韓国通貨危機

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韓国通貨危機(かんこくつうかきき)は、世界金融危機 (2007年-)が発端となって2008年大韓民国の通貨ウォンの価値が大幅に下落したことに伴う通貨危機。

なお、1997年に起きた通貨危機はアジア通貨危機の項目で扱う。

経緯

2008年9月、その前年より燻り続けていたアメリカのサブプライムローン問題が表面化して、リーマンブラザースが破綻し、その余波を受ける形で急激にAIGなどの金融機関が経営危機に陥った。それに伴い金融市場が信用収縮に見舞われると市場からアメリカの通貨のドルの流通が滞り、インターバンク市場ではドル不足を招くこととなった。その煽りを受けて最もドル不足の影響を受けたのが韓国の通貨「ウォン」であった。この理由として、韓国の国際収支2006年頃より悪化しており、特に資本収支における短期対外債務の比率が急速に高くなっていたことがあげられる。その短期対外債務の多くが償還時期を迎えた2008年9月に、先述のドル不足と相まってウォン相場は急落し、韓国のメディアでは「9月危機」との報道がなされた。

10月に入ると、韓国の金融市場における外貨の需給関係はさらに逼迫し、10月12日には韓国政府は企業の海外投資の自粛など厳しい外貨規制を敷くようになった。[1] しかしその後もウォン相場の下落は止まらず、10月28日には終値が1ドル=1465.9ウォンとアジア通貨危機以来の安値を記録している。

派生問題

2008年9月。ウォンが大幅に下落するに伴い、韓国の中小企業のなかで「KIKO(ノックイン・ノックアウト)」と呼ばれるオプション取引を契約していた企業のうち6割以上が多額の損失を被ることが明るみとなった。特に1ドルが1200ウォンを超えた辺りからそれは社会問題化し、韓国政府はその救済に8兆3000億ウォンもの金融支援を行うこととなった。[2]

脚注

関連項目


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