春日大社

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春日大社(かすがたいしゃ,Kasuga-taisha)は、奈良県奈良市にある神道の神社である。旧称は「春日社」。1998年(平成10年)には、ユネスコの世界遺産「古都奈良の文化財」を構成する世界文化遺産に登録された。境内は約100ヘクタールと広大である。

概要

社伝によれば、奈良時代768年(神護景雲2年)に、藤原永手が、鹿島の武甕槌命、香取の経津主命と、枚岡神社に祀られていた天児屋根命・比売神を併せ、御蓋山の麓の4殿の社殿を造営したとされる。社伝では768年であるが、実際には奈良時代の初めにさかのぼると考えられている。古くから神の降臨する山として神聖視されていた春日山御蓋山の西麓に、四柱の神々を祀った[1]

813年(光仁4年)、藤原冬嗣が興福寺南円堂を建立し、本尊不空羂索観音菩薩坐像を春日大社・武甕槌命の本持仏とした。841年、春日山の入山・狩猟・伐採が禁止された。以降は春日大社の聖域として保護されてきた。849年春日祭が始まる。989年、一条天皇が行幸する。996年、左大臣藤原道長が春日神社を参拝した。1135年、若宮神社が創建される。1382年、失火で全焼。足利義満が復興を支援する。1868年、神仏分離令により、興福寺と春日大社は分離した[1]

アクセス等

文化財

国宝

春日大社
名称 場所 区分 時代 特色
本宮御料古神宝類 蒔絵箏 国宝殿 楽器 平安時代(12世紀) 王朝の工芸品を代表する最も優れた作品
本宮御料古神宝類 黒漆平文根古志形鏡台 国宝殿 工芸品 平安時代(12世紀) 貴族の邸内で用いられていた
宮御料古神宝類 平胡籙 国宝殿 武具 1131年藤原頼長が用いたことを示す墨書
金地螺鈿毛抜形太刀 国宝殿 刀剣 平安時代(12世紀) 螺鈿表現の最高傑作
金装花押散兵庫鎖太刀 国宝殿 刀剣 [刀身]南北朝時代(貞治4年(1365)) 備前国の長船兼光の作
赤糸威大鎧(梅鶯飾)兜・大袖付 国宝殿 武具 鎌倉時代(13世紀) 格式高い甲冑[2]
赤糸威大鎧(竹虎雀飾) 兜・大袖付 国宝殿 武具 鎌倉時代(13~14世紀) 華やかさにおいて日本屈指の作例
黒韋威矢筈札胴丸 兜・大袖付 国宝殿 武具 南北朝時代(14世紀) 三物皆具の胴丸の初期の遺品
黒韋威胴丸 兜・大袖付 国宝殿 武具 室町時代(14世紀) 黒漆盛上札を用いた黒韋威
鼉太鼓 国宝殿 楽器 鎌倉時代(13世紀) 舞楽を演奏する際に使用される楽器

公式ページ

春日大社

参考文献

  1. 1.0 1.1 春日大社(2016)『歩いてめぐる春日大社』扶桑社
  2. 春日大社展 国宝甲冑4領そろい踏み!東京国立博物館