ダブルスキン構造
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2015年2月1日 (日) 12:27時点における獅子堂重工 (トーク | 投稿記録)による版 (ページの作成:「ダブルスキン構造の断面(写真は、[[新幹線N700系電車)]] '''ダブルスキン構造'''(ダブルスキ...」)
ダブルスキン構造(ダブルスキンこうぞう)とは、鉄道車両の構体構造の一種である。
概要
従来、鉄道車両の構体を構成するために必要だった外板と骨組(柱や梁)を一体にまとめた構造であり、その断面は、ダンボールと同じように、2枚の板の間にトラス状の補強部材が入っており、それにより、骨組み無しでも強度を確保できる仕組みとなっている。車体の製造時には、トラス状の断面を持つアルミニウム合金の大型押し出し成形材を溶接でつなぎ合わせて製造されているが、最近の溶接方法は摩擦攪拌溶接(FSW)が主流となっている。利点としては、剛性が強く構体のたわみが少ないこと。外壁部のみで必要な強度を確保できるため従来のシングルスキン構造で必要だった柱や梁といった骨材が不要であり結果室内への突起がなくなり室内空間を広く取れること。そして2枚の壁と壁の間の隙間に制振材を挿入することができるため客室騒音をきわめて低く抑えることができることである。また、車体の屋根板と側板が一体化されたことによる部品点数の削減と柱や梁の省略により製造工程の簡素化や製造コストの低減も実現している。
欠点としては、2重構造のため重量的には若干重めで軽量化に対しては若干不利(たとえば構体本体の重量(1両あたり平均)はダブルスキン構造の新幹線700系電車の7トンに対してよりシングルスキンの新幹線300系電車方が6.2トンと軽い。)であることであるが、トータルバランスではシングルスキン構造より本構造の方が圧倒的に優れているため近年開発された新幹線N700系電車などの多くの鉄道車両の構体構造として採用されている。日立製作所のA-trainシステムでも採用されている。
参考文献
- 大西剛司. “より強く、より軽い構体を探求する”. 近畿車輛技報12号(2005-11). 2010年11月13日閲覧。PDF
- 『鉄道のテクノロジーVol.13』 三栄書房、2011年。ISBN 9784779613890。
関連項目
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