府中駅 (東京都)
府中駅(ふちゅうえき)は、東京都府中市宮町一丁目にある、京王電鉄京王線の駅である。駅番号はKO24。
概要
当駅は地理的にも行政的にも府中市の中心部に位置しており、JR東日本府中本町駅とともに府中市を代表する駅である。ただし、当駅と府中本町駅との距離は700メートルほどあり、乗り換え案内は行われない。また、「都会的で現代的なミュージアムをイメージさせる駅」として、関東の駅百選にも選定されている。駅周辺は府中市まちの環境美化条例により「環境美化推進地区」に指定されており、路上喫煙が終日禁止され、啓蒙活動とパトロールが行われている[1]。
歴史
- 1916年(大正5年)10月31日 - 京王電気軌道の駅として開業。
- 1925年(大正14年)3月24日 - 玉南電気鉄道が開業。
- 1926年(昭和元年)12月27日 - 玉南電気鉄道が京王電気軌道に合併。
- 1928年(昭和3年)5月22日 - 当駅を境に京王線と玉南線で分かれていた現在の京王線が直結し、新宿 - 東八王子間直通運転開始。
- 1944年(昭和19年)5月31日 - 東京急行電鉄(大東急)に併合。同社京王線の駅となる。
- 1948年(昭和23年)6月1日 - 東急から京王帝都電鉄が分離。同社の駅となる
- 1989年(平成元年)10月14日 - 下り線が高架化。
- 1991年(平成3年)4月27日 - 上り線が高架化。立体化完了。
- 1993年(平成5年)3月1日 - 新駅舎使用開始。
- 1998年(平成10年) - 関東の駅百選に選定される。
- 2001年(平成13年)3月27日 - ダイヤ改定により準特急が新設され、停車駅となる。
- 2013年(平成25年)4月24日 - 接近メロディとして「ぶんぶんぶん」、「府中小唄」の使用を開始[2]。
駅名の由来
当駅所在地の「府中(武蔵国の国府)」から、「府中駅」と名付けられる。
駅構造
三層構造の高架駅であり、島式ホーム2面4線は最上階にある。地上駅時代は貨物用の側線があった。
プラットホーム階からエスカレーターや階段、もしくはエレベーターで一階下りた所が改札階であり、改札口は南北に2か所ある。
改札階を出ると南北にペデストリアンデッキが続いている。駅舎は西側のショッピングセンターおよび東側の東モールと一体となった構造である。地上レベルは駅前ターミナルとなっており、路線バスとタクシーの発着場となっている。改札階と地上レベルとの間にもエスカレーター、エレベーターがある。エレベーターは高架開業当時はホームまで通じていて、改札内外にまたがり駅員の誘導が必要なため車椅子等専用であった。その後改札階 - 地上階間の改札外専用とされ、利用の制約はなくなった。また、改札階からホームまでのエレベーターも別に設置された。
トイレは2階改札口内の新宿方階段付近にあり、ユニバーサルデザインの一環として「だれでもトイレ」も設置されている。
2013年4月24日から、新たに接近メロディの使用を開始し[2]、下り(1・2番線)は、府中市出身の詩人村野四郎が作詞した「ぶんぶんぶん」、上り(3・4番線)は郷土民謡である「府中小唄」が使用されている。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2 | ■京王線 | 下り | 高幡不動・多摩動物公園・京王八王子・高尾山口方面 |
3・4 | ■京王線 | 上り | 調布・明大前・笹塚・新宿・都営新宿線方面 |
- 当駅では一部の列車を除いて、特急・準特急や急行と各駅停車や快速との緩急接続が終日行われる。
- 当駅始発の各駅停車が設定されている(早朝上り列車数本と朝下り高尾山口行1本)。
駅構内
改札口を出た構内には駅ナカの「ぷらりと」がある他、売店「A LoT」や駅事務所、三菱東京UFJ銀行やゆうちょ銀行のATM、市政情報センター(府中市役所の分室)などがある。西側の「駅ビル」には京王ストア、京王アートマン、ダイソーなどの店舗の他、「駅うえレストラン」としていくつかの飲食店などが出店している。東側の「東モール」には啓文堂書店やドトールコーヒーなどの店舗の他、「食舞台つづみ」としていくつかの飲食店などが出店している。 駅構内は喫煙禁止(駅周辺も「環境美化推進地区」で路上喫煙が禁止)。
北口側
ペデストリアンデッキは、周辺のいくつかのビル(府中グリーンプラザ、さくら食品館など)に直結している他、地上のバスターミナルに直接降りられる。また、国道20号を超えて、朝日生命府中ビル脇のケヤキ並木通りで地上に降りることができる。
