「ネットカフェ難民」の版間の差分

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[[2007年]]3月15日に、[[参議院]][[厚生労働委員会]]での質疑で、[[日本共産党]]の[[小池晃]]議員がネットカフェ難民の実態を調査をするよう[[柳澤伯夫]][[厚生労働大臣]]へ質し<ref>[http://www.news24.jp/79459.html news24“ネットカフェ難民” 参・厚労委で議論]</ref><ref>[http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-03-16/2007031604_01_0.html “ネットカフェ難民”急増]しんぶん赤旗</ref>、同大臣は「可能かどうか検討したい」と答えた。これまで、公的機関が調査した正確な統計データはなかったが、厚生労働省は初の実態調査に乗り出すことを表明した。<ref>[http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007041202008170.html ネットカフェ難民 初調査] 東京新聞 2007年4月12日</ref>
 
[[2007年]]3月15日に、[[参議院]][[厚生労働委員会]]での質疑で、[[日本共産党]]の[[小池晃]]議員がネットカフェ難民の実態を調査をするよう[[柳澤伯夫]][[厚生労働大臣]]へ質し<ref>[http://www.news24.jp/79459.html news24“ネットカフェ難民” 参・厚労委で議論]</ref><ref>[http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-03-16/2007031604_01_0.html “ネットカフェ難民”急増]しんぶん赤旗</ref>、同大臣は「可能かどうか検討したい」と答えた。これまで、公的機関が調査した正確な統計データはなかったが、厚生労働省は初の実態調査に乗り出すことを表明した。<ref>[http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007041202008170.html ネットカフェ難民 初調査] 東京新聞 2007年4月12日</ref>
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| タイトル = 現住所、ネットカフェ 都会の家なきフリーター 夜5時間1500円
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| 社名 = 朝日新聞
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| 年月日 = 2006年11月2日
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| 本文 =
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 低料金でシャワーや個室などを完備するネットカフェで生活する若者が都市部で増えている。彼らの多くが、生活が困窮し、家を失った若年フリーターだ。「不安定な生活を抜け出したい」というSOSもインターネットを通じて、支援団体に寄せられ始めている。 (山内深紗子)
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 大阪・梅田のネットカフェ。5時間で1500円の「夜間パック」の受け付けが始まる午後10時、大阪市出身の男性(30)は、リュック一つを持って、個室に入る。
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 ●体重10キロ減
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 シャワー、歯磨きをすませ、備え付けの毛布をかぶり、リクライニングシートへ。だが、体は伸ばせない。「この先どうなるのだろう」。熟睡できない日が続く。
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 男性は、大学卒業後、独り暮らし。本屋や弁当屋など5年で約10カ所のバイトを転々、昨秋、うつ病で仕事を辞めたのを契機に、家賃を3カ月滞納して家を失った。
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 「完全個室、宿泊可能」。途方にくれていた時、繁華街で見つけた看板に引き寄せられた。
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 派遣会社に登録し、日雇いでティッシュ配りや倉庫の仕分けなど、週5日働く。日当は交通費込みで約7千~8千円。食事は、コンビニのパンやハンバーガーばかりで、体重は10キロ減った。風邪をひきやすくなり、背骨が曲がり、痔(じ)にも悩む。
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 ネットカフェを転々とし、体調が悪くなれば、3千円前後のカプセルホテルで横になって寝る。仕事がない日は、公園のベンチや図書館のロビーで過ごす。最近は「なぜ生きているのか分からなくなってきた」と話す。
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 ●共感ブログ
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 東京都のJR蒲田駅前のネットカフェで生活する岡山県出身の男性(28)は、9月中旬、ブログを立ち上げ「半ホームレス生活」を赤裸々につづり始めた。
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 24歳で上京、パチンコ店に勤めながら歌手を目指していた。だが、友人の借金約180万円を肩代わりして、苦境に陥り1月からこの生活に。
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 新宿を皮切りに、JR中央線と山手線沿線の約200店を転々、料金の安い蒲田に落ち着いた。今は、日雇い先でもらうネットカフェの半額券も活用している。
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 利用するネットカフェの前で、毎夜のように若い男女が並ぶのを見た。「話がしたい。孤独から解放されたい」と、ブログを始めた。
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 ネットカフェ情報を日々の思いと共につづる。「一緒に頑張りましょう」などの書き込みも増えた。「心が温まって、この生活から抜け出そうと決心した」
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 5万円をため、10月下旬、唯一残っていた運転免許証を身分証明にして、長野県の工場に派遣契約が決まった。月収は16万円。寮にパソコンがないのでブログは中断したが、「生活を立て直したらブログを再開し、悩みを聞いてあげるのが今の目標」と話す。
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 宿泊もできる多機能のネットカフェは、99年ごろからできた。日本複合カフェ協会に9月末で、1320店が登録している。全国55店舗を展開する加藤博彦会長(52)は「料金がサウナやカプセルホテルより安く、フリードリンクなどの特典もあって、都市部で特に宿泊利用が増えている」。
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 東京・池袋、席数150の大型店店長は「一晩の泊まり客は平均140。大きなかばんを持ち何度も見る常連さんはそのうち約1割」と話す。
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 ●届くSOS
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 「ネットカフェ転々。助けて」「もう、こんな生活疲れました」
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 生活困窮者を支援するNPO法人自立生活サポートセンター「もやい」の湯浅誠事務局長(37)の元には04年ごろ、こんなメールが若者から届くようになった。今では月2~3件ある。
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 湯浅さんは「生活が困窮したフリーターは確実に増えており、都市で見えない存在となってホームレス状態になっている。行政は、そのグレーゾーンにも目を向けていくべきだ」と話す。
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== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==

