備充実による価格上昇分は抑えられており、前者は4万円高に、後者は据え置きとなった。
2012年2月21日には新グレードとして、「TSI Trendline BlueMotion Technology」を発表(同年3月23日販売開始)。既存の「TSI Trendline Premium Edition」をベースに、エンジンを1.2LのTSIエンジンにダウンサイジングするとともに、Start/Stopシステム(アイドリングストップシステム)とブレーキエネルギー回生システムから構成される「BlueMotion Technology」を採用。これにより、10・15モード燃費で18.4km/Lに燃費を向上。併せて、オートライトシステム、レインセンサー、自動防眩ルームミラーを追加装備し、快適性能も高められれた。
ゴルフ カブリオレ(カブリオレタイプ)
2002年の生産終了以来、約10年ぶりに復活(日本仕様車は2011年10月1日販売開始)。ソフトトップは30km/h以下の低速走行時でも開閉可能な電動式を採用しており、開9.5秒/閉11秒の高速開閉を実現し、信号待ちの間に操作が可能。ソフトトップは3層構造になっており、5000Hz以上の騒音を効果的に抑えて高い静粛性を実現。また、安全性能においても、万一の横転時に0.25秒以内に自動で後部ヘッドレストの背後からアルミ製バーが飛び出し、フロントウィンドーフレームとともにキャビン内の乗員を保護するロールオーバープロテクションシステムや本車種専用に開発された頭部保護機能付サイドエアバッグを含む5エアバッグ、ESPを標準装備し、ユーロNCAPの衝突テストで最高ランクの5つ星を獲得。エンジンに1.4LツインチャージャーTSIエンジン、変速機に7速DSGを搭載したことで、100km/hまで約8.4秒(ドイツ計算値)の優れた加速性能と15.4km/L(10・15モード燃費)の低燃費性能を両立している。なお、コンパクトオープンカーでは初めてとなる環境対応車普及促進税制に適合している(「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定及び「平成22年度燃費基準+15%」達成)。スタイリングは「ゴルフ」よりも車高が低く、Aピラーとフロントウィンドーが短く、傾斜が強くなっている。また、夏場での使用環境を考慮し、シート表皮とステアリングホイールに採用しているレザーには赤外線を反射することで表面温度の上昇を抑えるクールレザーを採用しており、ウインドディフレクターの等の充実装備により快適なオープンエアークルージングも実現している。

ワンメイクレース[編集]

1970年代から1980年代にかけて、ドイツや日本などでゴルフのワンメイクレースが「Golfポカールレース」の名称で開かれていた。著名な参加者に、歌手の稲垣潤一や俳優の岩城滉一三原じゅん子なども参戦していた。2005年からは「ゴルフGTiカップ」の名称で行われている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. 「ゴルフ」生産数世界2位 カローラに迫る量産車に 47NEWS 2002年6月26日
  2. フォルクスワーゲン ゴルフ生産累計2500万台を達成 フォルクスワーゲン グループ ジャパン公式
  3. 当時はビートルも併売されていたが、他社の新型車と比べると、すでに太刀打ちできない部分が多かった。
  4. 後席のシートの下にエンジンを配置する方式。EA266は初代エスティマと同様、水平シリンダーの横倒しエンジンを採用していた。
  5. 福野礼一郎はジウジアーロ設計による初代ゴルフを極めて高く評価しているが、EA266にはそれ以上の高い評価を与えている。
  6. J・スロニガー 『ワーゲン・ストーリー』 高斎正訳 グランプリ出版 昭和59年5月20日発刊 ISBN 4-906189-24-5 p.217
  7. 『ワーゲン・ストーリー』 p.251
  8. 『ワーゲン・ストーリー』 p.218
  9. カブリオを除き:1974年 - 1984年
  10. 二玄社刊 月刊CAR GRAPHIC 2007年10月号

外部リンク[編集]