バスターミナルからは武蔵小金井駅、国分寺駅、国立駅などへの路線が発着する。また、名古屋駅行夜行高速バスや羽田空港行空港連絡バス、ちゅうバス(駅南側にも停留所)も乗り入れている。
南口側
ペデストリアンデッキが複合商業ビル「フォレストサイドビル」(伊勢丹府中店・専門店街フォーリス)と商業施設のくるるに直結している。そのビルを抜けると、大國魂神社の大鳥居が見える。南口近辺では府中駅南口市街地再開発事業計画が行われている。
当駅の西側をほぼ中央として南北に伸びる通りは「けやき並木通り」であり、商店や銀行などが建ち並ぶ府中のメインストリートである。
線路南側に沿って西へ向かう通りは「国際通り」と呼び、元歓楽街の名残の他に商店や飲食店が並んでいる。
利用状況
2012年度の一日平均乗降人員は86,577人である[3]。京王電鉄の駅では新宿駅、渋谷駅、吉祥寺駅、下北沢駅、調布駅、橋本駅、分倍河原駅に次いで8番目に多い。この数字は他社線と連絡しない京王電鉄単独駅では調布駅に次いで多く、接続路線が一切ない途中駅の中で最多であるが、利用客の減少により橋本駅や分倍河原駅を下回っている。
乗降人員および乗車人員の推移は下表の通り。
年度 | 一日平均 乗降人員 |
一日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|---|
[4] 1948年(昭和23年) | 9,900 | ||
1955年(昭和30年) | 12,837 | ||
1960年(昭和35年) | 21,554 | ||
1965年(昭和40年) | 42,266 | ||
1970年(昭和45年) | 61,930 | ||
1975年(昭和50年) | 65,615 | ||
1980年(昭和55年) | 72,843 | ||
1985年(昭和60年) | 75,353 | ||
1990年(平成 | 2年)75,612 | 38,079 | [5] |
1991年(平成 | 3年)38,637 | [6] | |
1992年(平成 | 4年)37,288 | [7] | |
1993年(平成 | 5年)37,447 | [8] | |
1994年(平成 | 6年)37,129 | [9] | |
1995年(平成 | 7年)73,817 | 37,213 | [10] |
1996年(平成 | 8年)40,770 | [11] | |
1997年(平成 | 9年)39,814 | [12] | |
1998年(平成10年) | 40,545 | [13] | |
1999年(平成11年) | 40,041 | [14] | |
2000年(平成12年) | 78,689 | 40,126 | [15] |
2001年(平成13年) | 40,625 | [16] | |
2002年(平成14年) | 40,452 | [17] | |
2003年(平成15年) | 81,433 | 40,962 | [18] |
2004年(平成16年) | 81,425 | 40,975 | [19] |
2005年(平成17年) | 84,601 | 42,570 | [20] |
2006年(平成18年) | 86,654 | 43,397 | [21] |
2007年(平成19年) | 89,113 | 44,361 | [22] |
2008年(平成20年) | 89,660 | 44,933 | [23] |
2009年(平成21年) | 87,639 | 43,899 | [24] |
2010年(平成22年) | 85,993 | 43,062 | [25] |
2011年(平成23年) | 85,343 | 42,690 | [26] |
2012年(平成24年) | 86,577 | 43,280 | [27] |
2013年(平成25年) | 86,933 |
駅周辺
- ↑ 環境美化推進地区と喫煙禁止路線を指定
- ↑ 2.0 2.1 4月24日(水)から「府中小唄」と「ぶんぶんぶん」を京王線府中駅の列車接近メロディーにします! - 京王電鉄、2013年4月18日。
- ↑ 京王グループ 1日の駅別乗降人員
- ↑ 京王帝都電鉄発足年度
- ↑ 東京都統計年鑑(平成2年)227ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成3年)233ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成24年)