2007年5月5日 (土) 10:14時点における版

ネットカフェ難民(ねっとかふぇなんみん)とは、アパート代を払うことが出来ず、インターネットカフェや漫画喫茶に寝泊まりする人のことを言う。統計に出てこない「隠れホームレス」という指摘がある。

概要

24時間営業のインターネットカフェなどで、ナイトパックと呼ばれる料金体系を利用して夜を明かし、日雇い派遣労働などで生計を立てている若年者を指す。2007年になって、NNNドキュメントTBSなどで取り上げられ、格差社会の象徴として問題となっている。

2007年3月15日に、参議院厚生労働委員会での質疑で、日本共産党小池晃議員がネットカフェ難民の実態を調査をするよう柳澤伯夫厚生労働大臣へ質し[1][2]、同大臣は「可能かどうか検討したい」と答えた。これまで、公的機関が調査した正確な統計データはなかったが、厚生労働省は初の実態調査に乗り出すことを表明した。[3]


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現住所、ネットカフェ 都会の家なきフリーター 夜5時間1500円(朝日新聞)

2006年11月2日
 低料金でシャワーや個室などを完備するネットカフェで生活する若者が都市部で増えている。彼らの多くが、生活が困窮し、家を失った若年フリーターだ。「不安定な生活を抜け出したい」というSOSもインターネットを通じて、支援団体に寄せられ始めている。 (山内深紗子)

 大阪・梅田のネットカフェ。5時間で1500円の「夜間パック」の受け付けが始まる午後10時、大阪市出身の男性(30)は、リュック一つを持って、個室に入る。

 ●体重10キロ減

 シャワー、歯磨きをすませ、備え付けの毛布をかぶり、リクライニングシートへ。だが、体は伸ばせない。「この先どうなるのだろう」。熟睡できない日が続く。

 男性は、大学卒業後、独り暮らし。本屋や弁当屋など5年で約10カ所のバイトを転々、昨秋、うつ病で仕事を辞めたのを契機に、家賃を3カ月滞納して家を失った。

 「完全個室、宿泊可能」。途方にくれていた時、繁華街で見つけた看板に引き寄せられた。

 派遣会社に登録し、日雇いでティッシュ配りや倉庫の仕分けなど、週5日働く。日当は交通費込みで約7千~8千円。食事は、コンビニのパンやハンバーガーばかりで、体重は10キロ減った。風邪をひきやすくなり、背骨が曲がり、痔(じ)にも悩む。

 ネットカフェを転々とし、体調が悪くなれば、3千円前後のカプセルホテルで横になって寝る。仕事がない日は、公園のベンチや図書館のロビーで過ごす。最近は「なぜ生きているのか分からなくなってきた」と話す。

 ●共感ブログ

 東京都のJR蒲田駅前のネットカフェで生活する岡山県出身の男性(28)は、9月中旬、ブログを立ち上げ「半ホームレス生活」を赤裸々につづり始めた。

 24歳で上京、パチンコ店に勤めながら歌手を目指していた。だが、友人の借金約180万円を肩代わりして、苦境に陥り1月からこの生活に。

 新宿を皮切りに、JR中央線と山手線沿線の約200店を転々、料金の安い蒲田に落ち着いた。今は、日雇い先でもらうネットカフェの半額券も活用している。

 利用するネットカフェの前で、毎夜のように若い男女が並ぶのを見た。「話がしたい。孤独から解放されたい」と、ブログを始めた。

 ネットカフェ情報を日々の思いと共につづる。「一緒に頑張りましょう」などの書き込みも増えた。「心が温まって、この生活から抜け出そうと決心した」

 5万円をため、10月下旬、唯一残っていた運転免許証を身分証明にして、長野県の工場に派遣契約が決まった。月収は16万円。寮にパソコンがないのでブログは中断したが、「生活を立て直したらブログを再開し、悩みを聞いてあげるのが今の目標」と話す。

 宿泊もできる多機能のネットカフェは、99年ごろからできた。日本複合カフェ協会に9月末で、1320店が登録している。全国55店舗を展開する加藤博彦会長(52)は「料金がサウナやカプセルホテルより安く、フリードリンクなどの特典もあって、都市部で特に宿泊利用が増えている」。

 東京・池袋、席数150の大型店店長は「一晩の泊まり客は平均140。大きなかばんを持ち何度も見る常連さんはそのうち約1割」と話す。

 ●届くSOS

 「ネットカフェ転々。助けて」「もう、こんな生活疲れました」

 生活困窮者を支援するNPO法人自立生活サポートセンター「もやい」の湯浅誠事務局長(37)の元には04年ごろ、こんなメールが若者から届くようになった。今では月2~3件ある。

 湯浅さんは「生活が困窮したフリーターは確実に増えており、都市で見えない存在となってホームレス状態になっている。行政は、そのグレーゾーンにも目を向けていくべきだ」と話す。

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外部リンク

脚注・出典

  1. news24“ネットカフェ難民” 参・厚労委で議論
  2. “ネットカフェ難民”急増しんぶん赤旗
  3. ネットカフェ難民 初調査 東京新聞 2007年4月12日