ラリー・フォルク
ラリー・フォルク(Larry Foulke)とは、ゲーム「エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー」に登場するパイロットである。声優は桐本琢也 英語音声はYuri Lowenthal(ユーリ・ローウェンシャル)(6ではトーシャ・ミジャシク、AHではセルゲイ・イリッチを演じた)[1]
概要
年齢は28歳。TACネームは「ピクシー(Pixy)」で、意味は「妖精」。劇中ではこのTACネームで呼ばれることが多い。コールサインは「ガルム2(Galm2)」。 搭乗機はF-15C及びADFX-02。主翼の片方を赤色で染めているのが特徴。
物語開始当初から既に敵味方に名が知られており、以前戦闘で機体の主翼の片方を失いながらも任務を完遂し、無事帰還した経歴から「片羽の妖精」と呼ばれている。 ガルム隊2番機としてサイファーとコンビを組み、その腕を認めてサイファーのことを「相棒」と呼ぶ。彼と共に様々な作戦を成功に導き、ベルカ戦争で大きな戦果を上げた。 しかし、連合軍の戦争目的が「ウスティオ解放」から「ベルカ侵攻」に変質したことで、その姿勢に嫌気が差す。そして、ベルカの7つの核起爆の混乱時に連合軍を離反、行方をくらます。実は、彼はベルカ出身であり、蹂躙される故郷を目の当たりにして心を痛めていたのかもしれない。 離反したピクシーはクーデター軍「国境無き世界」の重要人物となっていた。連合軍によるアヴァロンダム要塞攻略作戦時に、大量報復兵器V2の発射管制能力を有する新型戦闘機ADFX-02に乗り、サイファーと対峙する。戦闘中にV2を発射し、世界を危機に陥れるが、サイファーとの一騎打ちに敗れる。しかし、ベイルアウトした彼は、核の爆心地の住民たちに助けられた。 その後、彼はユージア大陸でISAFの義勇兵となり、国境の意味を確かめるべく地上で戦いを続けることを決意する。
性格はぶっきらぼうでクールかつドライ。現実主義的な一面が強く、正義感の強いPJを窘めたりしている。 しかし、ウスティオ解放時の反応や、理想を掲げて「国境無き世界」に加担した様子を見ると、本当は熱い性格のように捉えることもできる。
ZEROの準主人公的な立ち位置にいるキャラクター。中盤まではプレイヤーの味方だが途中で一時離脱し、終盤でラスボスとしてプレイヤーと戦うことになる。 また、本作の物語は、ブレット・トンプソンのピクシーへのインタビューとピクシーの回想を中心に進められる。
名言
ピクシーと言えば、その名言の多さである。劇中の様々な場面で数多くの名言を残しており、彼の性格や物語での活躍及び立ち位置も相まって、シリーズの登場人物の中でも非常に人気が高い。彼が何か台詞を発するたびにそれが名言になっていると言っても良い。特にPVやOP、最終ミッションで使用された台詞はどれも印象深いものばかりである。 そのため、ニコニコ動画の嘘字幕シリーズに頻繁に用いられており、エースコンバットを素材にしたものの中でもとりわけ使用回数が多い。
- 《知ってるか?エースは3つに分けられる。強さを求める奴、プライドに生きる奴、戦況を読める奴、この3つだ。》
プロローグより。ZEROを象徴する台詞の一つであり、本作のASGシステムを遠回しに表現した言葉。PVやOPの冒頭でも使用されており、ピクシーが順に指を立てながら解説するのが特徴的。 3つに分けられれば何でも良いため、嘘字幕シリーズでは定番とされていて汎用性が高い。恐らく最も多く嘘字幕として使われているエースコンバットの台詞であり、シリーズのファンではない視聴者の間でも有名。
- 《よう相棒、まだ生きてるか?》
ピクシーの口癖であり、彼の代表的な台詞の一つ。サイファーに対してよく口にする。劇中では4回使用された(内1回は無線信号によるもの)。敵エース部隊との戦闘後やエピローグなどの重要な箇所で使われるため、印象深い。
- 《サイファー、聞こえるか?いい眺めだ。ここから見ればどの国も大して変わらん。》
ミッション8「空中回路」開始時の台詞。OPでも使用された。前作のナガセの台詞とは対照的である。
- 《よし、花火の中に突っ込むぞ!》
ミッション10「B7R制空戦」開始デモ時の台詞。ガルム隊が上空から激戦地へ切り込んでいく。
- 《血で血は止められない。理想で空を飛ぶと死ぬぞ。》
平和のために戦うと理想を掲げるPJへの台詞。
- 《受け入れろ、これが戦争だ。》
ホフヌングの凄惨な状況を目の当たりにして衝撃を受けるPJへの台詞。OPでは、《受け入れろ小僧、これが戦争だ。》と表記された。
- 《戦争は無慈悲だ、生きた力と生きた力との衝突なんだよ。》
ピクシーのドライな一面が垣間見える台詞。だがこの時、彼の心には大きな変化が起きていた。
- 《相棒、俺は…、戦う理由を見つけた。》
核起爆を目にし、ピクシーは突如サイファーに攻撃を仕掛け、連合軍を離反する。
- 《戦う理由は見つかったか?相棒。》
アヴァロンダム要塞を破壊し、帰路に着くはずのガルム隊だったが、謎のレーザー攻撃で一瞬にしてPJ機が撃墜される。そして、ADFX-02を駆りサイファーの目の前に現れたピクシーはこの台詞を発するのだった。 PJが撃墜された直後、「MORGAN」をBGMにピクシーが架空機で敵として現れるこのシーンはプレイヤーに衝撃をもって迎えられた。
- 《不死身のエースってのは、戦場に長く居た奴の過信だ。お前のことだよ、相棒。》
最終ミッション「ZERO」開始直後の無線会話における台詞。
- 《奮い立つか?ならば、俺を落してみせろ。》
V2発射までの戦闘が長引くと聞くことができる。最終ミッションにおける1対1の決闘という状況下でこの台詞を聞いて奮い立たないプレイヤーはいないだろう。
- 《歪んだパズルは一度リセットするべきだ。このV2で全てを『ゼロ』に戻し、次の世代に未来を託そう。》
V2発射時のデモにおける台詞で、タイトル回収が印象的な名言。国境を「歪んだパズル」と呼び、それを消し去って新たな世界を創造しようと企む。本来現実主義者であるはずのピクシーが理想を掲げていることに気付いていない様子を表しているようにも捉えられる。
- 《撃て、臆病者!撃て!》
シリーズでも1,2位を争う熱い台詞であり、ピクシーの名言中の名言。ヘッドオンでの一騎打ちで決着を付けるとピクシーがこの台詞を叫ぶ。サイファーとピクシーが至近距離ですれ違った後、ピクシーの乗るADFX-02は火を吹いて落ちていく。 OPで使用されたこともあり、非常に人気が高い。OPのタイトルコール直前、作業用BGMで「ZERO」がサビに入る直前、最終ミッション「ZERO」で実際に使用される場面では、英語の台詞「(Fire away, coward!)Come ooooon!/C'mooooon!/カモーーーーン!」の弾幕が張られるのがお約束。
- 《ありがとう戦友。またな。》
サイファーへ送るピクシーの言葉。エピローグで使用され、トンプソンによるピクシーへのインタビューはこれを最後に終了する。 「共にベルカ戦争を戦い抜いてきたことへの感謝」にも「暴走した自分を止めてくれたことへの感謝」にも捉えることができる。物悲しい曲調のBGM「GALM2」の相乗効果もあり、とても感動的な台詞である。