高大連携推薦
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高大連携推薦とは、高校と大学が協定を結ぶことにより、一定数枠(10名程度から60名を超えるものもある)の高校生に、協定の大学の推薦入試受験資格を与える制度である。指定校推薦の場合は、推薦枠に入るために、評定平均をそろえることが必要であるが、高大連携推薦の場合は、大学側の4~6回の講義を受講し、感想文などを提出することで、事実上合格を確保することができ、評定平均が要求されない場合もある[1]。また、大手有名私大などが実施する高大連携推薦入試でも、その枠にさえ入れば、事実上全入になっている。受験生側から見れば、最も確実に合格できる入試形態といえるだろう。また、大学側の定員確保策としては極めて有効である。
この高大連携推薦入試のもう一つの特徴は、高校によっては相当数の割り当てがあり、大学側から見ても、非常に大きな比率の入学生を確保するにもかかわらず、対外的には入試としてほとんど公表されていない点である。高大連携推薦入試を、ここ数年大規模に実施している有名私立大学のHPを見ても、高大連携を入試として、実数などその具体的内容を紹介しているページは見当たらない。枠のある高校にとっては、ほぼ全入を意味するにもかかわらず、枠のない高校にとっては、その存在すら知ることができないという点で、受験生への情報開示、受験生間の公平性という点では、著しく問題をはらんだ入試方式といえよう。もちろん、大学側から見れば、大学側の要求する水準の学生を独自の視点で選抜しているという論理を立てるのであろうが、わずか数回の講義と感想文で、その選抜が可能であるというなら、その独自の視点の水準はかなり低いと見られても仕方がない。
参考ページ
- 立命館大学高大連携室 - 推薦入試があることはわかるが、実数の表示がない。なお、立命館大学・立命館アジア太平洋大学は、付属学校以外の中学・高校に「立命館コース」を設けている。たとえば、平安女学院60名、育英西中学校・高等学校40名、岩田中学校・高等学校30名など、かなりの人数を割り当てている[2]。これらの高校の「立命館コース」には、大学側からも数回の授業が行われており、進学枠が存在していることなどを勘案すると、高大連携の大型版と言って差し支えないだろう。さらに、立命館自身も、これら「立命館コース」を持つ学校を、提携校と呼んできたので、これら「立命館コース」は、高大連携に分類されるべきであろう[3]。
- 同志社大学/高大連携事業 - 推薦入試が存在していることは一切触れられていない。
- 龍谷大学高大連携 - 推薦入試があることが分かるが、実数の表示はない。
- 比叡山高校:進路指導/高大連携 - 大学側には実数が開示されていないが、比叡山側で実数を確認できる。
- 経営学・商学系における高大連携の動向 - 中央大学の事例が多く紹介されている。評定平均が課されない例も紹介されている。
- 増える「立命館コース」(大学プロデューサーズ・ノート)
- 早稲田のケースに関する記事 - ここで、早稲田の場合は、「全入」型ではないと記載されているが、それでも早稲田の高大連携の全貌が明らかにされているわけでもない。
関連項目
脚注
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