偽装サークル

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偽装サークル(ぎそうサークル)とは、主に大学サークルにおいて、表向きに掲げる目的を十分に達成せず、それとは別の目的のために組織されているものである。多くの大学では新入生に対し強く注意を呼びかける。合格発表や健康診断などの新入生が多く集まる日に、少人数で歩いている新入生に対しよってたかって半ば強引に勧誘するのが彼ら彼女らの常套手段である。

概要

主な類型としては、次のようなものが見られる。

  1. 学生同士の活動に終始していない団体で、政治思想団体やカルト宗教団体が学校内での資金調達や人員確保のために結成された団体もしくはこれらの団体の学外構成員によって組織運営の主導権が握られた団体。フロントサークルとも呼称する。
  2. 元々、正常に活動していた団体が人数不足等になり、部室やサークル連合での議決権というサークル資産を目当てにまったく異なる活動をしていた集団に入れ替わった団体。
  3. 学生自治会内で自己の主張を通すため、評決権を得ることを目的として名義的に設立され、活動を行わない団体。
大学祭などの行事で、良い展示場所を確保する(=信者獲得の機会を増やす)目的を持つものも多い。

類型

政治団体・宗教団体

政治思想団体カルト宗教団体が主に大学内で本来の目的を隠して活動のために結成もしくはこれらの団体構成員によって組織運営の主導権が握られた団体で、多くの場合は表向き大学非公認の有志による活動と言う形を取っているが、実際には各団体からの指示に基づいて行動している事が多い。

  • 偽装サークル一般の性質・特徴
偽装サークルは、人員・資金・活動拠点の一部または全てを確保するために作られることが多い。
  • 人員確保
勧誘時期は大学の合格発表の時期や入学式で、内部事情に詳しく無い段階に操作された情報を与え、周囲から隔離した状況をつくり心理的に抜けづらい状況へ持ち込む為にマインドコントロール的な手法を使用することがある。
  • 資金確保
サークル運営費用等の大学側・学生団体等から提供される資金や学祭等のイベントでの売り上げ等からある程度を上位組織に上納することがある。
  • 活動内容
大学内での活動より学校外での活動を重視していたり、活動が勧誘時と全く違うことがある。
  • 活動拠点
一般的な大学生の年齢ではない人物が寝泊まりしていることがある。ただし、偽装サークルでないサークルにおいても一般的な大学生の年齢ではない人物が寝泊まりしていることはありえる。
特定の政治思想団体や宗教団体の主張を支持する旨が書かれたビラや書籍が大量に保管されている場合がある。場合によっては、ヘルメットやケバ棒、祭壇等が保管されている場合もある。
大学側から公認されていない団体の場合、大学近辺の民家やマンション、アパート等を活動拠点にしている。
これらの拠点の近辺では、公的な機関を含む対立する団体が監視や盗聴等を行っている場合もある。
  • カルト宗教団体などの性質・特徴
マスコミで取り上げられる宗教団体による偽装サークル、そうでない宗教団体による偽装サークルのいずれの場合でも、社会的な軋轢を生んでいる場合があるので、十分注意する必要がある。
まれに手違いで、カルト宗教団体による偽装サークルが大学内の公認サークルになり、混乱が発生する事もある。
  • 政治思想団体などの性質・特徴
過去に、学生自治会などの学生団体が政治思想団体などによって偽装サークル化した事例がある。なお、中には偽装サークル化したまま現在まで至っている学生団体もある。
学生団体の主導権を握ることを目的として、部・同好会・サークルなどの団体を偽装サークルとすることもある。

別の集団に入れ替わった団体

元々、正常に活動していた団体が人数不足等になり、部室やサークル連合での議決権というサークル資産を目当てに異なる活動をしていた集団に乗っ取られた団体である。これまでの活動で得られた資産を引き継げるため、活動する分野が隣接する活動を行っている集団が引き継ぐことが多い。偽装とされるかどうかは、各大学内によって異なる。

名義的に設立された団体

議決権や予算を得るために設立する団体であり、書類上の要件等しか満たしていないサークルである。

学生自治会などの規約が想定する「サークル」(学生団体)は、学内における文化的・体育的な活動等を目的に恒常的に活動を行っているものであるが、名義的に設立された団体は、学内における学生自治に関与しようとすること以外の活動は原則的に行わない。このため、多くの大学において名義的に設立された団体は、ほかの文化的・体育的なサークル(学生団体)から「偽装サークル」とされ、議決権や予算受給などを排除するための働きかけがされることも多い。

特徴

  • オウム真理教の系譜を受け継ぐサークルには「ヨガ」の研究を標榜しているケースがみられる。
  • 浄土真宗親鸞会系サークルは、「古典と哲学を学ぶ会」などと文科系サークルを装って、過去の偉人の言葉を利用した勧誘や自分たちのサークルの説明会で被勧誘者を誘う。新入生への下宿紹介や授業の取り方案内をすると言って勧誘する場合もある。
  • 崇教真光系サークルは「L・H陽光研究会」の名称を用いて活動を行っている。「L・H」は「ライトハンド(光の手)」のことであり、「手かざし」を表す。
  • 摂理のサークルは様々な一般のサークルに偽装しているケースが多い。飲酒、喫煙、男女交際を禁止している。
  • 創価学会系サークルは「東洋思想」や「東洋哲学」の研究サークルを標榜することが多い。「第三文明」を冠することも多い。キャッチフレーズは池田大作の提唱した「平和・文化・教育(人間革命)」が多い。
  • 統一協会系サークルは「原理研究会」「CARP」の名前が付いているケースがある。「純潔キャンペーン」や「学生新聞」を隠れ蓑にするケースもある。学生の不安に付け入る形で、正体を隠し活動している。

関連項目

外部リンク

元オウム真理教信者による告白。
金沢大学内で活動している偽装サークルと関連団体の一覧表。(浄土真宗親鸞会側から、親鸞会を誹謗中傷する記事が記載されていると抗議があったと言う)
一個人による統一教会系偽装サークルへの工作記録、団体責任者を勧誘時の謳い文句であった社会運動へ誘った際の反応等。
統一教会の偽装サークルによる勧誘への司法判断。
外務省の関連団体であるフォーリン・プレスセンターのViews from 1999年11月に掲載された物のWEB ARCHIVEログリスト、浄土真宗親鸞会が偽装サークルによる勧誘を行っているとして講談社の月刊現代1999年12月号に掲載された記事(の冒頭部)。ただし、リンク先では題名が「介護保険――何がどこまで決まったのか」 となっている
主に統一協会関連組織のJ-CARP(全国大学連合原理研究会)に関する資料を掲載。
親鸞会を脱会した元幹部が運営するなぜ私は親鸞会をやめたのかに掲載された浄土真宗親鸞会の大学内での勧誘マニュアル。ただし浄土真宗親鸞会の弘宣部長を名乗る人物から、勧誘マニュアルを著作権侵害で、学生部の事務所の住所録がプライバシーの侵害だから削除しろと言う内容のメールが、HP管理人に送付されている。
2003年度東京大学教養学部オリエンテーション委員会公式ホームページに掲載された物で、統一協会による学内での勧誘は沈静化したが、複数の宗教団体が大学内で勧誘を行っているとする資料
東京キリストの教会による大学内の勧誘に対して上智大学学生部から出された学生向け警告