ポリ塩化ビニル

提供: Yourpedia
2020年1月18日 (土) 10:50時点における田舎の西北 (トーク | 投稿記録)による版 (ページの作成:「{{redirect|塩化ビニル|単量体である塩化ビニル(塩化ビニルモノマー)|クロロエチレン}} {{redirect|PVC|真正細菌の系統に関する仮...」)

(差分) ←前の版 | 最新版 (差分) | 次の版→ (差分)
移動: 案内検索

ポリ塩化ビニル(ポリえんかビニル、polyvinyl chloride、PVC)または塩化ビニル樹脂とは合成樹脂(プラスチック)の1つで、塩化ビニル(クロロエチレン)の重合反応で得られる高分子化合物である。塩化ビニール塩ビビニールなどと略される。軟質ポリ塩化ビニルは、ソフトビニール(Soft Vinyl)、ソフビとも呼ばれる。しかし「ポリ」または「樹脂」を略した呼称は、その原料である単量体の塩化ビニルと混同するため、単量体の塩化ビニルを特に塩化ビニルモノマー (vinyl chloride monomer, VCM)と呼んで区別している。

製法

ポリ塩化ビニルは塩化ビニルモノマー(CH2=CHCl)の付加重合により合成される。塩化ビニルモノマーの製法はクロロエチレンを参照のこと。

用途

塩化ビニルモノマーを重合させただけの樹脂は硬くて脆く、結晶質であり、紫外線によりポリマー分子を構成する塩素原子が脱離し劣化黄変しやすい。そのため、柔らかくする可塑剤と劣化を防ぐ安定剤が加えられる。により軟化するため、熱可塑性樹脂分類される。

添加する可塑剤の量によって硬質にも軟質にもなり、優れた耐性・耐性・耐アルカリ性・耐溶剤性を持つ。また難燃性であり、電気絶縁性である。このような優れた物性を持ちながら、ソーダ工業における食塩水電気分解で副産する低価格の塩素ガスが重量の半分以上を占める主原料のため非常に値段が安い[1]。そのため用途は多岐にわたり、衣類壁紙バッグインテリアクッション材断熱材防音材、保護材として)、縄跳び用などのロープ電線被覆(絶縁材)、防虫網(網戸など)、包装材料、水道パイプ建築材料農業用資材(農ビ)、レコード盤、消しゴムなど多数あり、かつては玩具にもよく用いられた。最近では軽量化を図る目的で一部の自動車用のアンダーコート材としても用いられている[2]
  1. 2011年5月末時点で157.5円/kg(日経商品指数)。最も簡単な構造のポリエチレンでさえ218.0円/kgである。 - 日本経済新聞 2011年5月30日
  2. 例・ヴィッツ、9代目以降のカローラシリーズ、2代目以降のプリウス等の一部のトヨタ車、および、6代目以降のミラ、3代目以降のムーヴ、9代目以降のハイゼットトラック、10代目以降のハイゼットカーゴ等、2004年12月以降に製造された一部のダイハツ車に採用。